打越山・十文字山 (お勧め度★★☆) 表六甲【1-48】

阪急岡本駅(9:11)==岡本梅林(9:20)==保久良梅林(9:47)==風吹岩(10:57)==ダルマ石(11:09)==
なかみ山(11:50)==雌池(12:14)==七兵衛山(12:37)==打越山(12:54)==十文字山(13:35)
==阪急岡本駅(14:15) (約5時間 令和3年3月14日) 
ROUTE MAP
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説明が青色文字の写真はクリックで拡大します。
 神戸市東灘区岡本界隈の背山に北平行道(甲南パノラマ道)があり、その沿線に十文字山、打越山、七兵衛山などの背山が並ぶ。今日(令和3年3月14日)は、岡本の梅見物を兼ねてこれらの背山を巡ってみた。甲南パノラマ道は間伐がなされ、展望の道に豹変していた。
天井川沿いの道  今日は岡本界隈で梅見物の後、保久良山、金鳥山から北上し、なかみ山を目指す。そこから西進して北平行道(甲南パノラマ道)沿いの背山を巡りたい。阪急岡本駅を南に出て(09:11)、路地を西に進む。天井川に突き当たったところで、進路を北にとる。少し登れば川沿いのカーブミラーに「岡本梅林公園」道標があるので、寄り道して梅見物に向かう。すぐに岡本梅林公園に到着した(09:20)。猪除けの扉から公園内に入る。
天井川沿いの道
岡本梅林公園  岡本地区は、古くから「梅は岡本」と言われ、梅の名所として著名だった。しかし、その後、災害や宅地化によって梅林はなくなっていた。それを復古したのがこの岡本梅林公園だが、梅花の時期は既に過ぎ、花はほとんど残っていなかった。枝だけになった梅木がむなしく並ぶ。岡本梅林の梅はあきらめ、次に岡本八幡神社に向かう。
岡本梅林公園
 すぐに岡本八幡神社に到着。拝殿にお参りし、今日の山歩きの無事をお祈りした。神社を出て、禊橋で天井川を渡り神社東側の天井川公園に至る(09:30)。公園では水仙の花が満開で、いい香りを放っていた。ここから、保久良神社への舗装路を登っていく(写真右)。つづらに登る神社への舗装路では、保久良神社にお参りした地元の方が、パラパラと下ってきている。 保久良神社への道
保久良神社への道
保久良梅林の梅花 1  やがて「ほくら夢広場」に登りつく(09:41)。「ほくら夢広場」は、市街地から近いところにあって六甲の自然にふれあうことが出来る場所という位置づけで、子供たちの自然学習の場となっている。しかし、今日は夢広場に子供達の姿は見られなかった。「ほくら夢広場」から、よく踏まれた山道をたどって、保久良梅林の方に登っていく。
保久良梅林の梅花 1
 ほくら夢広場から5分程で保久良梅林に到着した(09:47)。ここは梅がまだ残っていて、散策の方が疎らに梅林内を歩いている。 保久良梅林の梅花 2
保久良梅林の梅花 2
保久良梅林  保久良梅林は、梅の名所岡本の再現を目指し、神戸市と地元市民の方々の協力でできたものらしい。紅梅、白梅の花々を愛でながら、往時の岡本梅林が戻ってくるよう応援の拍手を送った。梅林の樹木の間からは、麓の住宅街が展望でき、のっぽのマンションの姿が印象的だった(写真左)。
保久良梅林
保久良神社 金鳥山への階段道
保久良神社 金鳥山への階段道
甲南の市街  次に、保久良梅林から保久良神社に向かう(写真左上)。神社は梅林より人が多い。保久良神社は金鳥山の中腹にあり、境内の「灘の一つ火」からの展望を楽しみにお参りする人も多いのだと思う。
 保久良梅林、保久良神社に十五分程滞在し、次に金鳥山に向け出発した(10:00)。金鳥山へは階段道が延々と続く(写真上)。
甲南の市街
 甲南の市街を展望しながら(写真上)20分弱階段道を登ったところで「休憩所」の道標が登場した。足に疲労が溜まりかけていたので、休憩所の文字に吸い寄せられるようにして寄り道する(写真右 10:21)。南に展望の休憩所ではベンチで休むハイカーが散見された。 休憩所
休憩所
平坦道分岐  この休憩所で階段道は終わり、そこからよく歩かれた山道になる。このよく歩かれた山道の左手側に金鳥山が位置すると思われるが、笹が繁茂して所在が良くわからない。その先、少し進むと道標のある分岐となる(写真左 10:29)。ここでは三方向に道が分岐し、左方向が平坦道分岐となる。右側と真ん中に進む道は風吹岩に続く。ただし、右側に登る道は鉄塔工事で通行止めの表示がある。
