天狗岩(名号岩南峰)・名号岩
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神鉄鈴蘭台駅==陸橋下バス停(10:50)==イヤガ谷東尾根(10:50)==鉄塔巡視路分岐(11:06)==
名号岩分岐(11:37)==天狗岩(名号岩南峰)(11:50)==名号岩(12:16)==石井ダム(12:44)==神鉄鈴蘭台駅(13:22)
(約2.5時間 令和元年12月14日)  
Route MAP
linelineline
黄色文字の写真はクリックで拡大します。
 菊水山の西に石井ダムを挟んで名号岩と天狗岩(名号岩南峰)が対峙する。名号岩南峰から見下ろす石井ダムの景色は素晴らしい。この名号岩にはバリエーションルートがあり、11年前に探索した。本日(令和元年12月14日)はそのルートを再訪してみた。イヤガ谷東尾根から取付き、石井ダムに下ったが、名号岩からの下りは薮の様相で、歩行に適さない感じになっていた。
 本日、目指す名号岩と天狗岩(名号岩南峰)は、イヤガ谷東尾根の枝尾根にある。そのイヤガ谷東尾根は、鈴蘭台第五団地から取付くのが便利である。
 そこで、神鉄鈴蘭台駅から神鉄バス(君影団地線)で鈴蘭台第五団地に向かい、団地内にある陸橋下バス停で下車した(10:50)。バス停から、イヤガ谷東尾根の取付きに進む。
陸橋下バス停
陸橋下バス停
イヤガ谷東尾根取付  陸橋下バス停から階段を登り、団地内を南に進む。
 団地内の南端にある57棟の東側にイヤガ谷東尾根の取付きがある。ピカチュウの飛び出し注意の置物があり、119番通報プレート「き56-26」もあるので、すぐわかる(10:50)。
イヤガ谷東尾根取付
 山道に入るとすぐに分岐となる(写真右)。左は君影ロックガーデンへの道で、森林管理道の表示があある。右はイヤガ谷東尾根道なので、ここは右に進む(10:51)。 君影ロックG分岐
君影ロックG分岐
イヤガ谷東尾根道  落葉の積もった感じのいい道を進む。イヤガ谷東尾根道は、住宅地に近く、歩く人も多い。落葉の道で二組八名のハイカーとすれ違った。尾根道には、「災害に強い森づくり(県民緑税の活用)」の看板があり、イヤガ谷東尾根周辺の森林は管理がされていることがわかる。
 その歩き易い道を進んでいくと、左手側に分岐が登場した(写真下 11:06)。関電の「火の用心」の表示がある分岐で、ここからイヤガ谷東尾根道のバリルートを少し探査してみたい。
イヤガ谷東尾根道
 関電の「火の用心」の分岐に入ると、すぐに君影ロックガーデンからやってきた道と合流する。その合流地点からは右に進んでいく。
 また、すぐに、山道が左右に分岐となる。左は、枯れ枝が置かれ、侵入を阻んだ感じになっている。一方、分岐を右に進むと、イヤガ谷東尾根に戻る。この分岐は、枯れ枝を乗り越えて左に進む。
「火の用心」の分岐
「火の用心」の分岐
高圧鉄塔の脇  枯れ枝を乗り越えると、その先は関電の鉄塔巡視路で、踏み跡はしっかりしている。急な下り道となって、慎重に進むと高圧鉄塔の脇に出た(写真左 11:13)。イヤガ谷東尾根の分岐にあった「火の用心」の表示は、この高圧鉄塔への道を示すものだったのだろう。
高圧鉄塔の脇
 高圧鉄塔からは、西側に少し展望が開けている。その方向を見やると、緑の山肌の中に、君影ロックガーデンの岩場が見えていた(写真右)。
 君影ロックガーデンへは、今日は立ち寄らなかったが、そこは展望の岩場で、イヤガ谷東尾根の見どころの一つである。
君影ロックガーデンを望む
君影ロックガーデンを望む
高圧鉄塔から先に進む  高圧鉄塔からも山道が先に続いているので、更に進んでみる。
 高圧鉄塔を過ぎると、鉄塔迄の道に比し、やや踏み跡が薄い感じになるが、尾根に沿って山道がある。方向は、南東の妙号岩の方に向かって、どんどん下っている。
高圧鉄塔から先に進む
 急な下りの先は歩きやすい尾根道で(写真上)、快適に進む。しかし、鉄塔から5分程進んだ所で、尾根道は忽然と薮の中に消えてしまう(写真右 11:18)。10年前に探査した時と、全く状況は同じであった。
 石井ダムができる前は、おそらく妙号岩の方に山道が下っていたのであろうが、今は通行不可能な状況である。
 ここで、山道を引き返す。
薮に突き当たる
薮に突き当たる
 高圧鉄塔まで戻り、ここから更に急な道を登り返す。枯れ枝のある分岐まで戻り(11:29)、ここからイヤガ谷東尾根の方に進むと、すぐに東尾根に飛び出した(11:31)。薮になった突き当りからイヤガ谷東尾根までは10分ほどの距離であった。
 ここから、イヤガ谷東尾根を南に進んでいくと、119番通報プレート「き56-18」が設置された看板で道が分岐している(写真右 11:37)。この分岐には、古いイヤガ谷東尾根の周辺地図も残っている。
名号岩への分岐
名号岩への分岐
災害に強い森づくりの看板  ここが名号岩方面への分岐点である。この分岐には、「災害に強い森づくり(県民緑税の活用)」の看板も立っている(写真左)。
 分岐から、名号岩に向かう山道に入る。この道も、訪れる者が多いようで、よく踏まれた道になっている。
災害に強い森づくりの看板
