七曲谷右俣・観音山(せせらぎコース) (お勧め度★★☆) 東六甲【4-38】

JRさくら夙川駅(9:30)==夙川公園==夙川上流緑道==銀水橋(10:12)==北山公園==北山緑化植物園(10:47)
==剣谷第4公園(11:20)==七曲谷右俣分岐(11:33)==七曲谷右俣==観音山(12:29)==せせらぎコース
==鷲林寺(13:04)==鷲林寺バス停(13:23) (約4時間 令和元年11月30日) 
ROUTE MAP
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説明が青色文字の写真はクリックで拡大します。
 西宮市の観音山の南側の谷筋に七曲谷右俣というコースがある。山と高原地図や地形図には表記がないが、六甲山系登山詳細図(東編)には七曲尾根のバリエーションルートとして七曲谷右俣が紹介されている。悪路の谷を詰める熟達者向けコースとされている。今日(令和元年11月30日)は、鷲林寺の紅葉見物に併せ、この七曲谷右俣から観音山を目指してみた。
夙川公園  今日の出発は、阪急夙川駅を予定している。そこから夙川公園、北山公園を経て、鷲林寺南町の剣谷第4公園から七曲谷に入りたい。三宮で阪急の駅に向かうと、何と、阪急神戸線が線路設備の故障とかで運転見合わせとなっている。JRで振替輸送中とのことで、ごった返す中をJR三ノ宮駅に向かう。ちょうどやってきた各駅停車でさくら夙川駅に向かったが、さくら夙川駅でも、阪急からの客で大混雑だ。そんな中、駅前のコンビニで飲料を調達して、夙川河川敷に向かう(9:30)。
夙川公園
夙川河川敷緑地  すぐに夙川の堤防沿の歩道に至る。ここから夙川左岸の桜と松の並木道を北に向かう。桜の季節ではないが、秋の夙川も味わいがある。
 やがて、夙川の河原から北山公園の緑が見えてきた。その左側後方には、今日登る予定の観音山の連なりも見えている(写真左)。
夙川河川敷緑地
 その先で、夙川河川敷から階段を登り夙川上流緑道を北に進む。夙川上流緑道は夙川公園と北山公園を結ぶ夙川左岸沿いの歩道で、昭和45、46年に完成した。地域の方の憩いの場所でもあるようで、散策の方も散見される。紅葉が敷き詰められた緑道から川面をじっと眺める老婦人の姿があり、ゆったりと流れる時間が感じられた。 夙川上流緑道
夙川上流緑道
銀水橋  夙川上流緑道を進むとやがて銀水橋に至る(10:12)。ここは越木岩神社北バス停がある。
 銀水橋で県道大沢西宮線を渡って、北山公園に入る(10:13)。北山公園入り口には「妙龍寺」の石柱がある。その脇に「北山公園ハイキングコース案内図」看板があるので、公園内の概要がこれで確認できる。
銀水橋
 公園内の水分谷橋を渡ると道が分岐する。ここは右の階段道を登っていく。階段脇に赤や黄色の紅葉が散らばり、風情ある景色になっている。階段道を登っていくと右手側に水分谷砂防ダムが見えてくる(10:18)。このダムは、平成4年完成で高さが16mある。
 その先、妙龍寺に向かう道と展望台に向かう道が分岐する。妙龍寺への道は「通り抜けできない」とされているので、展望台に向かう道に進む。
北山公園に入る
北山公園に入る
北山公園展望台  展望台に向かう道は物凄い急な階段道である。その階段を登り切った先が展望台となっていた(10:26)。ここは南に向かって景色が広がるが、先客のご婦人2名が談笑されていたので、お邪魔をせず、先に進むことにする。
北山公園展望台
 更に、北山公園内の山道を散策し、北山池から西に進んでいく。獣除けの柵を開けて、北山緑化植物園内に入っていく(10:47)。
 園内では、紅葉となった木々も散見される。小蘭亭の周囲でも赤や黄色の色づいた木々がある。緑化植物園内を散策しながら柏堂町バス停方向に進む。その途中、緑化植物園内散策路の紅葉がきれいだったが(写真左)、それを楽しむ行楽者はまばらであった。
紅葉の北山公園
紅葉の北山公園
剣谷第4公園  柏堂町バス停のところで北山緑化植物園を出て(10:54)、県道を北に進む。西宮協立リハビリテーション病院の看板で県道から左折し住宅街に入る。ここは鷲林寺南町で洒落た住宅が立ち並ぶ。結構急な住宅地の中の車道を登り詰めたところが剣谷第4公園で(11:20)、この公園から山道に入る。
剣谷第4公園
岩に赤の矢印 シダの中を進む width=
岩に赤の矢印 シダの中を進む
 剣谷第四公園から山に入ると、そこは落ち葉が積もってルートの確認が難しい。はてな・・??と、思うが、石に書かれた赤ペンキの矢印に従えばよい(写真上)。その他、赤紐の表示もあるので、それに助けられ進んでいくと、涸れた沢を渡って登りとなる。その先、シダが茂るエリアを抜け、石垣が段々に積まれた場所を過ぎると分岐点となる(写真右 11:33)。この分岐は、左が七曲谷南尾根、右が七曲谷右俣となる。本日は七曲谷右俣を目指すので、右に下って行く(写真右)。 七曲谷右俣分岐
七曲谷右俣分岐
