鬼ヶ島・有馬六山 (お勧め度★★☆) 北六甲【2-41】 |
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神戸電鉄に乗り六甲連山の裏側に回り込んで有馬口駅までやってきた(8:43)。ここは、三田に向かう線路(三田線)と有馬温泉に向かう線路(有馬線)が分岐する駅で、乗り換え客も多い。この駅の南側の改札を出て、有野町唐櫃の集落の中の道を東に進む。やがて、地道は右に曲がり水無川に沿って南に進路を変える。 |
神鉄有馬口駅 |
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すこし進んで人家がとぎれると、前方に阪神高速北神戸線の高架が見えてくる。その高架に向かって進むと、車止めの柵(下唐櫃林産農業協同組合)に突き当たる(写真左 8:57)。「一般車両は通行できません」と書かれた柵の脇から舗装路を進み、すぐに高架の下をくぐる。次に、舗装路が大きく左に曲がるところで山道が直進しているので、その山道の方に入る。 |
阪神高速高架の手前 |
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山道は未舗装の林道で、落葉が積もった感じのいい道だ。周囲の森林は灌木が払われて明るい林になっている。よく整備がされていると思っていると「災害に強い森づくり」の看板(神戸市建設局)が登場した。過密な林は間伐され、その間伐材で土留めして土砂流出を防止している。都市山防災林整備ということで、国土強靭化が図られている。 |
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災害に強い森づくり |
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その看板の先で、右手側に廃棄車がある広場を過ぎると、水無川を渡る小さな橋がある(9:12)。その橋の手前で、右手側の尾根に向かって踏み跡が分岐している(写真左)。道標などはないが、木に巻かれたテープや紐の表示があるので、注意していれば見落とすことはない。ここが鬼ヶ島への登リ口になる。 |
鬼ヶ島への登リ口 |
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鬼ヶ島への山道は、深い落ち葉の道で始まる。左手側には水無川の水音が聞こえている。少し進むと山道は右手側の尾根の斜面を登る道になる。踏み跡が少し分かり難くなるが、紐の表示が進むべき進路を示している。ここで一気に尾根まで登っていく。 |
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鬼ヶ島への山道 |
尾根道になると、傾斜が急になる。この急な尾根道でも、周囲の灌木が払われてよく整備がされている。「災害に強い森づくり」がここでも実行されている。整備されて歩きやすい尾根道を進んでいくと、斜度が更に急になってきた。極端な急登道で、下りだと危険を感じるような斜度になっている。落葉も積もり、滑ると危険な感じなのでゆっくりと登っていく。 |
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鬼ヶ島への急登 |
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急登の尾根道には「下唐櫃林産農業協同組合」の赤い標柱が続いている。急な尾根道に標柱を設置するのも大変だろうなどと考えながら、超ド級の急登道を15分くらい登ると少し斜度が緩んだ(9:44)。ここまでが凄い急登道だったので、緊張していた気分が少しゆるむ。その先、少し進んだところで大木が前方に見えてきた。鬼ヶ島のマザーツリー、「アカガシ」のお出迎えだった(9:52)。 |
マザーツリー |
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「アカガシ」の大木で山道が南向きに変わり、すぐに小さなピークに登りついた。ここにはかまぼこ板に「鬼ヶ島 580m」と書かれた私製の札があった(写真右)。しかし、この小ピークのすぐ先に、もう一段高くなったピークが見えている。この一段高い方が、地形図に表示された「鬼ヶ島 580m」で、ここが有馬六山の第一座目となる(9:55)。鬼ヶ島山頂は特に展望もなく、松の木が数本立つだけのピークだった。 |
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鬼ヶ島の山名札 |
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鬼ヶ島の山頂 |
水無山に向かう |
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鬼ヶ島から次のピークの水無山に向かう。 鬼ヶ島から松葉が深く積もった急な下りを一気に降りていく。下りつくと、すぐに登り返しとなる。この登り返しも半端ない急登で、ゆっくりと登る。右手側が松林、左手側が植林の杉林となった急な尾根を登りきると、つぎに痩せ尾根道になる(写真上)。ここも注意して進む。 |
水無山手前の岩場 |
