深戸谷・風呂谷 (お勧め度★☆☆) 北六甲【2-18】 |
今日は、北六甲の二つの谷道を歩いてみようと思う。神戸電鉄有馬口駅の南に位置する深戸谷と風呂谷である。 朝、自宅を出るときは晴天であった。しかし、有馬口の駅に降り立った頃には、空は一面雲に覆われていた(9:35)。冬空は変わりやすい。雨にならないことを祈りながらの出発となった。 駅を北に出て、有馬温泉へと続く車道を東に進む。道はすぐに分岐する。ここは右に進み、踏切を2つ(三田線、有馬線)渡る。次にT字路が現れる。深戸谷へはここを左に進む。次に水無川沿いの道となり、しばらく住宅が続くが、阪神高速の高架下あたりで民家は無くなる(9:44)。 |
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水無谷入口 |
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やがて車止めのフェンスが登場することになるが、これは左から越えて水無川沿いに続く林道を進んでいく(写真上)。すると、すぐに道が左右に分岐する地点に至る(写真左 9:57)。ここには兵庫登山会作成の周辺地図がある。この地図には、現在地から深戸谷方面、鬼ケ島方面、水無滝方面そして灰形山方面への道がわかりやすく表示されている。この図に従い、深戸谷方面を目指して分岐を右に入る。 |
深戸谷への分岐 |
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深戸谷への道は車も通れるような広さの舗装路であり、その左側は大小の石がゴロゴロする沢となっている(写真右)。沢からは水の流れ下る音が聞こえてくる。 やや上りとなっているその道をしばらく進むと、右側の山肌に踏み跡が登っているのを発見した(10:03)。この分岐点は注意していないと見落とすかもしれない。 その分岐には、「直進する舗装路はすぐ行き止まりとなる。」旨が記載された小さな表示もつけられていた。幅広の舗装路がすぐ行き止まりになるとは解せなかったので、さらに舗装路を進んでみた。 |
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深戸谷の林道 |
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すると1分も進まないうちに道は草むらに飲み込まれるように消えてしまった。それ以上は、進めそうにない。よって先ほどの踏み跡の所まで戻って、こんどは山腹に続くその山道を登って行った。 道は急斜面をつづら状になって登っている。よく歩かれた道のようで踏み跡はしっかりとしている。道の両端の下草も伐採され、手入れされた道でもある。左手側には谷を挟んで鬼ケ島の急峻な尾根筋が見えている(写真左)。 そこそこ登ってきたかなと思いながら進んでいると、左下に堰堤が見えてきた。な〜んだ、この道は単なる堰堤越えのルートでしかなかったのである。 |
深戸谷から見た鬼ケ島 |
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さらに進むと、道は沢沿いを進むことになった。次にその沢から水音が聞こえてきた。その音の方向を見やると、道沿いの小滝から水が流れ落ちていた(10:23)。 更にもう一つ、堰堤を越えると、道は河原状の場所に至った(10:30)。その河原の右手側は杉林となっている。道は、その杉林の中へ続くものと、河原を遡行するものの二つに分かれているように思われた。まず、杉林の方に進んでみたが、踏み跡はすぐ不明瞭なものになった。そこで、河原の中を遡行するルートに戻ったが、こちらのルートも踏み跡は不明瞭だ。しかし、テープ表示が随所に存在する。 |
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堰堤越えの階段 |
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5分ほど河原を進むと右手側の斜面に細い階段が登場した(写真上)。こんな山中の山肌にどういう必要性があって造られた階段なのであろうか??。しかし、進むべき道はこの階段以外にない。よってその階段に取り付き、登って行くことにした。 階段の途中で、右手側後方を振り返ると、山間から有野台方面の住宅街が遠くに見えている。 階段を上りきった。すると、すぐに左手前方に堰堤が見えてきた。この階段は堰堤越えのために急な斜面に、わざわざつけられた物だったのだ。 |
深戸谷 |
