ナダレ尾山・屏風谷・大蔵山 (お勧め度★★☆) 丹生山系【6-7】

屏風谷のコースは、緑深い山中の静寂の中に、沢の音が心地よく響く山道である。
大日如来や石垣などが残る旧街道で、その昔は人の行き来が多かったと思われる山道である。
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 今日(18/10/21)は、その頂に三角点を擁するナダレ尾山と大蔵山の2つのピークを目指してみた。
 神戸電鉄の大池駅を北に出て、まず天下辻を目指してスタートする(10:50)。
 大池の住宅街からその裏に連なる山々が青い空に映えている(写真右)。
 駅から5分ほど歩くと、住宅街の中に天下辻への分岐を示す表示が現れる。ここを左折すると「太陽と緑の道」の標識も現れる(写真下)。この標識を過ぎると山道となり、10分弱ほど登れば天下辻に到着する。
 十字路となった天下辻を、ナダレ尾山を目指して右折する。この辺りの道は、バイクの無謀な走行で相当荒れている(写真右下)。
天下辻方面の山々
天下辻方面の山々
太陽と緑の道の表示 天下辻辺りの荒れた道
太陽と緑の道の表示 天下辻辺りの荒れた道
丹生山系縦走路  天下辻を右折すると丹生山系縦走路の表示が現れた(写真左)。
 現在の縦走路はこの道を通っていないと思うが、この表示は従前のものであろうか?いやいや、旧縦走路は、屏風谷出合から大蔵山を腰越えして八多まで続いていたのではなかったか??・・・などと考えながらも、ナダレ尾山への進入路を見落とさないように注意して進んでいく。
丹生山系縦走路
 何箇所か、バイクで掘り返されて深い溝のできた道を、注意しながら進んで行くと、道はやや下りとなっってきた。「あれれ・・・!ナダレ尾山への登り口を見落としたかな。」と思い、あせり始めたころ、偶然に左手側に黄色と黒のトラテープが目に入った。見ると、そこからおり返すように山道が登っている。小さな木の札に「ナダレ尾山←」の表示もある(写真右)。天下辻からここまで20分程度の距離である。 ナダレ尾山への登り口
ナダレ尾山への登り口
ナダレ尾山  表示に従い、山道を登っていく。くもの巣をはらいながら、5分ほど進んでナダレ尾山頂上に到着した。
 頂上は木立の中で眺望は無いが、山名が書かれた登頂札が数枚ぶらさがっていた。展望は無いナダレ尾山だが、ピークハンターなどの山愛好者が登ってくるのだろう。
ナダレ尾山
 なお、ナダレ尾山には三角点の設置がある。四等三角点:点名 大池で、国土地理院の「点の記」では昭和50年の設置となっている。 四等三角点:点名 大池
四等三角点:点名 大池
ナダレ尾山山頂  次に大蔵山を目指さなければならないので、ナダレ尾山はすぐに出発する。
 下り始めて、すぐに道が左右に分岐している。登った道とは異なる方の道(右側の道)に進んでみる。数分下って、丹生山系縦走路と表示があった道に合流。登り始めた箇所よりやや天下辻よりの場所に出て来た。この場所には何の表示もなく、知らない者には、ここからナダレ尾山に登れるとは分からないだろう。
ナダレ尾山山頂
 また、天下辻まで戻ってきた(11:53)。こんどは、ここから屏風谷、大蔵山を目指して、北に下っていく。
 下り始めて数分で沢沿いの道となり、一度、沢を渡り、更に進むとS字状のカーブになった後、谷底の沢に合流する。沢に合流するまでの道は、結構急な山腹に張り付いたようなルートである。
 しばらく、谷底の石だらけの沢の中を足元注意で進んでいく(写真右)。
 次に、やや水量の多い沢が左手側から合流する。ここからは、沢の水量が増加するので、濡れないように注意して石伝いに4回渡河すると、直進する道と沢を渡って左の山裾に登る道に分岐する箇所となる(写真下)。
天下辻を下った所の沢
天下辻を下った所の沢
黒甲越東道への分岐点   ここで、やや思案した。屏風谷の方向は直進であろうと考え、まっすぐ進んで行くことにした。しっかりとした道が続いており、安心して進んでいたが、5分ほどして道は突然行き止まり状態になった。先に進めそうな道がない。しっかりとした道は忽然と消えてしまった。やむなく引き返す。
 先程の、分岐の箇所まで戻り、こんどは左の山裾に登る道に進む。
 登ると、すぐ、丁寧に行き先が表示された道標があった(写真左下)。これによると、屏風谷の方向はここを北に進むと表示されている。標識に従い北に進む。
