岩倉山から東六甲縦走  東六甲【4-43】

阪急宝塚駅(10:22)==光ガ丘登山口(11:03)==岩倉山(11:48)==譲葉山北峰(12:12)==大谷乗越(12:58)
==大平山(13:30)==船坂峠(14:03)==水無山(14:32)==804mピーク(14:42)==県道16号(14 :51)
==熊笹峠(15:21)==奥山貯水池(15:42)==奥池バス停(15:50)
(2023年12月30日 約5.5時間 約15.7km)(お勧め度★★☆) 
ROUTE MAP
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説明が青色文字の写真はクリックで拡大します。
 六甲最高峰から東側の六甲山全山縦走には、水無山、大平山、譲葉山、岩倉山と尾根続きで山々が連なる。六甲縦走では、宝塚に向かって下りのルートだが、これを逆に歩くと結構な上り下りでタフなルートとなる。今日(2023年12月30日)は、今年の歩き納めに宝塚から東六甲の山々を巡ってみた。譲葉山では東峰、北峰、南峰を訪ね、多くのピークをハントした一日になった。
阪急宝塚駅 宝来橋
阪急宝塚駅 宝来橋
 今日は阪急宝塚駅からスタートする(10:22)。気忙しい年末で出発が少し遅い時間になったが、改札から駅を南側に出る。駅前の広場(宝塚ゆめ広場)では「タカラヅカレビュー」のモニュメントが出迎えてくれる。モニュメントを過ぎて宝来橋を渡る。宝来橋はS字カーブのしゃれたデザインで、歩道も広く歩きやすい。橋から見える景色もなかなかで、武庫川の流れや、宝塚駅方面のワシントンホテルの風景がきれいだ。おしゃれな街「宝塚」のイメージがあふれる。

 
武庫川の流れ 塩谷川左岸を進む
武庫川の流れ 塩谷川左岸を進む
 ゆったりと流れる武庫川の水流を見ながら宝来橋を渡って湯本台広場に進む。六甲全山縦走大会ではゴールとなってにぎわう湯本台広場だが、冬空の今日は誰もいない。この公園で、山歩きの身支度を整える。湯本台広場から六甲全山縦走路を逆に進む(10:30)。住宅街の中を進み月見橋を渡って塩谷川の左岸を登っていく。この川は岩倉山を源とする流れだが強塩分の温泉の谷で、それで塩谷川と名付けられたときく。

 
六甲縦走路分岐 光ガ丘へ続く道
六甲縦走路分岐 光ガ丘へ続く道
 舗装路の坂道を登っていき、やがて「甲子園大学→」の表示の分岐となった(10:40)。ここで縦走路は右折だが、今日はこのまま塩谷川の左岸を登っていく。塩谷川の左岸は光ガ丘へ続く道となるが、すぐに人家が途切れ(10:45)、寂しい道になる。両側にフェンスの舗装路の急登道を登って行って何とか光ガ丘の住宅地に登り着いた(10:52)。ここから住宅街の中を行者山の光ガ丘登山口の方に向かう。

  
砂防堰堤の改築工事中  光ガ丘自治会館の前を通過し(10:56)、住宅地のはずれのところまでやってきた(11:03)。ここが光ガ丘登山口だが、そこで愕然とした。なんと砂防堰堤の改築工事中で、光ガ丘登山口が令和6年1月31日まで閉鎖されている。
砂防堰堤の改築工事中
光ガ丘登山口 行者山への登山道行者山方面分岐
光ガ丘登山口 行者山への山道
 アレレ・・と思ったが、今日は年末で工事が休み。工事現場の脇に山道に入るための金属梯子も設置されていた。そこでその梯子を登って行者山の登山道に入っていった。行者山の登山道に入ると、犬の散歩の方もおられる。落ち葉が敷き詰められた歩きやすい道なので、散歩にちょうどいいのだろう。

  
行者山東観峰への分岐  山道を登っていくと、やがて行者山東観峰への分岐点となった(写真左 11:10)。ここの地図付き道標にも、光ガ丘登山口が通行止めの表示がある。行者山東観峰への分岐は直進する。
行者山東観峰への分岐
ゆずり葉台方面分岐 反射板分岐
ゆずり葉台方面分岐 反射板分岐
 さらに、落ち葉の積もった山道を登っていくと、また、地図付き道標のある分岐点となった(写真左上 11:24)。ここは、行者山方面、ゆずり葉台方面と六甲縦走路方面の分岐となる。この分岐では六甲縦走路方面のバイパス道に入っていく。落ち葉の積もった幅の広い山道を登っていくと、やがて「反射板→」の表示がある分岐点となる(写真右上 11:33)。ここは岩倉山反射板方面への分岐点となるので、反射板方面へ進む。ここからもよく歩かれた山道を登っていく。