平坦道分岐
 この分岐は真ん中の道に進む。すぐに薄暗い杉林の中の道になる。ここから右側の尾根を見上げると鉄塔工事の現場が見え隠れしている。その先で、六甲グリーンベルト整備の看板や、関電の「火の用心」、通報プレートのある道標が立つ場所となる。この後方の笹の藪山に三等三角点:本庄山があるので立ち寄ってみる。笹の中の踏み跡を辿ると、笹に飲み込まれそうになった三角点が顔をのぞかせた。三角点の位置を示す白い標柱も立っていた。 本庄山三角点
本庄山三角点
風吹岩  三角点から戻り、風吹岩の方に進む。右手側から魚屋道が合流してきて(10:49)、その先、少し登ったところで風吹岩となる(写真左 10:57)。風吹岩は幾度かの崩落を重ね、今は昔の面影はない。しかし、ここはロックガーデン界隈での人気のスポットで、今日も人が多い。風吹岩は早々に通り過ぎる。風吹岩で右折してロックGの方に戻ると、すぐに左手側に分岐道があるのでその分岐に入る(11:02)。
風吹岩
細井道 ダルマ石
細井道 ダルマ石
 この分岐に入って少し下ると、また、分岐がありここは左側の道に進む(11:05)。すぐに小さな流れを渡ると、次に石垣に沿った道になる。これが、細井道と呼ばれるルートで、この道には名物がある。それは、二番目の石垣に沿った道を進んでいくと次第に近づいてくる。何だろう・・・・・と、近づくと「ダルマ石」でした(11:09)。ダルマ石を過ぎ、古い堰堤の残る細井道を更に進むと、分岐点となる。ここは一般に「五分岐」と呼ばれる(11:17)。 五分岐
五分岐
巨石群が前方に  五分岐ではその名の通り山道が多方向に分岐している。この分岐にある小枝に付近の詳細案内図がぶら下がっていた(写真上)。これは中々の労作で、作成者の熱意が伝わってくる。この一帯は複雑に道が入り組むので、この案内図は大いに助かる。感謝!!その案内図で「なかみ平」とされる方向に入っていく。
巨石群が前方に
 よく歩かれた道を下って行くと前方に巨石群が見えてくる(写真上)。巨石群は荒地山となかみ山の中間あたりに位置するもので、なかみ山ボルダー群とよばれるものと思われる。更に、雑木の中の良く踏まれた山道を進んでいく。この辺りは、細い流れが縦横に水音をたてている。それらを渡って概ね平坦な道を更に進む(写真右)。この辺りが、五分岐の案内地図にあった「なかみ平」だろう。 「なかみ平」あたり
「なかみ平」あたり
ウグイス広場道標 ウグイス広場
ウグイス広場道標 ウグイス広場
不明瞭な道への取付き  なかみ平を進んでいくと、途中で「ウグイス広場」等へのルートを示した道標を把握した(写真左上 11:28)。五分岐にあった道標と同種のもので、これに従いウグイス広場の方に進む。
 その先、道標から1分でウグイス広場に到着した(写真上 11:29)。ウグイス広場には露出した大きな岩が点在する。ウグイス広場にも道標があり、それにはなかみ山の西側辺りに至る破線のルートが引かれている。不明瞭な道との表記があるので、この道の探査を実施することとした。
不明瞭な道への取付き
 不明瞭な道への取付きは、大きな岩の並ぶところで(写真上 11:31)、薄い踏み跡がついている。その先も大きな岩を縫うようにして踏み跡が登っているが、次第にルートが怪しくなる。深く積もった落葉は、ふわふわであまり踏まれた形跡がない。ここは、人がほとんど入らない道のようだ。薮のような中を強引に登っていくと、時折赤ペンキのマークが確認できる(写真右)。その赤ペンキに導かれ、薮の斜面の歩きやすそうな箇所を突破して、何とか尾根に登りついた(11:47)。 不明瞭な道
不明瞭な道
通報プレート「A−6」道標  登りついたところは、なかみ山から魚屋道に下る道で、写真左の道標の立つところだった。この道標には、芦屋市の通報プレート「A−6」がついていた。
 なお、今、登ってきた不明瞭な道は、ほぼ薮道と言ってもいいルートで、一般ハイカーは入り込まない方が良いと思われた。
 ところで、この登りついた個所は、なかみ山山頂の近くなので、ついでに「なかみ山」にも寄り道していく。