踏跡薄い七曲谷右俣  分岐を右に下ってシダの脇を進むと、次に水音がチョロチョロと聞こえてくる。そこが七曲谷右俣の右岸道である。その先で七曲谷右俣の支沢を渡り、引き続き右岸道を進む。この時期、山道に落葉が多く積もり、ルートが分かり難いが、残置テープや赤紐の表示を確認しながら、忠実に谷沿いに登っていく。つづらに切り返して高度を上げる箇所もあるが、ここも赤紐に従う(写真左 11:45)。
踏跡薄い七曲谷右俣
 高度が上がると、後方に麓の景色が見え隠れしてくる。その景色を見ていると、後方でバタバタと鳥が羽ばたいて逃げていった。大きめの鳥で、キジのように思えたがどうだろうか。
 キジと遭遇した先で、七曲谷右俣は、急な登りになっていく。巨岩が積み上がり、谷を詰めている感じも増してきた。細い木につかまりながら、体を引き上げるような感じで登っていく。踏み跡が薄く、ルートの確認もしづらいが、谷を外れないように登っていく。
七曲谷右俣の急登
七曲谷右俣の急登
赤紐が続く七曲谷右俣 笹の道を登る
赤紐が続く七曲谷右俣 笹の道を登る
 急登を登り切ると傾斜は緩やかとなったが、相変わらず踏み跡は薄い。赤紐の表示(写真上)に従いながら進んでいくと、やがて笹の茂る場所となる。山道は、笹を切り開いて登っている(写真右上)。この笹道は脇の笹が、最近、刈り払われたようで、きれいに整備がなされている。そして、七曲谷右俣は、この笹道を登りきったところで、ゴロゴロ岳から観音山に続く尾根道に合流した(写真右 12:17)。 十字路に合流
十字路に合流
真新しい道標  合流地点には、比較的新しそうな道標が設置されていた(写真左)。その道標には、今登ってきた七曲谷右俣が「←苦楽園」と小さくマジックで手書きで案内されている。確かに、七曲谷右俣は苦楽園方面に下っていけるが、急な道で踏み跡も分かり難く、下りで使うには不向きと思われた。
真新しい道標
 さて、合流地点からは観音山に向かう。よく歩かれた道を進んでいくと「せせらぎコース」分岐(12:22)。下山は、ここから「せせらぎコース」を下る予定だが、その前に観音山に立ち寄りたい。 「せせらぎコース」分岐
「せせらぎコース」分岐
観音山  観音山に向かう道を更に進むと、数人のハイカーとすれ違う。観音山の展望を楽しむ者は多いので、この辺りはハイカーが多い。その先「せせらぎコース」分岐から7分で観音山の山頂に到着した(12:29)。
観音山
 観音山山頂では2組3名の方が休憩されていた。今日は、少し曇天で、展望抜群とは言えなかったが、南東側に広がる景色は十分に雄大であった。
 今日は観音山の麓、鷲林寺で紅葉を楽しみたいと考えていたので、観音山の山頂はすぐに出発し、「せせらぎコース」から下山することにする。
観音山の展望
観音山の展望
 観音山山頂を出発し(12:31)、「せせらぎコース」分岐に向かう。山頂から7分で分岐まで戻ってきた。すぐに、「せせらぎコース」を下り始める(12:38)。
 観音谷を下る「せせらぎコース」はよく歩かれた道で、分岐から10分ほど下ったところの黄葉がきれいだった(写真右)。
観音谷
観音谷
パノラマコース分岐  観音谷の右岸道を下る「せせらぎコース」は、途中、倒木などで少し荒れた個所もあったが、全く歩行に問題のない道で、一気に「パノラマコース」からの道との合流地点まで下ってきた(写真左 12:55)。その先少しで、鷲林寺への分岐点となった(13:02)。ここで、途中にある旭滝に立ち寄ることを忘れていたことに気が付いたが、それは次の機会としよう。
パノラマコース分岐
鷲林寺多宝塔 鷲林寺の紅葉 1
鷲林寺多宝塔 鷲林寺の紅葉 1
鷲林寺の紅葉 2  鷲林寺への分岐点から右に折れて、若宮神社の脇に出てきた(13:04)。そこから鳥居をくぐって鷲林寺多宝塔の横に出た。鷲林寺では、見事な紅葉が訪れた者を迎えてくれた。
鷲林寺の紅葉 2
 寺院の建物と一体となって、赤や黄色の草木が見事であった。鷲林寺は、紅葉の名所とされるが、意外に参詣者が少ない。ゆったりと、紅葉を楽しんだ。 鷲林寺の紅葉 3
鷲林寺の紅葉 3
 鷲林寺からは参詣道を下っていく。右手にトラピスチヌ修道院を過ぎるとその先で民家が見えてくる。更に「かんのん道」と呼ばれる道を下って県道82号の交差点に出た。交差点近くの鷲林寺バス停に向かう。ここはバスの本数が少ないが、ちょうどやってきた阪神バスに乗り込んで本日の山歩きを終えたのだった(13:23)。七曲谷右俣で六甲のバリエーションルートを楽しみ、観音山の展望と、鷲林寺の紅葉に癒され、楽しめた一日になった。 鷲林寺
鷲林寺
● 鷲林寺の由来
 鷲林寺は、833年弘法大師により開かれた真言宗の寺院。大師が観音霊場を開こうと旅していた時、夢枕に現れた仙人にこの地を教示されたが、それに従って入山したところ「ソランジン」と呼ばれるこの地の神が鷲に姿を変え、口から火を噴き入山を妨げた。そこで大師は、湧き出る六甲の清水で加持をし、ソランジンを桜の霊木に封じ込め、その木で十一面観音を刻み、それを本尊としてまつり鷲林寺と名付けた。(鷲林寺バス停近くにある「ようこそ鷲林寺へ」の大きな看板より抜粋)
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