妙号岩・天狗岩 |
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菊水山登り口手前の六甲全山縦走路沿いに、石井ダムがある。この石井ダム湖畔には巨大な妙号が彫られた奇岩”妙号岩”が存在する。 その妙号岩に、北峰と南峰が存在することを、当HPの閲覧者の方からにコメントいただいた。そこで、今回(平成20年1月17日・2月11日)、妙号岩近辺を再探索したので、その記録をここで整理してみた。 探索ルートは、君影町の鈴蘭台第五団地(写真右)からイヤガ谷東尾根に入り、君影ロックガーデン、妙号岩、石井ダムと進むコースである。 |
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鈴蘭台第五団地 | |
鈴蘭台第五団地からイヤガ谷東尾根道に入ると、すぐ道が左右に分岐する。右が東尾根道、左が君影ロックガーデンへ続く道である。 今日は分岐を左に進み、君影ロックガーデンへ寄り道をしてみた。 歩きやすい山道を8分程進むと分岐(ここをA分岐点とする)がある。ここを左に進むと、すぐに君影ロックガーデンに到着である(右に進むとイヤガ谷東尾根道に出る)。 先客が二名、君影ロックガーデンからの景色を楽しんでおられた(写真左、下)。 |
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君影ロックガーデン | |
君影ロックガーデンはすぐに出発し、先程のA分岐点に戻ってきた。こんどはこの分岐をイヤガ谷東尾根道方面に進む。 2分ほど進むとまた分岐(ここをB分岐点とする)となった(写真下)。 左右いずれも明瞭な道だが、左方面は枯れ枝で道が塞がれている。 イヤガ谷東尾根道へはここを右に進むが、左側の道にも興味を引かれたので、このB分岐点を左に進んでみることにした。 |
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君影RGから望む鈴蘭台の町並み | |
烏原川方面への分岐点(B分岐点) |
烏原川方面へ下る道 |
明瞭な道はどんどん下っている。 やがて高圧鉄塔が左手側に現れた。 なんだ、関電の管理道だったのか・・・と思ったが、鉄塔を過ぎても、さらに明瞭な道は続いている(写真上)。 そこで、さらに道を進んでみた。 徐々に下るこの道は、そのしっかりとした踏み跡から、古くより歩かれていた道であることが分かる。 |
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行き止まりの赤テープ | |
しかし、この明瞭なる道もB分岐点から10分ほど進んで、赤テープによる行き止まり表示と共に、忽然と踏み跡がなくなった(写真上)。 そこから先は藪となっており、踏み跡らしきものは全く確認できない。 あんなにはっきりとした道が何で突然消えたのか、全くなぞであるが、進むべき道がないので、前進は諦め、引き返すことにした。 B分岐点まで戻り、そこからこんどはイヤガ谷東尾根道方面に進んだ。 B分岐点から2分で尾根道に合流となった。 |
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通り抜けできません | |
イヤガ谷東尾根道に合流した地点には、石井ダム工事の際に設置されていた古い看板が残っていた(写真上)。それには、菊水山方面には通り抜けできないことが記載されている。 このことからすれば、先程のなぞの道は、やはり古くは、イヤガ谷東尾根から烏原川方面へ下り、更には、菊水山へと通じる道であったことが窺われるのである。 なぞの道の探索はここまでとし、次に今回の主たる目的地・・妙号岩を目指す。 |
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妙号岩への入口 | |
イヤガ谷東尾根道に合流した地点から8分ほど東尾根道を鵯越方面に進むと、左手側に分岐点が現れる(写真上)。 ここには、付近の簡単な地図と共に、神戸市119番通報プレート”キ56−18”が設置されている。妙号岩へ進むにはこの分岐を入る。 山道を忠実に辿って10分ほど進むと、右手側前方に大きな岩塊が見えてくる(写真右)。大岩の上には、先程、君影RGでお会いした二人連れと思われる人影が、景色を楽しんでおられる。 この岩塊は、山魚さんのホームページによると、妙号岩の南峰で、天狗岩という名称の岩場である。 |
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天狗岩(妙号岩南峰) | |
天狗岩(妙号岩の南峰)は、岩を少し下って最先端まで進めば真下に石井ダムが望める。 また、最先端のテラス(写真左)には、大岩を右側から回りこむと比較的容易に辿り着けるが、恐怖を覚える高度感から、そのテラスに立とうという気には到底なれない。 そのテラス付近から北側を望むと、ゲストブックで山猿さんから指摘していただいた、妙号岩の北峰が見えていた(写真下、左下)。 次に、その妙号岩(北峰)を目指すことにする。 |
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天狗岩(妙号岩南峰)のテラス | |