  
岩倉山反射板 反射板からの展望
岩倉山反射板 反射板からの展望
 反射板分岐から10数分登って前方に岩倉山反射板が見えてきた(11:45)。この反射板は阪急電鉄の無線反射板で電車の運行に必須のアイテムらしい。反射板からは東側に素晴らしい展望が広がる。手前に宝塚の市街地が見え、そこから武庫川の流れに沿って東方に目をやれば、大阪平野の広がりが視界に入ってくる。少し霞がかかるが開放的な景色に気分も爽快になる。

 
岩倉山 ゆずり葉台分岐
岩倉山 ゆずり葉台分岐
 岩倉山反射板からは、全山縦走路の方に向かう。縦走路に出て、そこをクロスして少し北に登れば岩倉山の山頂となる(11:48)。岩倉山山頂には祠があり、磐座社の祠に手を合わせた。祠の前にある三等三角点(点名:小林)を確認してから岩倉山を後にした。ここからは六甲縦走路を逆走していく。縦走路を西に進んでいくと、すぐに道標の立つ分岐となる(写真右上 11:57)。ここで、ゆずり葉台に下る道が南に分岐している。

 
譲葉山東峰、北峰分岐 譲葉山東峰
譲葉山東峰、北峰分岐 譲葉山東峰
 更に縦走路を西に進むと、踏み跡が左右に分岐する箇所となる(写真左上 12:01)。ここは譲葉山北峰と東峰への取付き点で、ここからまず東峰に向かう。よく歩かれた踏み跡をたどると、分岐から2分で譲葉山東峰に至る。譲葉山東峰は松の枯葉が深く積もった山頂で、「東峰」の山名札が4個ぶら下がっていた。展望は全くなく、ピークハンターが訪れるだけの山だろう。

 
譲葉山北峰 譲葉山北峰の磐座?
譲葉山北峰 譲葉山北峰の磐座?
 譲葉山東峰から縦走路に戻り、次に譲葉山北峰に向かう。よく歩かれた踏み跡に従って進んで行くと、やがて「譲葉山北峰」の山名札がぶら下がる小ピークに到達した(12:12)。ここは祭祀跡のような広場状の場所だが、磐座は崩れた感じになっていた。なお、譲葉山北峰には北側と南側に小さなピークがあり、「譲葉山北峰」の山名札があるのは北側の小ピークで、南側の小ピークには三柱の石柱が納められた祠があったように記憶するが、今回は見逃してしまった。

 
 譲葉山北峰から縦走路に戻り、西に進む(12:20)。すぐに赤子谷分岐の道標のところに至る(12:24)。ここで分岐を右に入ると赤子谷右俣に下っていける。以前、赤子谷右俣を下ったことがあるが、ルーファイ(地形読み)が必要だった記憶がある。今はどうなのだろう。今回は、縦走路を西に進む。 赤子谷分岐
赤子谷分岐
譲葉山南峰分岐 譲葉山南峰
譲葉山南峰分岐 譲葉山南峰
 少し進んで、次に左手側に踏み跡が分岐する箇所となる(12:28)。ここは譲葉山南峰分岐で、ついでに譲葉山南峰にも登ってみた。分岐から3分で譲葉山南峰のピークとなる(12:31)。南峰のピークは松葉が積もった展望のない場所で、ここもピークハンターのみが訪ねてくる場所のようだった。譲葉山南峰には山名札が一枚だけぶら下がっていた。

 
岩原山への分岐 大谷乗越
岩原山への分岐 大谷乗越
 譲葉山南峰から縦走路に戻ってさらに西に進む。少し進んで「宝塚の最高峰」の白い杭のある分岐となる(12:42)。ここは岩原山への分岐点で、山頂まで300mの表示もある。その岩原山山頂の方からはソロのハイカーが下ってきていた。岩原山への分岐を過ぎ、六甲縦走路を何人かのハイカーとすれ違いながら進んで行くと、やがて前方に車道が見えてきた(写真右上 12:58)。ここは大谷乗越と呼ばれるところで、縦走路はここで西宮市道山第436号線と交差している。

 
「岩崖」の階段道  西宮市道を越えると物凄い階段道が前に立ちふさがる。垂直に近いような石の階段道で、左右にロープが張られている。地形図では、ここは「岩崖」の表示になっているので、急斜面の程度がそれで確認できるだろう。「岩崖」の石階段をゆっくりと登っていく。
「岩崖」の階段道
アンテナ管理道路 大平山山頂
アンテナ管理道路 大平山山頂
 「岩崖」の石階段を登った先で、縦走路はだらだら登り道が続き標高を上げていく。薄暗い杉林の中などを通過しながら進んで行くと、やがて「六甲全山縦走路」の道標のところで車道に飛び出した(写真左上 13:17)。ここは大平山の手前で、車道は大平山に立つNTTドコモ(船坂無線中継所)のアンテナ管理道路だった。その車道を進み大平山の山頂に向かう。車道をパラボナアンテナの方に回り込んで、アンテナ裏手の小高いところが大平山の山頂だ(13:30)。山頂には三等三角点(点名:西山)が設置されている。

