双子山・天狗岩 (お勧め度★☆☆) 北六甲【2-28】 |
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神戸電鉄の電車に揺られ谷上駅までやってきた。 駅から「炭ケ谷」の表示に従って、東に向かってスタートする(10:10)。 線路をくぐって道なりに進む。谷上南町の住宅街に入り、真新しい住宅の並ぶ中を東に向かう(写真左)。 |
谷上南町の住宅街 |
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突き当りの老人ホーム(ハーモニアス谷上)で右折し、炭ケ谷道に入る(10:24)。 夏場で草が伸びたのか、はたまた、歩く者が少ないためなのか、歩き始めの炭ケ谷はやや荒れた感じがする。 やがて阪神高速の高架下で、アスファルト道を横切る(写真左 10:32)。再度、山道に入るとすぐ、炭ケ谷道は左右に分岐する。これはどちらを進んでも少し先の炭ケ谷砂防ダムで合流となる。次第に登りになってきた道を更に進むと、炭ケ谷第二(副)砂防ダムに続き、炭ケ谷第二砂防ダムが現れる。 |
阪神高速高架下から炭ケ谷へ |
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この辺りの山道周辺で、やたらキノコがニョキニョキと発生しているのに気が付いた。 炭ケ谷は薄暗くジメジメしているし、もう秋なのでキノコの発生に最適環境ではある。しかし、一帯に生えているキノコは茶黒いやつや、白い泡を吹き出したようなやつなど、一見して毒々しいものばかりだ。食用には適さないことが一目瞭然だ。 「あーあ、爽やかではないなー・・!」と思いながら進んでいると、分岐点となった。赤い関電の「火の用心」と茶色い案内標柱が立っているところだ(写真右 10:45)。 炭ケ谷道はここを直進して行くが、双子山直登道はここで切り返すように左折する。 |
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火の用心で左折する |
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左折すると、しばらくは、ゆるい下り道に従う。 少し下って黄色や赤のビニールテープの表示のところで道は右(東)にカーブしている。ここから、斜面を登る道となって、すぐ尾根に乗った。そこにはしっかりとした道が付いている(写真左 10:54)。 双子山へは南に登って行くのだが、北にも道が伸びている。そこで、やや北の方に進んでみると、すぐに尾根の突端となり、谷上方面に景色が広がっていた(写真下)。 |
尾根に登りつく |
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谷上方面の景色を楽しんだ後、また、尾根道に戻り、南に向かい双子山を目指して登って行くことにする(10:55)。 尾根筋にしっかりとついた山道を登っていると、右下で鈴の音が聞こえてきた。炭ケ谷道を登るハイカーがいるようだ。炭ケ谷道とこの尾根道は意外と近いところを並列に通っているのがこれでわかる。 尾根道を登り始めてすぐ左手側(東側)に道が分岐して下っていた。どうやら花山東町方面からもこの尾根道に登ってこれるようだが、真偽は不知だ。 |
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谷上方面に景色が広がる |
しっかりと道がついた尾根だが(写真右)、地図にはこの尾根の名前がのっていない。炭ケ谷のちょうど東側の尾根なので「炭ケ谷東尾根」でいいのではないか、などと考えながら登っていると、道は次第に倒木が多くなり、安直な感じではなくなってきた。 それに加え、勾配がすこぶる急になってきた。 地形図でみると双子山周辺の等高線は極度に密となっていることから、急勾配は覚悟していたが、倒木に遮られながら、急な道を登っていくのは相当にきつい。 まだ、残暑の厳しさも残っており、まるで三重苦(暑さ・急・倒木)の様相だ。 |
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炭ケ谷東尾根 |
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炭ケ谷東尾根は、登り始めの頃、しっかりとしていた山道も、次第に踏み跡が薄くなってきた。おまけに、炭ケ谷で見たような毒々しいキノコがこの辺りにも繁茂している。 「ハッピーではないなー!!」と愚痴っていたら、目の前にやや見栄えのするキノコが登場した。細い脚でなかなかのスタイル良しである(写真左)。 いや、しかし、よく観ると、やはり傘の模様からは「食べてはいけないよーー」とのメーッセージが漂っているのであった。 |
怪しいキノコ |
