イヤガ谷東尾根から菊水山  鵯越・鈴蘭台周辺【5-31】

神戸電鉄鈴蘭台駅==陸橋下バス停(9:12)==君影RG(9:29)==妙号岩(南峰)(10:02)==イヤガ谷東尾根
==六甲縦走路(11:09)==全山縦走路休憩所(11:41)==菊水山(12:11)==菊水山周遊路==神鉄鈴蘭台駅(13:49) 
(2023年10月7日 約4.5時間 約13.9km)(お勧め度★★☆) 
ROUTE MAP
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説明が青色文字の写真はクリックで拡大します。
 住宅地から近いイヤガ谷東尾根は、君影ロックガーデン、妙号岩など見どころが多い。この尾根に菊水山ハイクを加えれば充実の山歩きになる。今日(2023年10月7日)は、このイヤガ谷東尾根を下り縦走路から菊水山に登ってみた。菊水山には北側の周囲に周遊路が整備されているので、その周遊路の散策も行った。久しぶりの山歩きでフラフラになりながらも秋の日の楽しい一日になりました。
陸橋下バス停 鈴蘭台第5団地
陸橋下バス停 鈴蘭台第5団地
 神戸電鉄鈴蘭台駅から神鉄バス君影団地線で「陸橋下」バス停で下車。ここからイヤガ谷東尾根の取付きに向かって本日の山歩きをスタートする(9:12)。バス停は鈴蘭台第5団地の中で、そこから団地内を南に向かう。鈴蘭台第5団地の東南の端にある「57棟」の建物の東側がイヤガ谷東尾根の取付きで、ピカチューの飛び出し坊やが目印になる。

 
森林管理道分岐 「鈴蘭台」四等三角点
森林管理道分岐 「鈴蘭台」四等三角点
 ピカチューから山道に入れば(9:18)、すぐに分岐点となる(写真左上 9:19)。この分岐には道標があって、イヤガ谷東尾根は右、左は森林管理道と表示されている。森林管理道は君影ロックガーデンに続いているので、この分岐を左に進む。するとすぐ、山道の端に三角点が確認できる(9:21)。標柱も保護石もないが、これが「鈴蘭台」四等三角点で、三角点は笹に覆われつつあった。三角点から君影ロックガーデンに向かってさらに山道を進む。

 
君影ロックガーデンの巨岩 君影ロックガーデンの展望
君影ロックガーデンの巨岩 君影ロックガーデンの展望
 山道は適度なアップダウンを繰り返しながら小さな尾根に沿って続いている。「鈴蘭台」四等三角点から8分ほど進んで君影ロックガーデンに到着した(9:29)。ここは大きな岩が露出した場所で、岩の頂部から展望が広がる。すぐ前に菊水山の雄姿が望め、その下方には烏原川の流れが、また、南東側には山の連なりの先に神戸市街地と瀬戸内海が、北側には鈴蘭台地区が一望できる。市街地の近くでパノラマの展望が得られる君影ロックガーデンは感激だ。

  
イヤガ谷東尾根案内図  君影ロックガーデンで10分弱滞在した後、そこを出発(9:37)。山道をイヤガ谷東尾根に戻っていく。ショートカットの山道でイヤガ谷東尾根に戻り着いた(9:42)。そこは、「イヤガ谷東尾根案内図」の古い地図看板が立つ場所で119番通報プレート「き56-22」も設置してある。イヤガ谷東尾根ルートには何か所かこの古い地図の看板が残っている。
イヤガ谷東尾根案内図
イヤガ谷東尾根 妙名岩への取付き
イヤガ谷東尾根 妙名岩への取付き
 「イヤガ谷東尾根案内図」の古い地図看板では、イヤガ谷東尾根の一帯に縦横に山道が描かれている。かつてはイヤガ谷川や烏原川、菊水山方面に向かう山道がたくさん整備されていたと思われるが、それらの山道は石井ダムの工事や時の経過によってほぼ消滅した。今はイヤガ谷東尾根の尾根道だけが一般のハイキング道として残っている。そのイヤガ谷東尾道を進んで行くと、やがて妙名岩への分岐点が登場した(写真右上 9:52)。ここにも「イヤガ谷東尾根案内図」の古い地図看板が残っているので、それが目印になる。

  
石井ダムが見えてきた  雑木の中の踏み跡をたどって妙名岩に向かう。足元に笹が茂る場所もあるが、しっかりとした山道が続いている。やがて、妙名岩の少し手前の尾根道で左右に展望が開けた。北側には鈴蘭台の景色が、南側に石井ダムが見えてきた(10:00)。石井ダムの向うには神戸港の海面が光っている(写真左)。
石井ダムが見えてきた
妙号岩(南峰)の頂部 妙号岩(南峰)突端
妙号岩(南峰)の頂部 妙号岩(南峰)突端
 その先で妙名岩の頂部に到着(10:02)。岩面に「南無阿弥陀仏」と彫られた妙号岩は、ここの北側にある岩で、ここはその岩の南側に位置するので一般に妙号岩(南峰)と呼ばれるらしい。妙号岩(南峰)突端から見下ろす石井ダムの湖面は深い青で、吸い込まれそうな色をしていた。

