青谷東第三尾根
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ROUTE MAP
黄色文字の写真はクリックで拡大します。
 摩耶山の藪道に青谷東第二尾根、青谷東第三尾根という尾根道がある。
 藪道の好事家にはポピュラーな道らしいが、当方はまだ歩いたことがなかった。そこで今日(平成23年12月17日)はその尾根道にトライしてみることにした。
 Webで青谷東第二尾根、青谷東第三尾根について検索すれば、ヒットする頁が多々存在する。それらの頁で尾根の入口が神戸高校の裏辺りにあるという程度を確認して、おもむろに自宅を出発した。ルートを詳細に確認してしまうと、初めて歩くルートのワクワク感が薄れるのではないかと思ったからである。
神戸高校
神戸高校
摩耶菩提所  阪急王子公園駅を9:30にスタートした。
 住宅街を北へ北へと歩き、神戸高校の横までやってきた(写真上)。神戸高校の校舎は南欧風古城のイメージで、城郭風校舎といわれる。
 高校のグランドでは生徒たちが声を掛けながらサッカーの練習をしている。
 校舎の中からは、ブラスバンドの一員だろうか、ティンパニの軽快な音が聞こえている。
 神戸高校の敷地の西側を登り、裏手を東に少し進むと摩耶菩提所のプレハブに突き当たった(写真左 9:55)。ここを左折すれば山道が始まる。
摩耶菩提所
 確かこの辺りが青谷東第二尾根の入口ではなかったかと思い、辺りを探ってみると、階段をほんの10段ほど登った所から左手側に踏み跡が分岐しているのを発見した(写真右)。ここが青谷東第二尾根の入口に違いないと思い、踏み込んでいった。
 薄い踏み跡が確かに続いているようだが、草が生い茂って行く手を遮ることおびただしい。その草を掻き分け進んでいるうちに、シャツやズボンに草の種(ひっつき虫)がびっしりとくっついている事に気がついた。「うわぁー!!」思わず声が出た。あわてて退却である。
誤った入口に突入
誤った入口に突入
青谷東第二尾根入口前のベンチ  元の道に出てきて、少し登って行くとベンチがあった(写真左)。そこで20分ほど、衣類にへばりついたひっつき虫を取り除く羽目になってしまった。トホホ!
 なお、帰宅してWebで再確認すると、青谷東第二尾根の入口はこのベンチの場所であったらしい。ひっつき虫を取り除くのに必死であった当方には、青谷東第二尾根の入口に気付く余裕が全くなかったのだ。
 やはり事前調査は重要なのであった。反省!!
青谷東第二尾根入口前のベンチ
 さて、衣類にこびりついた「ひっつき虫」を何とか取り除いた当方は、気を取り直して先に進むことにした。
 右側に水の流れる音を聞きながら堰堤を一つ越えると分岐点となった。ここには登山道案内図がある(写真右 10:17)。
 ここを右に登って行くと上野道に合流してしまう。それでは青谷東尾根に行けないので、ここは左に進む。
 登山道案内図では左の楽生公園方面は通行止めと表示されているので、慎重に進んで行くことにする。ところが、通行止めの割にはよく整備された道が続いているのだ。この様子からすると、一帯の堰堤工事や石垣工事が完成して、通行止めはとうの昔に解除となっているものと思われた。
楽生公園方面分岐
楽生公園方面分岐
楽生公園入口  やがて、楽生公園のゲートが私を迎えてくれた(写真左 10:17)。
 ゲートを入ると広場になっていて鉄棒やブランコがある。良い子達がこんな山の中までブランコに乗りに来るとは思えないが、どういう趣旨のブランコなんだろう。きっと目的はあるはずだ。
楽生公園入口
 また、この広場には五鬼城講による五鬼城之由来が書かれた看板が設置してあった。五鬼城の由来をデジカメで写して、帰ってから読もうと意図したが、写真は暗がりの中でピントが甘く、判読不能であった。
 また、五鬼城之由来を確認するために再訪することとしたい。
 なお、楽生公園には「まやの家」という登山会の詰所があった(写真右)。詰所は綺麗に整頓され、登山会の規律の正しさが窺われた。
楽生公園 まやの家
楽生公園 まやの家
楽生公園から奥に進む 青谷東第三尾根の取付き
楽生公園から奥に進む 青谷東第三尾根の取付き
斜面の踏み跡を上る  楽生公園から小さな流れに沿って(写真左上)更に奥に進むと、また広場状のところに出る。ここにも、建物があるが、今は使われてはいない感じがした。
 この一帯で、青谷東第三尾根の取付きの探索を始める。すると、広場状の場所に出る手前で、斜面左側(西側)に踏み跡が登っていることに気が付いた。木に巻かれた赤白のテープが目印だ(写真上 10:39)。
 この踏み跡に従い、斜面に取り付く(写真左)。しばらく斜面を登ると、すぐ尾根に登りついた。尾根の左手側(西側)下方には堰堤が見えていた。
斜面の踏み跡を上る
 尾根にはしっかりとした踏み跡がついている。いや踏み跡というよりも立派な山道の感じだ。
 馬の背のような尾根道(写真右)を更に進んで行くと、やがて「火の用心(写真下)」のところで道が左右に分岐した(10:52)。山腹に、細い道がへばりつくような感じで左右に伸びている。どちらに進むべきか迷ったが、ここは雰囲気的に左に進むのであろうと野生の感に従う。結果、これで正解であった。

