白水尾根・白水山 (お勧め度★☆☆) 東六甲【4-20】 |
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宝塚駅から阪急バスに揺られてスタート。R176を進み大多田橋から県道51号に入って、蓬莱峡の奇観を窓越しに眺めながらバスは山間の道を進む。 途中、知るべ岩バス停で、数名のハイカーが下車していった。 バスは、七曲の難道を過ぎ、やがて舟坂バス停に到着した(10:33)。舟坂橋バス停で、地元の方数名とともに当方も下車する。ハイカーは当方一人だけである。 舟坂バス停から有馬方面に少し進むとコンビニがありそこで飲料を調達する。もう少し有馬方面に進むと舟坂橋バス停、次に橋を渡ると船坂川にそって道が南に分岐する。ここでは珈琲ベルグの大きな看板が目印になる(写真左 10:43)。 |
船坂川沿いを南に進む |
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珈琲ベルグの看板の横には山口町徳風会作成の「船坂谷道」と「湯山街道」の案内表示もたっている。 湯山街道は、有馬(有馬は古代、湯山とも呼ばれた。)へ続く道で、「生瀬―船坂―金仙寺―湯山」のルートを湯山街道と呼んでいたらしい。 今日は、白水山を目指すので、船坂谷道の案内に従う。 |
船坂谷道の表示(山口町 会) |
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更に、船坂川に沿って舗装路を南に進む。道は細いが時折車がやってくるので要注意だ。 少し進むと、右手側に赤い塀が見えてきた。これは桂山荘の塀で、紅葉の始まった木々と調和が取れてきれいな感じだ(10:47)。 |
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桂山荘の赤塀 |
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桂山荘からさらに進むと写真左の場所で左右に道が分岐する(写真左 10:55)。 左は私有地に入る道のようで、鎖で進入禁止の意思表示をしている。 ここは、ちょうど船坂第二砂防ダムのあるところで、右側の河原の方に続く道に下る。 |
この分岐は右へ |
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船坂第二砂防ダムを過ぎると道は船坂川を渡河する。ちょうど舗装道が低くなった場所で、船坂川の水が道の上を流れている。 次に、「→水場」の表示が登場し、有名な水場となる。パイプから水が勢いよく流れ出ている。ちょうど、おじさんがポリタンクに水を満たしていた。 ここには、「水源地につき立入禁止」、「あぶないから入ってはいけません」などの表示が、複数枚掲げられている。侵入を阻止するロープが何本も張られ、ちょっと異常な感じだ。 |
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水場では立入禁止の表示 |
水場を過ぎるとすぐ白水山の登り口となる。特に表示はないが、赤、黄、緑のビニールテープが木に巻かれているので、容易に気がつく。 また、登り口には「兵庫登山会」の「小さな愛情、恋せよ若者!愛せよ自然!・・・・」と書かれた目立つ看板がある。よく見ると、この看板の右下に小さく「→白水山」の表示もある(写真下)。 |
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白水山登り口 |
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白水山の登り口に入ると道がすぐ分岐する。直進する道と、右に分岐して登って行く道がある。直進の道の傍らには手押し車が放置してある。 ここで迷ったが、直進の道の方がはっきりとしているので、そちらに進む。 杉の薄暗い林となるが、すぐに抜けて雑木林となる。光が差し込み、心地いいが、道は次第に急になった。 急坂に苦闘しながら進んでいたが、次第にルートが怪しくなった。
しっかりとした道を進んできたはずが、どうしたことか進むべきルートが確認できなくなった。
どこかで、ルートをはずしてしまったに違いない。 道を確認しながら引き返すことにする。左右に注意を払いながら引き返したが、道は分からなかった。 |
兵庫登山会の看板に白水山→の表示 |
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そこで、またスタート地点まで戻り、今度は右に分岐している道を登っていくことにした(11:33)。 こちらの道は、途中でルートがなくなることもなく、続いている。最初に杉林を進み、次に雑木林になるのは、先ほどのルートと同じだ。小さな倒木もあるが進行に困難をきたすことはない。 落葉の積もる急坂の道を登って行くと、猪のヌタ場が登場した(11:41)。ここからは、急坂がつづらになって続いている。 勾配は相当に急で、小休止の回数がやたらに増してきた。途中、写真右のような特徴的な大木が目に入った。 |
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特徴的な大木が道脇に登場 |
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スローなペースで歩を進めていると、しっかりとした山道に突如、合流した(11:44)。 あれれ、これは何処から登ってきた道なんだと、思案したが、最初に登り始めて途中で進路をはずしてしまった道が、ここで合流してきたものと思われた。 その道を下っていって、何処で道を間違えたのか確認したい衝動にも駆られたが、ここは先に進むことにした。(^_^;)。 合流地点からも更に急な登りが続いている(写真左)。 |
急な登りが続く |