 山道に入り、小さなアップダウンの道を12分程進むと、右手側前方に一目で巨大さが伝わってくる大岩が見え始める。そのすぐ先が、天狗岩(名号岩南峰)である(11:50)。
 天狗岩(名号岩南峰)からは、眼下に石井ダムの湖面が見えている。ダムに溜められた水が、周囲の緑を映しこんで深く暗い色に見えている。吸い込まれそうな不思議な色に見えてくる。
天狗岩(名号岩南峰)
天狗岩(名号岩南峰)
天狗岩のテラス 天狗岩の足元
天狗岩のテラス 天狗岩の足元
 大きな岩を慎重に下り、突端まで行くとテラス状の岩場になる(写真上)。ここは足も竦むような高度感だ。登攀用の残置ロープが、高度感を増幅させていた。
 この天狗岩からは対面に菊水山が対峙する(写真右)。ちょうど菊水ルンゼの荒々しい切れ目が、眼前に見えている。水面から伸びあがる菊水山の山容は圧巻で、圧倒されるような感激の景色だった。
菊水山が対峙
菊水山が対峙
 次に、天狗岩(名号岩南峰)から名号岩に向かう。ここからが、名号岩のバリルートとなる。
 天狗岩(名号岩南峰)から、もと来た道を少し戻ると、北に向かって下る踏み跡がある(写真右)。特に何らの表示もないが、ここが名号岩の天辺に向かう道の取付きである。ここから、急な斜面の中を少し薮のようになった踏み跡を進む。
名号岩への分岐
名号岩への分岐
名号岩への薮道の下り  急な下りを小枝につかまるようにして慎重に下る。風化した岩で滑りやすくなった場所もあるので、十分に注意を払う。やがて、大きな岩が重なるような場所に降りてきて、その先に、名号岩の天辺が見えてきた(写真下 12:16)。
名号岩への薮道の下り
 名号岩の天辺に乗って慎重に先に進むと、名号岩の頭部には石井ダムの基準点が設置されていた(写真下)。保護石四個に囲まれた基準点には「K−9」と刻まれている。
 岩登りのゲレンデとしても著名な名号岩では、麓の方で人の声が聞こえていた。今日も、クライマーが、罰当たりルートに挑んでいるのだろう。
前方に名号岩が
前方に名号岩が
石井ダム基準点  名号岩の斜面には「南無阿弥陀仏」の文字が刻まれている。この文字は、文久年間に旅人の安全を祈って彫られたものと聞く。その文字を見ようとして足元を覗きこんでも、目がすくむだけで、ここからでは当然「南無阿弥陀仏」は見えない。
 足元では石井ダムの湖面が見えているが、先程の天狗岩よりもだいぶ水面が近づいていた。
石井ダム基準点
名号岩から望む石井ダム 名号岩の足元
名号岩から望む石井ダム 名号岩の足元
岩壁に補助ロープ  次に、名号岩から石井ダムに下って行きたい。名号岩は周囲は絶壁で、ダイレクトには下れそうにない。しかし、名号岩の一つ西側の枝尾根には道がある。前回歩いたときには残置テープもあったように思うのでその尾根に向かう。
岩壁に補助ロープ
 薄い踏み跡を辿りながら、前回の記憶も呼び起こす。踏み跡が薄くなって、最近は、歩かれていない道であることが伝わってくる。残置テープも全く残っていない。下れるのかどうか不安になりながら進むと、岩壁に古いロープが登場した(写真上)。強度を確かめ、ロープを頼りに岩壁を下る。その先、大きな岩で、さらに踏み跡が怪しくなった(写真右)。ここで少し迷ったが、大岩をすり抜けて、尾根筋を忠実に下るのが正解だった。 尾根の大岩
尾根の大岩
劣化した養生シート  その先、尾根を最後まで下っていくと、石井ダムの工事で斜面が削られ、養生シートが張られた場所となった。前回の時は、ここにもロープが垂らしてあったが、今は、劣化した養生シートが散乱するだけとなっている(写真左)。下れそうな箇所を慎重に選びながら、藪となった斜面を何とか下り切った。
劣化した養生シート
 下ったところは巾が1m、深さも1m程の溝が作られている。全く水は流れていないが、飛び越えるのはリスクがある。一度、溝に降りて、登り返す方法で、そこを乗り越えた。次は、雑草のはびこる石積みの斜面が待ちかまえていた(写真右)。ここも、前回に比し、相当雑草の繁茂が進んでいる。 石積みの斜面
石積みの斜面
ダム内の舗装路  石積みの薮の斜面を登って柵を越えると、石井ダムの「どんぐり広場」に出てきた(12:44)。ここは降雨時には水没する危険性がある旨注意表記がある。そのどんぐり広場から、降雨時水没する可能性のあるダム内の舗装路を進み、帰途の鈴蘭台駅に向かうことにした。
ダム内の舗装路
 石井ダムから神鉄鈴蘭台に向かう道は、ダムの周遊路としてよく整備されている。地元の方の散策路としてもよく利用される道で、ジョギングする人とすれ違いながら鈴蘭台駅に向かった。途中、神鉄の線路と並走する箇所があり、ちょうどガタゴトと電車がやってきた。カメラを向けると、6511の新型車両だった。ダムから30分で鈴蘭台駅に到着し(13:22)、本日の探索を終えたのであった。 神鉄の線路と並走
神鉄の線路と並走
 今日、訪れた「名号岩」には、「妙号岩」の漢字を使用する例も認められますが、この記録では、石井ダムにあった「石井ダム周辺図」の看板の表記に従い、「名号岩」を使用した。
 今回歩いた名号岩からの下りのルートは、ロープはあるもの劣化が激しく、道も薮になりつつあって、歩行に適さないと思われました。なお、前回、歩いた時の記録はこちらを参照。
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