通報プレート「A−6」道標
 通報プレート「A−6」道標からちょっとだけ荒地山の方に進むと、一帯の内で少しこんもりとした場所がある。笹の茂るところで、笹の中に薄い踏み跡があり、注意してみると小枝に「なかみ山」の山名札がぶら下がっていた(写真右 11:50)。ここが、なかみ山のピークと思われるが、普通に通り過ぎてしまう感じの場所だった。 なかみ山
なかみ山
黒越谷分岐道標  さて、なかみ山の山頂を確認したので、次に魚屋道に進み、甲南パノラマ道から、打越山、十文字山を目指したい。
 通報プレート「A−6」道標の立つ場所から、道標に従い魚屋道の方に下って行く。真砂土が雨水で掘れて歩きにくくなった道を下って行く。滑らないように注意して下って行くと、道標の立つ分岐となる(11:56)。ここで右折すると「芦屋ゲート」に続く黒越谷道だが、この分岐は直進して魚屋道の方に進む。
黒越谷分岐道標
 黒越谷分岐から約7分で魚屋道に合流した(12:03)。魚屋道に入ると、登り下りのハイカーで、ややごった返す。少しぬかるんだような山道だが、混雑を避け急いで通過する。やがて、大きな「ハイキングコース案内図」の看板のある甲南パノラマ道分岐となった(写真右 12:06)。ここで右折して甲南パノラマ道(北平行道)に入る。 甲南パノラマ道分岐
甲南パノラマ道分岐
 甲南パノラマ道(北平行道)に入って少し進んだあたりで、従前の甲南パノラマ道とイメージが変わっていることに気が付いた(12:11)。何度も甲南パノラマ道を歩いているが、以前はパノラマとは名ばかりで、樹木が伸びてとてもパノラマとは言えない道だった。しかし、今は、パノラマ道周辺の樹木が間伐され、まさに展望のパノラマ道になっている。 甲南パノラマ道
甲南パノラマ道
横池(雌池)  間伐されて落とされた枝葉がまだ緑色を残しているので、伐採はごく最近であったものと思われた。今日は、間伐が終わってちょうどグッドなタイミングだったようだ。そんな状況の中で気分よく歩いていると左手側下方に横池(雌池)の湖面が見えてきた。水面が青空を映してきれいだ。雌池に立ち寄っていくことにした。(写真左 12:14)。
横池(雌池)
 横池(雌池)の湖畔にある大きな岩の上では二名のハイカーが弁当を広げている。春の陽光の下、湖面を吹き抜ける春の風につつまれて、ゆっくり時が流れているような感じがした横池(雌池)だった。 雌池の青い水面
雌池の青い水面
明るい甲南パノラマ道 1 明るい甲南パノラマ道 2
明るい甲南パノラマ道 1 明るい甲南パノラマ道 2
 さて、横池(雌池)で徒に時間を過ごすわけにはいかない。まだ先があるので、そろそろ横池(雌池)を出発したい。横池(雌池)から甲南パノラマ道に登り返して、西に進路をとる。間伐され、開放的になったパノラマ道を、数名のハイカーとすれ違いながら進んでいく。やがて、通報プレート「ひ5−4−2」のある道標が登場した(写真右 12:22)。ここで左に下ると、ハブ池跡を経て八幡谷下って行ける。当方は、このまま甲南パノラマ道を進む。 八幡谷方面分岐
八幡谷方面分岐
「新神戸線」の鉄塔  その先、少し進むと前方に、大きな鉄塔が立つ禿山が見えてきた(写真左 12:26)。この鉄塔は送電線「新神戸線」のものと思われる。一面全ての樹木が伐採されているので、鉄塔を立て直したのだろう。植林の緑色のポールが林立し少し異様な光景だが、禿山からは北側に展望が素晴らしかった。六甲ガーデンテラス、西おたふく山の鉄塔群が見えている。その後方には最高峰のアンテナが少し頭を出していた。
「新神戸線」の鉄塔
 禿山の鉄塔を過ぎて5分ほど進むと七兵衛峠に到着した(写真右 12:32)。ここは八幡谷方面への分岐であり、大きな周辺地図の看板がある。七兵衛峠にあるベンチでは、陽だまりの中、二人のご婦人ハイカーが昼食を広げていた。
 七兵衛峠を過ぎると、すぐ七兵衛山への登リ口がある。せっかくなので七兵衛山ピークに登っていくと、山頂は超満員でベンチが人で埋まっていた(写真下 12:37)。
七兵衛峠
七兵衛峠
七兵衛山山頂 打越峠
七兵衛山山頂 打越峠