 なお、帰宅後に調べてみると、この左右に水平に伸びる細い道は聖谷水平道と言うそうで、藪道愛好家には知られた道らしい。
青谷東第三尾根
青谷東第三尾根
火の用心で分岐  山腹の斜面に細い道が続いている。幅が狭く、落葉も積もり滑りやすいので、ここは慎重に進む。
 この水平の細い道を数分進むと、突然展望のある開けた場所に飛び出した(写真下)。
 鬱蒼とした尾根を登り、薄暗い水平道を進んできて、いきなり眼前が開けたので、ここは感動をおぼえるポイントである。
火の用心で分岐
 展望の場所からは南側に絶景が広がる(写真下,右下)。
 今日は空気が澄んでいるので、東方を望むと大阪湾の向こうに生駒の山々がうっすらと確認できる。
 眼下に広がる阪神間、神戸の町並みも綺麗である。神戸湾も日の光が反射して輝いていた。いくら眺めても、今日のこの景色は飽きない気がする。

 なお、この展望の場所には「3級基準点No1141」が埋設してあった。
展望の広場
展望の広場
展望の広場からの景色(東方向) 展望の広場からの景色(東南方向)
展望の広場からの景色(東方向) 展望の広場からの景色(東南方向)
 すばらしい展望を10分位楽しんだだろうか。しかし、いつまでも景色を眺めているわけには行かない。今日の当方には青谷東第三尾根を踏破するという目標がある。名残惜しいが、先に進むことにした。
 ここから水平道が更に西に延びている(写真右)。その水平道を少し進んでみたが、荒れた細い道は滑落しそうで危険だ。すぐに探索はやめて、元の展望の場所に戻り、ここから尾根をまた登ることにする。
水平道
水平道
ロープのある岩場を登る  展望広場の後方の岩場にはロープが垂らされている(写真左)。このロープで岩場を登り、青谷東第三尾根を更に登っていく。
 尾根道は急な岩場の上に砂と落葉が堆積し、滑りやすいので注意したい。
 展望の広場をスタートして5分ほど急な尾根を登ると鉄塔の立つ場所に到達した。この鉄塔からも東方に展望が開けている。この景色もなかなか素晴らしい(写真下、左下)。
ロープのある岩場を登る
鉄塔からの景色も素晴らしい 鉄塔からの景色
鉄塔からの景色も素晴らしい 鉄塔からの景色
 鉄塔で景色をしばし楽しんだ後、鉄塔の後方に続く尾根道を更に登って行く。
 尾根道は相変わらず落葉で滑りやすい(写真右)。
 やがて、第二番目の鉄塔が登場した(11:22)。先ほどの鉄塔と異なり、ここからは展望が利かない。
 更に、尾根の樹間に続く踏み跡を登っていくと、二番目の鉄塔から約5分で広場状の所に登りついた(写真下 11:27)。ここには頭が赤く塗装された杭が立っている。南側にやや視界も開けている。この広場は青谷東尾根との合流点であり、ここから先の青谷東尾根は従前一度歩いたことがある。
更に青谷東第三尾根を進む
更に青谷東第三尾根を進む
青谷東尾根に合流 青谷東尾根の謎のコンクリート構築物
青谷東尾根に合流 青谷東尾根の謎のコンクリート構築物
上野道に合流  青谷東第三尾根が青谷東尾根に合流する広場から道は平坦になって非常に歩きやすくなる。駱駝のこぶのようなアップダウンがあるものの快適に歩ける。
 何の目的なのか不明なコンクリートの構築物(写真上)を過ぎて上野道との合流点を目指して進んでいると、一人の御婦人ハイカーとすれちがった。
 この尾根道で人に会うとは思わなかったが、藪道とはいえポピュラーな青谷東尾根は御婦人一人でも走行可能なのであろう。下りは滑りやすいので要注意である旨をお伝えしてご婦人とすれ違った。
 しばらくして、青谷東尾根は上野道に合流した(写真左 11:39)。楽生公園から、ここまでちょうど1時間を要していた。
 青谷東第三尾根の探索を終え、上野道をゆっくり下って本日の山歩きは終了したのであった。
上野道に合流
 青谷東第二尾根、青谷東第三尾根の名称は正式なものではなく、ハイカーが使う通称名のようです。
 これらの尾根は、青谷東尾根の東側に位置することから、その順に第二、第三尾根と呼ばれているものと思われます。藪道であり、整備された道ではありません。よって一般のハイカーが歩くには適さない道です。

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