ひよどり道 (お勧め度★☆☆) 鵯越・鈴蘭台近辺【5-8】 |
大きな台風が近づいているが、今日の空模様は何とか山歩きOKのようである。そこで、本日は駅から近場の菊水山と烏原貯水池の周遊路(ひよどり道)を歩いてみることにした。神戸電鉄の鈴蘭台駅から、南に進み菊水山登山口を目指す。 鉄製の車止めのある菊水山登山口から一本松本川沿の道を山頂まで登るコースもあるが、今日は堰堤を左から巻いて登るコースをとる。 鉄製のゲートの所では堰堤の補強工事が行われており、大きな重機がエンジン音を響かせている。ガードマンがハイカーの誘導をしているものの、菊水山へは登山者が多く、誘導も大変そうだ。当方も、派手な看板に導かれて山に入っていった(11:05)。 |
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菊水山登り口 |
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道は急な階段から始まり、次に山腹のなだらかな道となった。菊水山の北側山腹には周遊路が廻り、分岐点も多いが、案内標識も整備されているのでこれに従うとよい(写真左)。 10分ほど進んで、鉄塔の下を通過。道は急な階段となり一汗かく。やがて、コンクリートのNTT舗装路と並走する箇所に出てきた。ここには菊水山登山会の記帳所がある(11:30)。 |
周遊路の案内表示 |
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菊水山は登山者が多い。鈴蘭台からの道は南側からの登りに比して緩やかなため、毎日登山の者もいる。よって、道はよく整備されており安心して登れる。 随所にベンチも用意されている(写真右)。 登山会の記帳所を過ぎると、また、急な階段道となったが、この登りは5分で終わり、すぐ平坦路となった。この辺りからは、NTTの大きな鉄塔が間近に見え始める。
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菊水山周遊路のベンチ |
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やがて、道は縦走路に合流し、ここを左に進み菊水山の頂上を目指す。 すぐに頂上に到着。上り始めからは35分程の時間を要した(11:40)。 頂上では、ベンチで横になる者、展望所で景色を楽しむ者、はたまた、東屋風の建物で吹き出る汗をぬぐう者など、複数名のハイカーが休憩していた。 ところで、ここからの眺望は素晴らしい。東方には鍋蓋山の雄姿が望め(写真左下)、南方には神戸の町並みと光る海が、また、西方には、イヤガ谷東尾根の山々(写真下)から、高取山、高尾山などが望める。写真下の中央の山並み(イヤガ谷東尾根)の真中あたりの岩場が妙号岩である。 |
菊水山三角点 |
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菊水山から望む鍋蓋山 |
菊水山から望む妙号岩あたり |
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菊水山に登っていつも思うのが、菊水ルンゼへの下り道はどこにあるのだろうということだ。今日も、アンテナを囲むフェンスの辺りから、それらしき道はないかとうろついてみたが、深く繁った草木に阻まれ、何らの成果も無かった。探索はすぐに諦め、鵯越方面に下ることにした(12:15)。 下り始めてすぐ、眼下にゴルフ場が見えてきた。ティーショットをするゴルファーが見えている。コーンとゴルフボールの小気味よい音が聞こえてくる。しかし、ここからゴルファーまでは距離があるので、動作の後、やや遅れて音が到達する。何やら変な感じだ。 |
菊水山眼下のゴルフ場 |
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菊水の南斜面は、急な階段や岩場の悪路が次々に現れる。菊水は人気の山なので、ここを下から上ってくるハイカーも多く、急階段ですれ違うのは大変だ。何組ものハイカーとすれ違いながら、石井ダムまで下ってきた(12:40)。 石井ダムの手前にはハイカー用に新しい橋が掛けられていた。 大きなダムの前にある小さな堰堤から流れ落ちる水音が、疲れた体に心地よく響いてくる(写真右)。 |
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石井ダム |
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石井ダムが完成し、その周辺の整備もだいぶ進んでいる。旧菊水山駅の辺りの縦走路も新しく付け替えられており、プロムナード風になった小道の脇には紅葉が植樹されていた(写真左)。