  
妙号岩(南峰)から望む菊水山 岩壁をのぞき込む
妙号岩(南峰)から望む菊水山 岩壁をのぞき込む
 妙号岩(南峰)は展望が素晴らしく、対峙する菊水山の雄姿も見ごたえがある。しばらくその景色を楽しんだ。その後、岩を少し下って突端まで進んで行く。岩の端で、下をのぞき込むと、その高度感で足がすくんだ。下方の石井ダム周遊路では、散策する者の姿が小さく動いていた。

  
 妙号岩(南峰)で景色を楽しんでいると、一人のハイカーが妙号岩(南峰)の脇を下って行かれた。妙号岩(南峰)から石井ダムの周遊路に下るルート(経験者向き)があるので、それに進まれたようだ。
 10分少々妙号岩(南峰)に滞在して野趣を感じた後、そこを後にした(10:14)。元の道をイヤガ谷東尾根に戻っていく。妙号岩(南峰)から10分程でイヤガ谷東尾根道に戻り着いた(10:24)。
妙号岩(南峰)全景
妙号岩(南峰)全景
イヤガ谷東尾根を進む 空に高圧電線
イヤガ谷東尾根を進む 空に高圧電線
 イヤガ谷東尾根道に出て、山道をさらに南に進む。イヤガ谷東尾根道は展望はないが、森林整備事業(災害に強い森づくり)でよく手入れされ、歩きやすい。やがて、樹木に覆われて薄暗かったイヤガ谷東尾根道の天井部が開けて明るい道になった(10:34)。見ると、空に高圧電線が見えている。電線に触れないように高い樹木が伐り払われている。

 
イヤガ谷東尾根の尾根尻 丸太材の階段道
イヤガ谷東尾根の尾根尻 丸太材の階段道
 その先でイヤガ谷東尾根は尾根尻になる(10:40)。ここにはイヤガ谷東尾根の道標があり、119番通報プレート「き56-12」も設置されている。尾根尻からは、神戸市街地の方向に少し展望がある。この尾根尻から丸太材の階段道の下りとなる。

 
 薄暗い雑木林の中の階段道を下っていく。その途中で、麓の烏原川沿いを走る神戸電鉄の電車の走行音が聞こえてくる。尾根尻から7分ほど下って、道脇の鉄塔を通過する(10:47)。ここは鉄塔が二本並んでいる。北側の鉄塔の方を見ると、鉄塔の後方に次に登る菊水山が見えている。菊水山まではまだ遠い。 鉄塔の後方に菊水山
鉄塔の後方に菊水山
明治三十三年建の石柱 埋め戻された尾根道
明治三十三年建の石柱 埋め戻された尾根道
 鉄塔が登場すると尾根道は明るい山道に変わる。その先でもう一つの鉄塔の下をくぐって尾根道を下っていく。次に道脇に古い石柱が確認できた(10:51)。彫られた文字は読み辛いが「明治三十三年建」と書いてある。この尾根道が古くから利用されていたことの名残なのだろう。次に雑草の茂る土手道になり、雑草の上をトンボが乱舞していた。ここは以前、砂防工事で尾根道が寸断されていた個所で、その工事が終わり尾根道が埋め戻されていた。

 
鵯越駅方面分岐 六甲縦走路に合流
鵯越駅方面分岐 六甲縦走路に合流
 さらに尾根道を進むと右手側に鵯越駅方面に下る道が分岐していた(10:56)。その先で、何個かの鉄塔をくぐりながら山道を下り、やがて六甲縦走路に合流した(11:09)。ここまで、イヤガ谷東尾根道を進んできて、ハイカーには一人も会わなかったが、縦走路では菊水山に向かう人が何人も歩いている。縦走路に入ると舗装路になって味気ない感じだが、その先、烏原川に沿った道ではさわやかな水音が気持を和ませてくれる。

 
菊水山駅跡 六甲全山縦走路休憩所
菊水山駅跡 六甲全山縦走路休憩所
 烏原川沿いの道で不動明王の前を過ぎる(11:19)。不動明王のお堂の周囲はいつもきれいに清掃されている。目礼してお堂の前を通過していく。次に中央水環境センター鈴蘭台処理場を越えて、菊水山駅跡(平成17年3月営業休止)を通過した(11:28)。菊水山駅跡を通過すると舗装路から土の道に戻る。石井ダムの手前の吊り橋を渡って(11:33)、いよいよ菊水山への登り道になる。その坂道を登っていくと六甲全山縦走路休憩所に至る(11:41)。

 
急登の丸太階段  六甲全山縦走路休憩所ではハイカーが一人休んでいた。この先、菊水山に向かって急階段の連続であり、ここで一息入れる人も多い。六甲全山縦走路休憩所を通過し、急登の階段に取り付いた。
急登の丸太階段
黒色のプラ階段 プラ階段の展望所
黒色のプラ階段 プラ階段の展望所
 急階段を登り始めてすぐに右手側にゴルフ場のグリーンが見えてきた。まだ数分しか登っていないが、ここでもう息切れしてきた。この先が思いやられる。無理をしないで、何度も休憩を入れながら登ることにした。休めそうなところでは必ず休憩をとり、その間、何人もの方に追い越された。これでもかと急な階段が続く中で、黒色のプラ階段が特にきつい。ここではさらにゆっくりと登る。だいぶ登ってプラ階段の踊り場で展望の場所があった。ここでも大休憩を入れてお茶をゆっくり飲んだ(12:06)。