黒甲越東道への分岐点(直進は行き止まり)
黒甲越東道下辺りの道標 屏風谷に向かう山道
黒甲越東道下辺りの道標 屏風谷に向かう山道
古倉山方面への分岐道  北に進む道は、しっかりとした道で、そこに落ち葉も積もり、歩きやすい道となっている(写真上)。昔から歩かれてきた道であることが分かるような感じだ。
 10分程進んで、左に道が分岐している(写真左)。この道もしっかりとした道であり、どこに続くのか気になったので、少しその道を進んでみた。最初登っていた道はしばらくしてピークを越え下りとなった。西の方向にどんどん進んでいる。恐らく、古倉山方向に続いているのだろうと勝手に解釈して、元の道まで折り返す。
 元の道に合流した。進路を北にとる。
古倉山方面への分岐道
 北の方向に進み始めてすぐに沢を渡り、向かって右岸を進むことになった。道は山腹をどんどん登っていき、左に流れていた沢がずいぶんと下方になってしまった。左の谷は深くなっているので要注意である。
 そして、次に、道が大きな岩の間をくりぬいて続いているような箇所に到達した(写真右)。この場所はピーク状になっており、ここを越えると、道はいきなり下りとなった。それも、岩場で足場も悪い箇所となっている。
 ピークを越えた道は、水の流れる沢までいっきに下っていく。そして、そこで沢を渡る。この場所が、屏風谷出会と呼ばれている箇所と思われる。
屏風谷出合手前の岩場道
屏風谷出合手前の岩場道
大日如来  屏風谷出会を過ぎて、道は、また山腹をどんどん登っていくことになった。この辺りになると、左手側の木立ちの間から、屏風谷をはさんで西隣に連なる山々の雄姿が見えてくる。
 山腹に張り付く道が、登りから平坦路になり、道がややカーブするところで、大日如来にお会いできた(写真左 13:00)。やや薄暗い箇所ではあるが、如来様は地元の方によるものなのか、綺麗に手入れされている。
 大日如来を過ぎると、すぐに峠状の場所となった。ここが、大蔵山南峠と思われる。この辺りから、道は広くなり車も通行可能な道幅となる。
大日如来
大蔵山への登り口 大蔵山へのヤブ道
大蔵山への登り口 大蔵山へのヤブ道
大蔵山頂上  大蔵山南峠では、峠道以外に左手側へ分岐して伸びる細い道がある。この分岐道に入り南西向きにやや進むと、広場状になった見通しのいい場所に出てくる。ここからは、南側に鹿見山方面の山々の連なりを望むことができる。中々の景色を前にして、なぜか空腹を覚える時間となっていたことに気が付き、ここで昼食をとることにした。
 5分ほどで弁当を平らげ、元の道に戻ってきた。ここからは、大蔵山への進入路に注意しながら進むことになるが、すぐにそれらしきものを発見した(写真左上)。特に表示はないものの、方向的には間違いないと思われたので、すごいブッシュ道なれど(写真上)、進んでみることにした。
大蔵山頂上
 ルートは生い茂る草木でふさがれた箇所が多いが、足元の道は踏み跡がしっかりとしており、これさえ見失わなければ道に迷うことはなさそうだ。道中、テープや紐による表示は一切なく、やや不安は伴うもののそのまま進むと、ピーク状の場所に出た。頂上かと思い、三角点を探すも発見できず。この先、道は続いているが、下りとなっている。地図で場所を再確認すると、どうやら、大蔵山頂上は、このピークを越えたもう一つ先のピークのようである。地図を信用して、谷をひとつ越えて更に進んで行くと、そこで茂みの中に埋没しそうな三角点をやっと発見した(写真上、右)。 大蔵山二等三角点
大蔵山二等三角点
大蔵山  こんな茂みの中なれど、大蔵山山頂に登ってくる者は他にもいるようで、山名を記した登頂札が、木に掲げられていた(写真左)。
 今日は目的の2ピークを制したので、ここからはやってきた道をそのまま引き返すことにする。しかし、10月ともなると日光の差し込む角度が低くなり、木々に覆われた谷道では、まだ昼の2時台にもかかわらず、相当薄暗くなっている。山に入るのは朝早い時間にしなければと感じた次第であった。
 なお、帰途に要した時間は次のとおりであった。
 ○大蔵山出発 13:58 ○大蔵山登り口 14:09 ○大蔵山南峠 14:12 ○大日如来 14:16 ○屏風谷出合 14:24 ○黒甲越東道分岐 14:37 ○天下辻 14:51 ○神戸電鉄大池駅 15:05
大蔵山
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