  
六甲全山縦走路 船坂峠
六甲全山縦走路 船坂峠
 NTTドコモ船坂無線中継所の前で昼食休憩を入れた後、そこを出発した(13:40)。縦走路をさらに西に進む。このあたりで多くのハイカーとすれ違う。ソロのハイカーが多いが、ランの人もそこそこいる。細い山道での交差は難儀をするので、縦走路の逆走はよくないなー・・・と、考えながら進んでいると、やがて清水谷分岐点までやってきた(14:03)。ここが船坂峠で「清水谷道」の道標が立っている。

 
きつい登りが続く 水無山山頂
きつい登りが続く 水無山山頂
 船坂峠を過ぎ、更に縦走路を進む。この辺りから、きつい登りが連続する感じとなる。下りもあるが、急な登りが次々にやってくる。急登でロープも頻繁に登場し、脚部に疲労が蓄積してきた。むりをせず、ゆっくりを心がけて進む。山道の両側に笹が目立ってきて、「27 六甲全山縦走路」の道標が立つところで水無山に到着となった(14:32)。水無山山頂は笹が茂る小ピークで、「水無山(西宮市単独最高峰)799m」の山名札が一枚ぶら下がっていた。

 

 なお、この山名札の記載によれば、「一部の地図は西の804mピークを水無山山頂としていますが、こっちが本当の山頂です。」と記載してある。手元の六甲山系登山詳細図(吉備人出版)によれば、799mピークに水無山の表示があるが、ヤマレコのマップ及び六甲全山縦走マップ(平29年)では、804mピークに水無山の表示を付けている。
水無山
804ピーク 804ピークの展望
804ピーク 804ピークの展望
 799mピークの水無山を出発する。いったん山道を下って、次に登り返したところが804mピークの水無山だ(14:42)。ここは山道の周囲が笹に覆われている。ピークに道標や山名の表示はないが、南側に展望が広がっている。少し休憩を入れて、804mピークで展望を楽しんだ。芦有DWが走る小天狗山の向う側に大阪湾の水面が霞の中で広がっていた。

 
兵庫県道16号に合流 白山神社〈石宝殿〉鳥居
兵庫県道16号に合流 白山神社〈石宝殿〉鳥居
 水無山804mピークを出発して、更に縦走路を西に進む。山道をもう一登りで縦走路は兵庫県道16号に合流した(14:51)。ここから縦走路を離れて、芦屋市奥池に下ることにする。県道16号を下ると、すぐに赤い鳥居が見えてくる(14:56)。これは白山神社〈石宝殿〉の鳥居で、お正月を迎えるにあたって「招福開運 初詣」の赤い幟が立てられていた。

 
「急カーブ」の表示 ロープの急下り
「急カーブ」の表示 ロープの急下り
 白山神社の鳥居を過ぎて県道16号を下っていく。時折、カーブで車両が猛スピードで突っ込んでくるので、注意して車道を進む。県道16号は鉢巻山の南側斜面を巻くようにして下っている。その先で、芦屋市と西宮市の境界を過ぎ、「急カーブ」の表示のところから車道のコンクリ壁を跨いで奥池に下る山道に入る(15:05)。山道に入ると、すぐにロープが張られた急下りとなる。その先、山道は芦有DWに並行するように尾根を東に向かって下っていく。

 
資材置き場 熊笹峠
資材置き場 熊笹峠
 山道は周囲の下草や笹が刈り取られて、よく整備されている。県道16号から山道に入って下ること約10分で広い空き地のような場所に下り着いた(15:14)。ここは芦有道路の資材置き場のようで、ここから山道は少し登りとなる。その先で、山道は「この先ハイキングロードなし」の表示の場所(熊笹峠)を通過する(15:21)。熊笹峠からは笹の藪漕ぎで「とかが尾山」に進めるが、それはバリルートであることを示す表示と思われる。

 
山の中の消火栓  熊笹峠から奥池の方に下っていく。引き続き、山道の周囲は下草や笹が刈り払われてよく整備されている。その途中、山道の脇で「消火栓」を発見した(15:28)。こんな山の中で消火栓は珍しい。山火事に備えたものなのだろうか??。さらに山道を下り、芦有道路まで降りついた(15:38)。ここで車道を渡って、林の中のハイキング道を奥山貯水池の方に進む。
山の中の消火栓
奥山貯水池 奥池バス停
奥山貯水池 奥池バス停
 やがてハイキング道は奥山貯水池の湖畔に出できた(15:42)。奥山貯水池は上水道専用貯水池で昭和の頃に完成した。湖畔の道では地元の方が犬の散歩をされている。この貯水池から近くのバス停(奥池集会所前)に向かう。奥池集会所前バス停に到着したが(15:44)、バスは16時4分までやってこない。そこで、このバス停の次のバス停(奥池バス停)まで歩き、そこのベンチに腰を下ろしてバスを待つことにした(15:50)。時刻表通りに阪神芦屋行きのバスがやってきて、それに乗り込んで本日の山歩きを終えた。 
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