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この堰堤を越えるとまた谷底の河原の中を歩くことになった(写真上)。 テープの表示を確認しながら進んで行く。さらに、堰堤を二つほど越えて進むと、薄暗い杉林の場所に至った。ここで道が左右に分岐している。左に行くと水無山方面と思われたので、ここは右に進み仏谷峠を目指す。 すぐ、急な斜面の登りとなった。杉林の薄暗い斜面の途中で、上の方から人声が聞こえてきた。その声の方に向かって一気に斜面を登りきると、そこが仏谷峠であった(写真右)。 |
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仏谷峠 |
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仏谷峠では、3人のハイカーが休憩をしておられた。ここで、今日山に入って初めて人にお会いした(11:00)。 この峠で、少し思案した。風呂谷を下る前に、まだ登ったことのない高尾山を目指そうかとも思った。しかし、空模様が心配だ。今にも雨が落ちてきそうな気がする。そこで、今日は、高尾山は諦め、逢ケ山を超えて、一気に風呂谷を下ることにする(11:10)。 仏谷から逢ケ山へは、杉の植えられた薄暗い急斜面を直登する感じで道が続いている。この斜面は、一度歩いたことがある。 |
逢ケ山三等三角点 |
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息を整えながら急斜面を進んでいく。10分ほど登って平坦な尾根筋に出た。 さらに3分ほど進んで逢ケ山の山頂に到着した(11:25)。ここは杉の林の中で、日中でも薄暗い。今日の曇天の下では、更に暗く陰気な感じだ。暗がりの中に、逢ケ山三等三角点が座していた(写真左上)。 薄暗い中なれど、時刻は昼時となり、空腹を感じてきた。そこでこの山頂で、おにぎりを二個頬張ばった。昼食で10分ほど休憩した後、山を下り始める(11:34)。山頂から西方向へ少し進むと、すぐ道が東山橋方面と風呂谷方面に分岐した。この分岐を右に進み風呂谷方面に進路をとる。 |
風呂谷への下り道 |
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東山橋方面へ進むと杉林が連続していたような記憶があるが、風呂谷方面は自然林の中の道であり、歩いていても心地よい(写真上)。 しかし、道はとんでもない急勾配の直滑降だ。ズルズルと滑り落ちていきそうな角度なのだ。この勾配だと、登りは相当しんどいような気がする。 やがて道はつづらとなった。しかし急勾配は変わらない。この辺りで、休憩する1人のハイカーにお会いした。この山域は、ハイカーが少ないと思っていたので、少々驚いた。 |
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風呂ノ谷第二砂防ダム |
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更に下って、風呂谷道も薄暗い杉林となってきた。この辺りから、大小の石がゴロゴロする沢沿いの道となった。山道も石ころだらけで、やや歩きにくい感じだ。やがて、左手側に大きな堰堤が見えてきた。風呂ノ谷第二砂防ダムである(写真上 12:04)。 ダムを過ぎて、落ち葉が敷き詰められた快適な山道を更に下っていく(写真左)。 |
風呂谷 |
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次に、風呂ノ谷第三砂防ダムが現れ、更に5分ほど進んで阪神高速北神戸線の高架下に出てきた(12:15)。この辺りから逢ケ山を見返す(写真左)。 ほんの40分程前に頂上に立っていた逢ケ山が遠くに見えている。急峻な風呂谷道を、一気に下ってきたことになる。 |
逢ケ山を振り返る |
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高速の高架から更に10分弱ほど歩いて、民家のある所まで下ってきた。この辺りからは、北方向に高丸山が見えている(写真右)。気がつくと、逢ケ山山頂で今にも雨が降り出しそうだった空模様が、一変して青空となっていた。冬空はやはり変わりやすい。 12時30分、有馬口の駅に到着した。ここで、有馬口の駅には、南側にも改札があることを発見した。朝、出発するときもこちらの改札から出れば近道となったのに・・・。少々、悔しい気持ちとなる。 今日は空模様に振り回された山歩きだった。 |
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高丸山が見えてきた |