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やせ尾根の先で、水無山の岩場となる。ここは尾根道に大きな岩が剥き出しになっている(写真上)。この岩に立つと、北西側の一画だけに展望がある。山間を走る阪神高速北神戸線の高架とキスラシ山の採石場が見えている(写真右)。 |
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水無山の岩場の展望 |
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展望のある岩場のすぐ先が水無山の山頂で、松の木に私製の山名札がぶら下がっていた(写真左 10:21)。山名札がないと山頂とは気づかない感じの場所だが(写真左下)、GPSで標高654mと表示されているので間違いないだろう(地形図などには水無山の標示や標高の記載はないが、神戸市北区まちづくり推進課発行の「北区ハイキングレクリエーションマップ」には水無山の標高がが657.7mと記載されている。)。 |
水無山の山名札 |
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水無山の山頂 |
水無峠 |
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有馬六山の二座目「水無山」からは、岩のごろつく痩せた尾根道を下って行く。急な一気の下りで、慎重に下って行くと、水無峠に下りついた(写真上 10:31)。ここには私製の道標があり、仏谷、深戸谷、水無川方面の案内がなされている。いずれの方向にも踏み跡はあるが、道は荒れているような感じを受けた。 水無峠からは、高尾山方面に登っていく。 |
高尾山への急登道 |
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水無峠から高尾山に登る道も急登で有名だ。鬼ヶ島への登りも急だったが、高尾山への登りは、それ以上に急登となっている。木の根っこや、小木につかまりながら、体を引き上げていく感じだ。おまけに、急登の斜面に落葉が積もり、滑りやすい。このルートを下りで使うのはアウトだろう・・。 |
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高尾山 |
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何度も何度も急斜面で休憩を入れながら、水無峠から約20分少々で高尾山に登りついた(10:53)。登りついた高尾山の山頂は、ただ、落葉が深く積もっただけの、展望のないところだった。山頂の松の木に二枚の山名札がかかっていた(写真上)。高尾山が有馬六山の三座目となる。 高尾山からは、仏谷峠に下る道と湯槽谷山に向かう尾根道が分岐しているが、今日は、有馬温泉に向かうので、湯槽谷山に続く尾根道に進んでいった。 |
高尾山の山頂 |
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湯槽谷山に続く尾根道は一本道だが、深い落葉の道で踏み跡の確認が困難な箇所もある。しっかりとルートファンディングしながら進みたい。尾根道を、何度かアップダウンしながら進んでいくと、道標の立つ分岐となった(写真右 11:11)。ここは番匠屋畑尾根方面への分岐点で、右へ進むと湯槽谷峠から番匠屋畑尾根で、左へ進むと湯槽谷山となる。ここは湯槽谷山方面に進む。 |
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番匠屋畑尾根方面の分岐 |
番匠屋畑尾根方面への分岐点からは、しっかりとした道になる。鬼ヶ島、水無山から高尾山への道に比して、明らかによく整備された道で、歩く者の数もこちらの方が段違いに多いのだろう。そんなことを考えながら湯槽谷山を目指していると、3名のハイカーとすれ違った。その先で、湯槽谷山の山頂に到着した(写真右 11:20)。湯槽谷山が有馬六山の四座目となる。 |
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湯槽谷山 |
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湯槽谷山山頂では一人の男性が休憩されていた。しばし、その方と山談義を交わす。その方も鬼ヶ島のマザーツリー(アカガシ)をご存じで、有馬近辺の山々を歩いておられる様子だった。湯槽谷山山頂では展望はないが、冬枯れの木々の間から麓の有馬温泉の街並みが少し見えていた。 湯槽谷山で「有馬三山 湯槽谷山 八〇一米(神戸有馬ロータリークラブ)」と書かれた石柱を確認し、灰形山に向かって下山を始める。 |
湯槽谷山からの急下り |
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湯槽谷山からの下りは急である。丸太材の急な傾斜の階段道が延々と下っている(写真上)。登りではないので呼吸は楽だが、脚部への負担は結構ある。滑り落ちないよう、ゆっくり、慎重に下っていると、下から二人のご婦人が登ってこられた。「急階段に気を付けて!!」とあいさつを交わし、すれ違った。 |
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有馬に下る分岐 |
