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英賀保駅 |
山崎山に向かう |
暑かった夏も過ぎて今日の空は一面の秋晴れ。そこで、久しぶりに山歩きを再開することにし、身支度を整えて家を出た。JR新快速に乗って姫路駅で乗り換える。山陽本線で一駅目の英賀保駅で下車した。駅のホームで軽くストレッチをして、本日の一座目”山崎山”に向かいスタートした(10:16)。跨線橋で駅の北側に渡り、田んぼと住宅地の中を山の方に向かう。周囲の田では、たわわに実った稲の刈り取りが進んでいた。
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本徳寺に着く |
本徳寺 |
地道を進んで、やがて寺院(本徳寺)の前までやってきた(10:28)。ここで石階段を登っていく。階段の周囲は墓所となっていて、ここは静かに通過する。墓所内は概ね左上に進む感じで階段を登る。
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山崎山登山口 |
山崎配水池 |
やがて墓所内を登り切ったところで「山崎山登山口」の道標が登場した(10:34)。ここから山道に入る。山道は急な道で、ロープの設置もある。ロープをつかんで岩場の道を登っていくと、すぐに大きなタンク設備(山崎配水池)の前に登り着いた(10:35)。山崎配水池にはベンチが二つ置かれている。
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タンク前のベンチからは展望があって、南側に向かい街並みが広がる。その景色を眺めながらここで小休止。10月とはいえ、今日の陽光はキツイ。暑さで吹き出した汗をここで拭う。一休み後、道標「大鷹山(山崎山)、苫編山(165m) →」に従い、山道を出発する。 |
ベンチからの展望 |
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山崎山 |
山崎山の展望 |
山崎配水池を出発すると雑木の中の日陰道となって、直射日光が遮られた。ほっとする。その先、右手側にロープが登場して、坂道の登り。そこを登りきるとベンチのあるピークに到着した(10:42)。そのピークが山崎山で、南に向かって素晴らしい展望が広がっていた。山頂から播磨灘に浮かぶ島々(鞍掛島、男鹿島、家島など)がよく見える。
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城之台 |
ソーラー設備 |
なお、山崎山(大鷹山)の山頂には「城之台」の石碑がある。この石碑は、1580年、羽柴秀吉の播磨攻めの際、秀吉の弟、秀長がこの山頂に陣を敷いたことにちなむらしい。城跡などは残っていないようだが、一帯では戦国時代に激しい攻防があったのだろう。山崎山の山頂を出発し、山道を緩やかに下っていく。その先も緩やかに上り下りの道が続く。道の左手側では、疎らな樹木の間から麓の夢前川の流れが見えている。やがて、ソーラー設備に到着(10:54)。ここも南側に展望がある。
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一枚岩の登り |
苫編山 |
ソーラー設備を過ぎて5分ほど進むと右手側に富士見ケ丘町方面に下る山道が分岐していた(10:59)。そこを過ぎ、更に緩やかなup,downの道を進んで行く。山道からは麓の車の音などの生活音が聞こえている。低山らしさを感じながら進む。次にダラダラと登りが続いた先で大きな一枚岩の上の坂道となる(11:11)。ここも大展望で景色を楽しみたいのだが、陽光がキツイ。めちゃくちゃ暑いので急いで岩場を登って行った。その岩場を登った先が苫編山の山頂だった(11:15)。
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苫編山の山頂 |
苫編三等三角点 |
苫編山の山頂にはコンクリの構造物基礎の跡がある。従前、山頂には反射板(日本テレコム)か立っていたらしい。なお、山頂の端っこには、苫編(とまみ)三等三角点が設置(標高165.63m)されている。明治24年設置の三角点で、角が少し欠けたところもあるが、比較的状態は良い。
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苫編山の山名札 |
苫編山の展望 |
苫編山の山頂からは東側に180度の大展望で、その展望を楽しみながら少し休憩した後、苫編山を後にした(11:20)。苫編山山頂では、麓の苫編集落の方に下る道と井ノ口山の方に縦走する道が分岐しているが、ここは井ノ口山の方に進む。
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古い石柱 |
井ノ口山 |
苫編山からの下りは急な道でロープの設置がある。岩道と小石、落ち葉で滑りやすいのでロープを頼りにゆっくり下る。コルに下り着くと(11:30)、すぐに登り返す。コルから10分弱で小ピークに登り着くが、そこは何もないところ。その先、緩やかな上り下りの道で、その山道には古い境界柱が続いている。やがて、鉄塔の立つ場所に登り着き(11:49)、その少し先が井ノ口山の山頂だった(11:53)。
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井ノ口山の鉄塔には「→ハート岩 50m」の表示があるのでそちらに向かうと、大きな岩が目の前に見えてきた(11:54)。近づいてみると、それは平べったい岩で、ハートのような形状に見えるような、見えないような??。ハート岩からは展望があるので、少し休憩。 |
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ハート岩 |