  
菊水山山頂 にぎわう菊水山頂
菊水山山頂 にぎわう菊水山頂
 重くなった両足を何とか引き上げるようにして、やっと菊水山の山頂まで登ってきた(12:11)。山頂は、老若男女でにぎわっている。その片隅で、空いていたベンチを見つけ、昼食休憩とした。
 山頂で10分弱休憩し菊水山を出発した。この先は、菊水山の北側にある菊水山周遊路を散策してみることにする。菊水山周遊路は中里町に下る道や、神戸鈴蘭台高校に下る道、鈴蘭台東町に下る道など色々あるようだが、今日は中里町に下る道を経て、神戸鈴蘭台高校から再度周遊路に入り、途中から鈴蘭台駅の方に下る周遊路をたどってみたい。

 
縦走路から分岐へ 毎日登山菊水山署名所
縦走路から分岐へ 毎日登山菊水山署名所
 山頂を出発して縦走路を鍋蓋山の方に進む。途中で縦走路から周遊路の山道が左に分岐する(写真左上 12:23)。その周遊路に入るとすぐにベンチが設置された箇所を過ぎ、その先で階段道を下る。やがて「市民山の会毎日登山菊水山署名所」の小屋のところに出てきた(写真右上 12:29)。

 
神戸市水道局中里配水場  その署名所の小屋を過ぎ、更に山道を進むとトイレがある場所で右に階段道が分岐している。この分岐が中里町に下る周遊路で、その階段を下っていくと「神戸市水道局中里配水場」の建物があり(12:35)、その先で中里町の住宅地に下りついた(12:42)。
神戸市水道局中里配水場
菊水山への道標 鈴蘭台高校のアーチ門
菊水山への道標 鈴蘭台高校のアーチ門
 中里町の住宅地の中を2丁目から1丁目の方に下っていき、やがて神戸鈴蘭台高校へ続く道が分岐するところまで降りてきた(12:58)。この分岐には「菊水山」の表示がある(写真左上)。ここで切り返して、神戸鈴蘭台高校の校門に続く道を登っていく。鈴蘭台高校のアーチ門をくぐり、さらに舗装路の坂道を登る。やがて、高校のグランド見えてきた。野球部が大きな声を出して練習している。

  
校門手前に三角点 三角点:鈴蘭台高校
校門手前に三角点 三角点:鈴蘭台高校
 そのグランドを巻くように舗装路を登っていくと、菊水山周遊路のとりつきがあった。ここから周遊路に入る予定だが、その前に高校の校門の前にある三角点を探索してみることにする。舗装路を校門の方に進み、校門前の植込みの根元を確認してみると、白い三角点の標柱を見つけた。その近くに、ほぼ土が覆いかぶさるようになった三角点:「鈴蘭台高校」が確認できた(13:06)。

 
菊水山回遊路入口 菊水山周遊路道標
菊水山回遊路入口 菊水山周遊路道標
 校門近くで長居すると怪しい人になりかねないので、早々に引き返して周遊路の取付きまで戻る。「菊水山周遊路入口」と記された道標のところから山道に入っていった(13:08)。この入口には「森林浴ハイキングについて」と記された大きな古い地図看板もある。
 階段を登り、青いフェンス沿いの山道を進む。フェンス脇には菊水山周遊路の道標が立っている。

 
山道脇の古い石柱 菊水山周遊路分岐
山道脇の古い石柱 菊水山周遊路分岐
 よく整備された菊水山周遊路をさらに登っていく。山道脇に境界柱なのか古い石柱も立っているが、彫られた文字はもう読めない。その先で、周遊路は菊水山山頂方面に向かう道と鈴蘭台方面への道に分岐した(13:20)。ここは鈴蘭台方面に進む。次に、周遊路は鈴蘭台駅方面と神鉄車庫方面に分岐した(13:29)。ここは鈴蘭台駅方面に下っていった。

 
NTT管理用道路 神戸電鉄鈴蘭台駅
NTT管理用道路 神戸電鉄鈴蘭台駅
 やがて周遊路は麓のNTT管理用道路に下り着いた。管理用道路の舗装路には落ち葉が風に舞うのが見られ、秋の景色が進んでいた。そこから鈴蘭台の市街地に出て、神戸電鉄の線路沿いに鈴蘭台駅に戻っていき、今日の山歩きを終えた(13:49)。 
 妙号岩は、名号岩とも表記されるようですが、ここでは国土地理院の地形図の表記「妙号岩」によりました。
 石井ダムは平成12年に工事が着工され、平成18年11月に周遊路が開放されるまで周囲に近づくことができませんでした。その間、妙号岩の「南無阿弥陀仏」を見ることはできませんでした。
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