天狗岩から妙号岩を望む | 天狗岩から妙号岩を望む 2 |
天狗岩(妙号岩南峰)の最先端から、岩を登り返して、大岩の最上部に立つ。 さらに少しだけ山道を戻ると、北側に踏み跡が下っている箇所が確認できる。その入口の木々には、ビニールテープが巻いてあるので、注意すれば見落とすことはない。 妙号岩(北峰)へは、ここから下っていく。 その下り道はしっかりとした踏み跡があり、また、随所にテープの表示もあるので、これを忠実に辿る。 |
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妙号岩への下り道 | |
下り道はやぶの茂る箇所が多い。葉の枯れた冬場は歩きやすいが、葉の茂る春以降は、進みにくいかもしれない。 下り道の途中には、コンクリートの標柱も立っていた(写真上)。何の標柱かは不明だが・・・。 また、妙号岩への下り道は急斜面にへばりつくように続いており、おまけに、岩場の下りもあり、滑らないよう十分に注意して進みたい。 更には、大岩の端っこを通過する箇所もある(写真右)ので、この辺りも注意したい。 |
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妙号岩への下り道 2 | |
天狗岩を振り返る | 妙号岩の突端 |
急斜面を何とか下りきって、辿ってきた方向を振り返ると、天狗岩の大岩がシルエットとなって見えていた(写真上)。 左側斜面の中ほどに、突き出した岩影が、天狗岩と思われる。 さらに、大岩の背の上を伝うようにして進むと、やがて妙号岩(北峰)の突端までやってきた(写真右上)。 天狗岩から下り初めて約10分で妙号岩の突端にやってきたことになる。 |
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妙号岩(北峰)から真下を望む | |
妙号岩の最突端から真下を望むと、こちらも天狗岩に劣らず、たいした高度感があり、足がすくむ感じである(写真上)。 なお、妙号岩の上からはいくら身を乗り出しても「南無阿彌陀佛」の名号は確認できないようだ。 また、妙号岩の天辺には、四つの小岩で守られた”石井ダム基準点”が設置されていた(写真左)。直径5〜6センチの小さな基準点が、妙号岩の上から石井ダムを見下ろしていたのである。 |
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妙号岩頂上の石井ダム基準点 | |
なお、基準点にはK−9なる表示がされていた。ということは、この石井ダムの周辺に、少なくともK−1からK−8までの基準点が存在すると思われるが、その所在は今後の探索課題とする。 さて妙号岩の頂点に立ったので、そろそろ石井ダムに下ろうとして周辺を見渡したが、妙号岩は三方がどこも絶壁(写真右)で囲まれており、下り道が見つからない。 やむを得ず、元来た道を登り返していると、妙号岩の一つ西側の尾根筋に道が下っているのを発見した。古いテープ表示も続いている。さっそく、その道を下って行くことにした。 |
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妙号岩の斜面 | |
下り始めた妙号岩の一つ西側の尾根筋から、妙号岩を望むと、その岩尾根の様子がよく分かる(写真左)。 これを見ると妙号岩の突端からは下れそうな気がしないが、ルートはあるのだろうか?? さて、西側の尾根筋からの下りは、概ね忠実に尾根の背を辿ることに注意したい。 テープ表示が続いているが、途中それが忽然と途絶える。その場合も、忠実に尾根筋を下りたい。まちがって右側の斜面を下ると、最後に石井ダムの工事で削られたと思われる急な岩肌を下る羽目になる。 |
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妙号岩の尾根の突端 | |
妙号岩下りのロープ場 | 妙号岩下りのロープ場 2 |
尾根筋を下っていると、途中急な岩場となる。しかし、ここには、ちゃんと先達によりりロープが設置されている(写真上、左上)。 ありがたく、これを利用させていただく。 ロープは古いロープと新しいロープが併設されているが、古いものは素材が硬くなり、握ると痛いので、新しいロープの方を利用したい。 尾根を最後まで下ってくると、そこは石井ダムの工事で斜面が削り取られていた(写真左)。 |
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下り着いた所 | |
そこには養生シート(網)が掛けられており、そのままでは下れない。 しかしここにも太いロープが垂らしてあり、下りはこれを利用して、容易にダムの底まで下りつける。増水時はこの辺りまで水に浸かっているのかもしれないが、平時にダムに水は溜めないらしいので大丈夫である。 石井ダム(写真右)からは、神鉄鈴蘭台駅、または鵯越駅まで、のんびりと歩ける距離である。 今回のコースはマニアックであるが、妙号岩・天狗岩からの素晴らしい景色は一見の価値がある。 |
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石井ダムの堰堤 |