写真左で、山頂にアンテナの立った山が遠くに見えるが、その山が今下ってきた菊水山である。 |
新設された縦走路 |
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鵯越駅辺りで縦走路からそれて、烏原貯水池までやってきた。 貯水池の西岸にある周遊路を南に進む。すぐ右手側に地蔵前広場が現れた。ここから延びる背山散策路には「ひよどり道」の標識が立てられている(写真右)。今日はこのひよどり道をたどってみる。 ところで、ひよどり道とはいかなる道なのか!その昔、清盛が丹生山に月参りをした際に利用した道のことであろうか。などと考えながら、烏原貯水池地蔵前広場から山道に入っていく。 |
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ひよどり道 |
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鵯越三等三角点 |
三角点のあるひよどり道 |
広場というと明るいイメージであるが、この地蔵前広場は薄暗い場所である。広場の奥から左に曲がって、ひよどり道は続く。 ひよどり道は昔から歩かれていた道でもあるようでしっかりとした踏み後がついている。鵯越の駅からそんなに離れていないが、結構深山の中を歩いているような気がする。道が全体的に日の当たらない箇所が多く、薄暗いからであろうか。しかし、路傍の草木はきれいに刈り取られ、整備されている感じだ。道は急な登りの後、ピークになった箇所に出た。ここには三角点がぽつんと置かれていた(写真上、右上)。 |
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ひよどり展望公園からの景色 |
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三角点の場所から道は左右に分岐している。右にルートを取り、下っていくと、そこは、ひよどり展望公園であった(写真上)。 さらに少し進むと、展望公園の先に、ひよどり展望広場もある(写真左)。いずれも展望の名が付いてはいるが、そんなに展望が開けているとは思われない。 展望公園からの展望はそこそこにして、その公園のすぐ横にある夢野大師福寿院に進んでみた。公園からやや下るように道を進むと、やがて朱色の鮮やかな建物が見えてきた(写真下)。 |
ひよどり展望広場 |
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この夢野大師福寿院の裏山に、ひよどり道が続いているようなので寺の裏に続く道を登っていくと山道に出た。ここを右(東)に行くと烏原貯水池地「亀の甲広場」であるが、今回は左に進み、三角点のあった場所に引き返すことにする。 ひき返した理由は、ここまで来る途中で、下草を刈り取って新たに整備されたようなルートを発見していたからである。今日はその道を探索してみようと思う。神戸市設置の119番プレート「ち42-7」が立っている場所から、そのルートは続いていた。 |
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夢野大師福寿院 |
その道はものすごい下りで始まった。ところで、この道は、笹などの下草を刈り取って新たに切り開いたように見えてはいるが、よくみると、道はもともと存在したものであるらしく、古い木材で土止めが施された跡が確認できる。 |
昔は、利用されていたがいつしか歩く人もいなくなり荒れ果てていた道を、今回草刈をして歩けるようにしたものらしい。下りの次は、相当な急登である。足元を見つめ、あえぎながら登っていった先で、思わず「はぁ〜!!」と声が出てしまった。 |
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そこには関電の高圧鉄塔が鎮座していた。「ふぅー!」、この道は関電の管理する道だった。引き返すのも癪なので、先に続いている道に更に踏み込んでいった。階段状になっているが、こんどは凄い下りである。滑り落ちてしまいそうな勾配を慎重に下って行って、降り立ったところは地蔵前広場のすぐ横の橋の脇だった。 ところで、当初、ひよどり道とは烏原道のことかとも思ったが、そうではないようだ。おそらく、ひよどり道とは、烏原貯水池の背山散策路に神戸市が名づけた名称であろう・・・と勝手に結論付けた当方であった。 |
出てきたところ |
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