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ふり返ってハート岩 |
ハート岩の展望 |
ハート岩からは西側に展望がある。対面に対峙するのは京見山の連なりと思われるが、その京見山に向かって新幹線の線路が突き進んでいる。このハート岩の井ノ口山の真下には新幹線の西庄トンネルが通過しており、そこから京見トンネルに向かって真っすぐに線路が続くのが見える。なかなかの展望で、その景色を楽しんでいると、シニアの3人組のパーティがハート岩にやってきた。景色はその方々にお譲りすることにして、当方は井ノ口山を出発することにした(11:58)。
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籾取山の反射板 |
反射板からの景色 |
ハート岩の井ノ口山からは、次のピークの籾取山を目指す。井ノ口山を出発すると、小石で滑る急下り。ここはゆっくりと慎重に下っていく。コルに着くと(12:03)、そこから登り返す。この辺りは樹木の間を風が吹き抜けて、汗でべたつく体に心地よい。次に、何もない小ピークを越えて、さらに山道を登っていけばコシダ(小羊歯)が繁茂するエリアとなる。そのコシダをかき分けて登っていくと反射板と鉄塔が見えてきて、その先が籾取山の山頂となっていた(12:22)。
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籾取山の展望(南西) |
籾取山の展望(南東) |
籾取山の山頂の少し南側で展望を楽しみながら休憩を入れる。今日は地元の神社の秋祭りらしく、麓の方から祭りのマイク放送が聞こえてくる。蒲田神社の屋台が練り歩いているのだろう。迫力満点の祭りの掛け声が山の上まで伝わってくる。その熱気に、こちらも力をもらった気分になった。
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籾取山 |
伏見宮貞愛親王殿採蕨之跡 |
籾取山のピークは樹木に囲まれたところであまり展望がないが、そこには破損した古い石標が立っていた。時を重ねた石碑で風化して文字は読みにくいが、他の方のブログを確認すると「伏見宮貞愛親王殿採蕨之跡」と彫られているらしい。
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籾取山の三角点 |
四等三角点(点名:籾取) |
「伏見宮貞愛親王殿採蕨之跡」の石碑の近くには三角点もある。四等三角点で、点名は”籾取”。これは「もみとり」と読む。昭和31年設置の三角点で古稀に近い標柱だが、まだしっかり頑張っている。なお、ここの標高は200.12mで、このあたりが本日の最高標高地点となる。
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籾取山でゆっくりと展望を楽しんだので、そろそろそこを出発した(12:30)。籾取山からは次の鬢櫛山(びんぐしやま)を目指す。籾取山を出発すると、大きな岩の上を進む道となる。この一帯は、露岩の尾根道が続くが、しっかりと靴底のフリクションが効くので歩きやすい。 |
大岩の道が続く |
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矢穴の残る岩場 |
籾取山方面の展望 |
岩尾根からは随所で展望が広がる。西側では新幹線の線路が夢前川とクロスしている。クロスの後方に京見山が望める。東南側では、今越えてきた籾取山の鉄塔の先に麓の街並みが広がる。景色を眺めてばっかりで、なかなか前に進めないが、ふと、歩いていた岩場を見るてみると、石切りのための矢穴が残っているのに気が付いた。中世の築城のために、ここから石が切り出されていたのだろう。
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鬢櫛山の山頂 |
鬢櫛山 |
やがて、尾根道は鬢櫛山に登り着いた(12:45)。ここには「鬢櫛山(186m)」の登頂札がぶら下がっている。このピークからは特に展望はないので、そこはすぐに出発し、麓に下っていくこととした。
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鬢櫛山岩尾根の展望1 |
鬢櫛山岩尾根の展望2 |
鬢櫛山を出発すると、すぐに岩の稜線で大展望が待ち受けていた。大パノラマの景色で、ここでまた何枚も写真を撮影しながら休憩することに・・・。展望の良い尾根歩きでは、先にある次の鉄塔まで続く露岩が見えている。感動の景色に満足。 その岩尾根はやがて下りとなって、そこはフリクションを効かせて下っていく。
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下りの岩場で登ってきた男性とすれ違った。これから鬢櫛山を目指しているのだろう。さらに下って山道が左右に分岐した(12:58)。ここは左に進んでいくと、山腹に張り付くような道になった。そこを過ぎて、また、岩尾根となって3本の鉄塔が見える場所を通過した(13:04)。 |
岩尾根を下る |
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鬢櫛山取付き |
播磨高岡駅 |
その先で大きな一枚岩を慎重に下って(13:07)、次に金属製の階段を下ると、麓の住宅が見えてきた。金網のフェンス沿いに下っていくと「←鬢櫛山」の表示のあるところで住宅地に降りついた(13:08)。そこから4分で播磨高岡駅に到着したが(13:12)、上りの電車は先ほど出たところ。駅で電車を50分も待つことに。姫新線は本数が少ないので、ここをゴールとする場合は事前に時間の確認が必要なのだった!!。今日、縦走したルートは低山の連なりで、地形図では山の名前すら記されていないが、岩尾根を楽しく歩けたり、なかなかの展望が随所に登場するなど、見どころのある楽しいルートでした。また、訪ねたいと思いながら、今日の山旅を終えた。 |