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キノコはともかく、尾根道の急勾配は止め処もなく続き、息が上がって小休止の連続となってきた。 汗も噴出してきて、汗を拭っては一休み、お茶を飲んでは一休み、毒々しいキノコを見つけては一休み・・という状況である。さらには、休憩していると「ブーン」と蚊が襲ってくる。この尾根道には、なぜか蚊が多いのだ。 しかし、なんとか、その「炭ケ谷東尾根」もピークに登りついた。特に何の表示もないところで、はっきりとした山道に登りついたのだ(写真右)。 |
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双子山に登り付く |
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「炭ケ谷東尾根」の総括としては、一本尾根で、かつ、薄くなることはあるものの踏み跡が続き、迷うことのない道であるが、急勾配と倒木で歩きにくいということになるだろう。 クモの巣が張ってなかったので、ごく最近に誰かが登った(または下った)ことが窺われた。 「炭ケ谷東尾根」に踏み込む者は少なからずいるということだ。 |
双子山頂上 |
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さて登りついたところから山道が左右に続いているので、それを次に探索してみよう。 まず向かって右(西方面)に進んでみた。炭ケ谷方面に下れるのかと思ったが、道は少し進んだところでなくなり、行き止まりとなった。 また、登りついたところにに引き返し、次に東方面に進んでみた。すると、すぐに双子山(616m)のピークに至ったのであった(写真左上、左)。 双子山のピークは、木立の中で何の展望もない。古い登頂札が4〜5枚、かかっているだけだった。 ピークから少し東に三本足のアンテナ設備のようなものが立っていた。双子山の一帯は、テレビ放送設備が色々と設置されている。 |
双子山 |
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さて、下山路をどうしようかと、ここで思案した。 双子山のもう一つのピークを経て花山方面に下ろうかとも思ったが、今日は石楠花山方面に進み、天狗岩を目指してみることにした。
双子山ピーク下の「掘削注意(写真右)」で切り返し、石楠花山方面に登って行く。 途中、一人のハイカーが前方から下ってきて、当方に声を掛けてきた。 |
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双子山には放送設備が埋設される |
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其の方は、「双子山はまだ遠いですか。道は険しいですか。」との質問である。 この道には熟練者向きの表示があったということで、ご心配のようだ。双子山のピークはすぐ先で、双子山からの下りが厳しいことをお伝えしてすれ違った。その方はリュックに鈴をつけておられたので、今朝方、炭ケ谷方面から聞こえてきた鈴の持ち主だったのだろう。
さて、炭ケ谷道への出会いには11:50に到着(写真左)。ここから烏帽子岩に向かう。 |
炭ケ谷道への出会い |
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烏帽子岩への案内表示は特にないが、しっかりとした道がついているのですぐわかるだろう。 炭ケ谷との分岐点から約5分で烏帽子岩にたどりつく。 烏帽子岩は下側にもぐり込んで、岩を見上げるとちょうど三角錐の様な感じで、この形態から烏帽子岩と呼ばれている(写真右)。 |
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烏帽子岩 |
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次は、石楠花山を目指す。 笹の茂る道を10分ほど進んで石楠花山に到着(写真左)。 石楠花山頂は三角点もあるが、そこが周辺より高い場所という感覚はなく、ピーク(山頂)という感じが全くしないところである。 |
石楠花山 |
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石楠花山から更に西に進むと、すぐに広い林道に出る。その林道を少し進むと、右側(北側)に車が一台駐車できそうなスペースがある。そのスペースの先に更に山道が延びている。(写真右) この道は天狗岩への道であり、入口に「天狗岩 200m」と書かれた板切れの表示もある。 天狗岩への山道は、緩やかに下っていき、10分ほど進んだところが岩場となっていて、そこで前方に視界が一気に広がる。 ここが天狗岩で、谷上方面の景色が綺麗である(写真下)。天狗岩とは、ここが“お山の天辺で、下界を見下ろす天狗のような気持ちになれる”ことから名づけられたのであろう。 |