 七兵衛山山頂はすぐに退散して、甲南パノラマ道に下ってきた(12:42)。更に西に進むと打越峠の十字路となる(写真右上 12:43)。ここでも二組4名のハイカーが休憩されていた。ここ、打越峠は甲南のハイキングルートにおけるメインの交差点で、いつも人が多い。打越峠から、更に西に進み、打越山を目指す。つづらになって広い山道が続いている。このあたりも間伐がされて明るい山道になっている。そこで、東側を振り返ると、疎林の間から七兵衛山が見えていた(写真右)。 七兵衛山を振り返る
七兵衛山を振り返る
関電巡視路分岐  更に、打越山の方に登っていくと、道標の所で山道がヘアピンカーブしていた。ここは、関電巡視路の分岐であり、道標にもその旨の表示がある(写真左)。そこで、その関電巡視路の方を確認してみたが、そこは笹が繁茂し、道が分かり難い感じになっていた。この関電巡視路に踏み込むハイカーは少ないのだろう。その関電巡視路分岐から、もう一登りしたところで打越山の山頂となる(12:54)。
関電巡視路分岐
打越山山頂 打越山山頂からの展望
打越山山頂 打越山山頂からの展望
 打越山山頂でも東側一面の木々が間伐され、大展望の山頂に変わっていた(写真右上)。以前の打越山は、誰もが展望のない山と理解していたので、大豹変と言えるだろう。先客がお一人いたが、当方もここで昼食休憩とした。
 打越山で10分程休憩の後、十文字山に向けて下って行くこととした。打越山山頂を過ぎても、まだ、間伐のエリアが続いている(写真右)。ここは間伐のおかげで北側に展望が開け、西おたふく山方面に大展望となっている。
西おたふく山を望む
西おたふく山を望む
十文字山方面分岐  展望の中、つづらになった道を気分良く下っていると、その先で、住吉谷・十文字山方面の道標が登場し(写真左 13:10)、次にすぐ、十文字山と住吉谷方面の分岐の道標(通報プレート「ひ5−3−5」)となった。ここで、十文字山方面に進むと間伐エリアは終わり、鬱蒼とした雑木の中の山道となる(13:11)。
十文字山方面分岐
 その先、少し進んで杉林の中の道となり、しばらくは杉の中を下っていく。延々と続く杉林にすこし飽きてきたころに「十文字山を経て住吉川」の道標が登場して、杉林から抜け出た(13:28)。この道標の表示からみて、十文字山はもう少し先と理解できる。その道標を過ぎると、左手側に麓の街並みがちらほらと見えてきて、次に、左手側の笹の中に踏み跡が確認できた。何の踏み跡かと笹の中に進んでいくと、それは宗教施設の塔のようであった(写真右 13:35)。 十文字山の宗教施設
十文字山の宗教施設
郵便受けのボックスか?  塔のある場所がGPSで279m程度であることから、おそらくこの場所が十文字山と思われた。宗教施設の塔を過ぎ、更に下って行くと、また、「十文字山を経て住吉川」の道標(119番通報プレート「ひ5−2−2」)が立っていた。十文字山は先程の塔の所だと思っていたので「あれれっ!」となったが、この山域一帯を指して十文字山と称しているのだろうと勝手に結論付けて、十文字山を後にした。
郵便受けのボックスか?
 宗教施設の建物の所から舗装路となり、味気ない感じとなったが、その先で「六甲山系グリーンベルト整備事業」看板があり、その近くのカーブミラーの所から山道が分岐していた(13:46)。舗装路より山道を歩きたいので、迷わず山道に入る。しっかりとした踏み跡があり、ここは歩く人が多いことがわかる。途中何ヶ所か、郵便受けのボックスのような設置物が並んでいた(写真上)。何だろうと??と気になったが解明できず・・。 舗装路に出たところ
舗装路に出たところ
マンション脇の長い階段  その先、日当たりの良い場所ではミツバツツジがピンク色の花を咲かせていた。その花を愛でながら山道を下ると舗装路に飛び出した(写真上 13:52)。更に舗装路を下り、ヘルマンハイツの西岡本7丁目に入る。ここでマンション脇の長い階段を下り、岡本の町に降りて行った。岡本の街中を歩いて阪急岡本駅には14時15分の到着だった。今日は、伐採で展望の甲南パノラマ道が歩けて満足の一日になった。
マンション脇の長い階段
● ウグイス広場からなかみ山の西側辺りに至る破線のルートは不明瞭な薮道で、ルーファイが必要です。赤ペンキの表示があるものの、一般の歩行には適しません。
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