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急階段を下ったところで有馬温泉への分岐の道標が立っていた(写真上 11:50)。道標の脇には付近のハイキング地図も設置されている。この道標の立つ分岐から、灰形山に向かって登っていく。道標から灰形山までは「0.3km」の表示で、9分ほどの所要時間で灰形山山頂に到着した(写真左 11:59)。灰形山が有馬六山の五座目となる。灰形山山頂で、ちょうどお昼時間となったので、ここでお握りを頬張ることにした。 |
灰形山 |
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灰形山山頂も展望はないが、葉を落とした木々の間から温泉街の様子が見下ろせた。5分ほど灰形山山頂で休憩し、次の落葉山を目指し下山を始めた(12:05)。灰形山からの下り道も急階段で、傾斜は半端ない(写真右)。慎重に階段を下っていると、6名ほどの女性のグループが急階段を登ってきた。リーダーが急登の登り方の指導をしていたので、登山教室の一行なのだろう。 |
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灰形山からの急下り |
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やせ尾根注意の看板 |
やせ尾根登場 |
段差のある急階段と落葉の積もった岩場などを慎重に下って、その先で「この先やせ尾根通行注意」の看板が登場した(写真上 12:26)。ここから、やせた岩場や落葉で滑る尾根道が続くので注意して進む(写真右上)。やせ尾根は約7分程続くが、そのやせ尾根で、有馬の温泉街が見下ろせる展望箇所があった。そこからは、温泉の建物が間近に見えるようになっていた(写真右 12:32)。 |
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有馬の展望 |
やせ尾根が終わると、次に分岐点が登場した(写真右 12:35)。太陽と緑の道の道標があり、「ロープウェー有馬温泉駅→」の表示がある。ここは有馬温泉へ下って行く近道だが、今日は有馬六山の最後の一座「落葉山」に向かわなければならない。分岐点から、落葉山に向かいつづらの道を登っていく。 |
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ロープウェー有馬温泉駅分岐 |
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つづらの道を登りきると道脇に「有馬三山 落葉山 五三三米」の石標が立っていた(写真左 12:35)。その近くに三角点があり、三角点近くの松の木に「落葉山」の山名札が三枚ぶら下がっていた。ここが有馬六山の六座目となり、これで本日の目標達成となった。無事六座を巡れた報告とお礼の為、落葉山山頂にある妙見寺にお参りした。 |
落葉山 |
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落葉山山名札 |
四等三角点 落葉山 |
落葉山妙見寺は、戦国時代に山城があったと伝えられている場所に、明治の頃に建立されものらしい。しかし、その後の廃仏毀釈で廃寺になったようだ。廃寺とはいえ妙見寺はりっぱな建物で、そのご本尊妙見大菩薩に手を合わせ、落葉山を後にすることとした。落葉山から、先ほど通過したロープウェー有馬温泉駅分岐まで下って行く。 |
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落葉山妙見寺 |
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ロープウェー有馬温泉駅分岐からは、少し荒れた感じの山道を下って行く(12:56)。太陽と緑の道の道標はあるが、最近は歩く人が少ないのだろう。ゆっくりと下って行くと、いつしか谷沿いに道となり、左手側に古い堰堤が何個か並んでいる。 12分程下ると、風情のある木製の古い門を過ぎて有馬温泉に降りてきた(13:08)。そこは、和風の木造りの料亭旅館の脇だった。 |
木製の古い門 |
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料亭は、賑やかな有馬温泉の中心部から離れ、滝川という川沿いで静かな緑につつまれている。雑念の世界を離れ、こういうところでゆっくり食事をしてみたいと思うが、当方にはなかなか縁がない。しようがないので有馬温泉の思い出に、瑞宝寺公園で紅葉の名残を楽しんで帰ることにした。 |
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瑞宝寺公園 1 |
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料亭旅館から、ぶらぶらと温泉街の中を歩き、瑞宝寺公園に到着した(13:38)。瑞宝寺公園は紅葉の名所だが、紅葉はもう終わりかけで、人もまばらだった。紅の色は、年によって鮮やかさに違いがあるが、今年はコロナのせい?なのか、もひとつの感じだ。静かな公園で、紅葉が敷き詰められた散策路を逍遥したあと、有馬温泉駅に戻り、本日の有馬六山の山歩きを終えたのだった(14:00)。 |
瑞宝寺公園 2 |
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瑞宝寺公園 3 |
瑞宝寺公園 4 |