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11:54 勾配が少し緩やかになる。この辺りでは、右手側の樹間越しに十八丁尾根のピークが見えている。 次に道は小さなアップダウンを繰り返す尾根道となった。その尾根から後方(北側)を振り返ると、山口町の町並みが遠望できた。 尾根道は岩場もあり、結構楽しく歩けるが、次にまた急な登りが待ち構えていた。 12:10 今までなかった笹が足元に登場してきた。 12:14 急な道を登りきって尾根に乗る。そこには、日本ピラーOB会の「←白水峡 船坂谷→」の案内表示があった(写真右)。ここからはゆるやかな尾根道となり、ほっ!とする。 |
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白水峡方面分岐(日本ピラーOB会) |
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日本ピラーOB会の案内表示からは快適な尾根歩きとなった(写真左)。ただし、片側が崩落した痩せ尾根となった箇所もあるので、注意して進みたい。 12:26 緩やかだった尾根道が、またまた急坂となった。それとともに、道の両側の笹の背丈が高くなってきた。このことから白水山のピークも近いはずだと感じはじめたその時に、想定どおり白水山の山頂に到達した(写真左下 12:30)。 |
笹の尾根道を進む |
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白水山の山頂は丸太二本で三角形のスペースが作られ、その中心に三角点が座している(写真左)。 三角形の周りは笹が一面に茂っている。 白水山山頂からの展望はないが、木々が冬枯れのときは、北東側の遠くに山口町の集落が望める。 なお、白水山山頂の四等三角点の点名は白水谷である。なぜ、山頂にある三角点なのに、「山」ではなくて「谷」がつくのか??。国土地理院地形図を見ると、船坂谷の表記はあるが、船坂山の表記はないので、点名も白水谷になっているのかもしれない。 |
白水山頂上 |
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白水谷三角点 |
白水山山頂から左側の分岐に進む |
白水山頂上で5分弱休憩し、次に白水山の東側の尾根道を下ることにする。 白水山頂上からは北側と東側に踏み跡が伸びている(写真右上)。北側に延びる道は下り道で始まり、六甲縦走路に続いている。今日は、東側に延びる踏み跡に進み、船坂谷道に下ることにする(12:34)。 東側に延びる道は背の高い笹が茂る道である。しかし、その笹の下にはしっかりとした道がついている。 少し進むと笹が刈り取られたような場所に出た。ここには丸太が一本倒れている(写真右)。 |
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このピークは左に下る |
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丸太が倒れた所からは急な下りとなった。おまけに背の高い笹が繁茂し、足元が見えない。しかし、笹を掻き分けるとしっかりとした道がある。 背の高い笹を掻き分けながら下っていくと、次第に笹の背丈は低くなってきた。笹には邪魔されなくなったが、こんどは急坂に落葉が堆積し、すこぶる滑りやすくなった。落葉で足元をすくわれ、二度ほど尻餅をつきかけた。 注意して下らねばと、気を引き締めたときに、突如、前方に不思議な構築物が登場した(写真左 13:06)。 コンクリート製の四角い台座のようなもので、何でこんな山中にこのようなものがあるのか??である。 |
謎の構造物が登場(その1) |
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更に尾根道を下っていくと、またまたコンクリート製の四角い台座が登場した(写真右 12:11)。造られてからだいぶ月日が経っているような感じだが、砂防工事のための工作物だったのかもしれない。 四角い台座脇を通り抜け、更に尾根道を下っていく。 コンクリート構造物を過ぎると、尾根道の傾斜が一気に急になった。ここでちょうどいい具合にトラロープが登場だ(写真下 13:14)。このロープには助けていただいた。設置者には感謝である。 |
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謎の構造物(その2) |
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急坂にはトラロープが |
左側に堰堤が登場 |
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トラロープを過ぎてもまだ急坂が続く。傾斜がきつく、小木などにつかまりながらも、ずり落ちるような感じで下っていく。 さらに下っていくと、左手側の斜面が崩落した場所に至った。ここには滑落防止の注意のため白い紐が張ってある(13:16)。 13:19 左手側にダムの堰堤が見えてきた。白水の山頂からだいぶ下ってきた。さらに、古いテープやひもの表示に導かれながら尾根を下っていくと、尾根の突端で道が左右に分岐した(13:25)。ここは右に下るのが正解で、左に下ると踏み跡が不明瞭になって、藪の中で流れを渡って船坂谷道に出なければならなくなる。 |
船坂谷道に合流 |
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13:30 なんとか船坂谷道まで下ってきた。白水山の山頂からここまで、1時間ほどを要したことになる。下り着いたところは船坂谷道の水場と老ケ岩のちょうど中間地点くらいのところだろうか・・。 今日の白水山からの下りのルートは、古いテープなどの表示があり、踏み跡が続いているとはいえ、到底、一般のハイキングルートとは言えないので、歩行の際には十分に注意をもって臨みたい。 下り着いた船坂川の河原で昼食のおにぎりを頬張りながら、20分ほど休憩した。 昼食後、午前中に登ってきた船坂谷道を舟坂橋バス停を目指して下っていった。船坂川の石の河原の向こうには白水峡の荒々しい山肌が見えていた。 |
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船坂川の石の河原 |