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天狗岩へ続く道 |
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天狗岩には先客が一人いて、昼食を頬張っておられた。 その方曰く。「道がわからなくなって、うろうろしていたら、景色のいいところに出たので昼食にした。ここはどの辺ですかいなー。」 どうやら、のんびりと山歩きを楽しんでおられる方のようだ。地図を示して、ここは天狗岩であることをご教授した。 |
天狗岩 |
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その方の昼食の邪魔をしてはいけないと思い、天狗岩は早々に出発とした(12:20)。 次に、石楠花山展望台を目指す。
林道に戻り、少し西に進むと、すぐに石楠花山展望台に到着した(写真右)。 ここの展望台は立派な設備だが、展望がもう一つなのはいつも残念に思う。
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石楠花山展望台 |
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石楠花山展望台から黒岩尾根方面の景色を眺めながら昼食休憩とする。 昼食中、この展望台の下を通過して、二人のハイカーが黄蓮谷に向かって下っていかれた。当方も、10分ほどで食事を終え、黄蓮谷を下ることにした(12:35)。 黄蓮谷は急な階段道の下りで始まる(写真左)。急なのは最初だけかと思いきや、延々と下っていくのが黄蓮谷である。 この急勾配からして、黄蓮谷の登りは相当きついはずだが、3組4名の登ってくるハイカーとすれ違った。裏六甲で、意外と人気のあるのが黄蓮谷なのである。 |
黄蓮谷は急な階段道の下り |
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黄蓮谷の急階段を一気に下り、石楠花山展望台から12分ほどで西六甲ドライブウエィまで下ってきた。 このDWを横断して、更に急階段を下る。 DWから10分ほど下ったところで、標柱が立っていた。119番通報プレート「き52−2」が設置されたところである。 ここで黄蓮谷道は、左に直角に曲がって、更に下っているが、ここからまっすぐに伸びる薄い踏み跡があるのに気が付いた。尾根に沿ってまっすぐ道が伸びているようだ(写真右)。 |
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黄蓮谷から黄蓮谷西尾根に入る |
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黄蓮谷は何度か歩いたが、この道は今まで知らなかった道で未踏である。 方向的には森林植物園方面に伸びているが、その手前のヌケ谷に出るのだろうと予想を立て、その未知の道に踏み込んだ(12:58)。この尾根道は黄蓮谷の西側に位置するので、勝手に黄蓮谷西尾根と命名する。 黄蓮谷西尾根は、獣道のように薄いが、踏み跡が続いているのは間違いない。そのうち、ビニール紐や、ビニールテープの表示がポツリポツリと登場しだした。小枝も払われていたりするので、先人がつけた道であることは明らかだ。 |
黄蓮谷西尾根 |
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黄蓮谷西尾根は、足場の悪いところが多い。馬の背状のやせ尾根で、風化した山土が滑って、頗る危なっかしい箇所が何箇所かあったので注意が必用である。 踏み跡は薄くなることはあるが、尾根に沿って忠実に下る道なので迷うことはない。しかし、藪状の箇所もあり、一般のハイカーが歩くには全く適さないことだけは確かだ。 やがて、麓近くまで下ってきて、杉の木が伐採され、切り倒された幹が散乱するエリアになった(写真左)。この辺りは決まった踏み跡はないようだ。前方に見えてきたハイキング道を目指して、一気に下りきった(13:22)。 |
ヌケ谷道に下りつく |
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下りて来た場所は、予想通りヌケ谷道で、石楠花堰堤の少し上流の所だった。黄蓮谷西尾根の下りには25分程要したが、杉ちゃんも真っ青な、超ワイルドな道だった。 さてここからは、植物園東口、トエンティクロス、市ガ谷と経て、新神戸まで下ってきて、山歩きを終了した(15:20)。 トエンティクロスは工事個所が多っかたが、土日は工事が休みのようだ(写真右)。工事中に歩く場合は要注意だ。 今日は、未踏の炭ケ谷東尾根と黄蓮谷西尾根道を歩け、充足感溢れる一日となったのだった。 |
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トエンティクロスは工事個所多し |