ゴロゴロ岳・観音山 (お勧め度★★☆) 東六甲【4-34】 |
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阪急芦屋川駅で電車を降り、北側の広場に出る(9:30)。今日目指すゴロゴロ岳は芦屋川の東側の山なので、駅前から芦屋川の左岸に渡り、川沿いの道を北に進んでいく。 開森橋を過ぎると坂道となり、その道端に「ライト坂」の表示が確認できる。坂道のすぐ先に建築家フランク・ロイド・ ライトが設計した旧山邑邸(ヨドコウ迎賓館)があるので、それに因む愛称だろう。 なお、ヨドコウ迎賓館は現在工事中で見学はできない。 |
芦屋川左岸を進む |
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北にのびる坂道は兵庫県道344号奥山精道線で、次第に傾斜がきつくなる。県道沿線では、マンションの建設が進められている。 芦屋浄水場前を過ぎてさらに登っていくと、水車谷のバス停となる(9:57)。 バス停を過ぎると、ヘアピンの極端なカーブが連続し始めて、「カーブNo.12」の表示の先でごろごろ岳ハイキング道入り口が見えてきた(10:01)。 |
県道344号カーブNo.12 |
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ガードレールの切れ目からハイキング道の石階段に入る。 なお、登山道入り口には「芦屋市ハイキングコース」の真新しくて大きな看板がある(写真右)。今日は、この看板に表示がある「柿谷コース」からゴロゴロ岳を目指す。 石階段を登っていくとすぐ「柿谷雨量局」の機器の設置があった。土砂災害テレメータ装置とも表示されていることから、これは土石流の予知装置と思われる。 |
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柿谷コース入口 |
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その先で、登り道から下り道に変わり、やがて柿谷の流れに下り着く(10:08)。柿谷は、水量はそれほどなく、足場となる石も多いので容易く越える。 柿谷の流れを渡ったところに「柿谷コース」の道標が立てられていた(写真左)。 道標に従い左折して「柿谷コース(Kakitani Valley Course)」(女坂)に進んでいった。 |
柿谷コースの道標 |
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降雨時は水路と化すような大小の石がごろつく道を登っていく(写真右)。 少し進んだ所で、道標が登場して道が分岐していた(10:15)。ここは、前山遊歩道コースの分岐であり、当方はそのまま柿谷コースを進んでいく。 笹がまだらに茂った中に石がごろつく緩やかな坂道を登っていくと、その先で疑似丸太の階段道となった(10:22)。これは、柿谷第二堰堤を越えるために設置された階段道であった。 |
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柿谷コースの石ころ道 |
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柿谷第二堰堤を越えて、更に、柿谷の左岸を進んでいくと、後方で人の気配を感じた(10:24)。 振り返ってみると、二人のハイカーが早いスピートで、坂道を登ってきていた。
ここは二人に道を譲ることとして、先に進んでいただいた(写真左)。 この辺りから、柿谷コースはつづらの道になって、高度がどんどん上がっていった。 |
つづらの急坂 |
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やがて坂道は尾根に乗って平坦となる(10:45)。その先で、大きな岩が数個並ぶ脇を過ぎ(写真右)、次に鉄塔(Steel Tower)が登場する(10:50)。この辺りからは、良く踏み固められた歩きやすい道となる。 その先、約6分ほど進むと、また、鉄塔が登場し、その鉄塔のところで、右手側から山道が合流してきた(10:57)。前山遊歩道コース(男坂)がここで合流していた。 |
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柿谷コース 尾根の大岩 |
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少し進んだ所で、芦有ゲートへの分岐点(11:00)、NHKテレビ・FM中継施設の脇を過ぎ(11:18)、人家が見えてくるとゴロゴロ岳山頂は近い。人家の庭では、もみじの紅と椿のピンクが綺麗に共演していた。 |
ゴロゴロ岳山頂近くの椿 |
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もみじと椿の間をすり抜けた先の開けた場所で、苦楽園尾根を下る道が東に分岐するが、この分岐を西(左)に進んだ所がゴロゴロ岳の山頂である(写真右 11:24)。 ゴロゴロ岳の山頂では、4名のグループが昼食を広げて談笑中であった。邪魔とならないよう、三角点の写真だけを写して、ゴロゴロ岳の山頂を出発する。 なお、ゴロゴロ岳は、その山頂の間近まで人家が迫り、あまり山の風情がない。ゴロゴロ岳からは、観音山を目指して山道を進む。 |
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ゴロゴロ岳山頂 |
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少し進んだ所で、左手側に飯盛尾根への分岐が登場した(11:30)。ここからは奥池に下ることができる。 更に進むと、ガベノ城への分岐が右に下っている(写真左 11:35)。この分岐には、古い道標が立っている。 この青色の目立つ道標には、手書きで小さく「ガベの城」の表示があり、ここがガベノ城への分岐であることがわかる。 |
ガベノ城への分岐 |
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観音山への道 |
右分岐は七曲谷 |
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ガベノ城への分岐を過ぎ、よく歩かれた山道を緩やかに下って行くと、右手側に分岐が登場した(写真上 11:41)。特に道標はないが、しっかりとした道が分岐している。地形図にも破線のルート表示があるので、少しその分岐に入り、探索してみた。踏み跡はしっかりとついており、方向的には七曲谷から剣谷に下って行く道のようである。 探索を終え、七曲谷分岐に戻って観音山方向に少し進むと、右手側に大きな岩場の展望場所があり、しばし、その岩に乗り展望を楽しむ(11:50)。 |
雑木の中の観音山への道 |
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展望の岩場からもとの道に戻り、観音山を目指す。 観音山山頂へは、一度下って、また登り返す道である。急な歩きにくい箇所もあるので、慎重に進んでいくと、前方から二人のハイカーがやって来た。 観音山は展望のあるピークなので、いつもハイカーが多い。 雑木と笹の中のしっかりとした道を観音山に向かう(写真上)。やがて、左手側後方に小天狗山方面の展望が開けてくる(写真右 12:06)。先ほどまで曇天であったが、太陽が顔を見せ、素晴らしい展望になっている。 |
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小天狗山方面の展望 |
その先で、岩が盛り上がって積み重なったような場所が現れると(写真右)、その先が観音山のピークであった。 人の声がするので、先客がおられるようだ。 |
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観音山に到着 |
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観音山のピーク |
甲山と北山貯水池の景色 |
観音山のピークでは二人のハイカーが展望を楽しみながら、昼食中だった。挨拶を交わし、「今日は素晴らしい展望ですね。」と、意見の一致をみる。 観音山からは、東方向、南方向と北方向に絶景が広がっている。甲山と北山貯水池の景色が特に印象的である。 ピークの大岩には「観音山」の表記もある(写真右)。 |
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岩に「観音山」の表記 |
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観音山で抜群の展望を堪能し、気分をリフレッシュした後、鷲林寺に向かって下って行くこととした(12:15)。 ピークから少し戻ったところがパノラマコースの下り口であり、その踏み跡に入る。 パノラマコースでは葉を落とした樹間から、東方の景色が透けて見えている(写真左)。 |
パノラマ道に入る |
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急な下りが連続するのがパノラマコースで、岩場ではロープが張られた箇所もある。その岩場を、慎重に下っていると、下方からご婦人のハイカーが登ってこられた。その数分後、こんどは男性ハイカーがパノラマコースを登ってこられた。次々とすれ違うハイカーに接し、展望の観音山が人気の山であることを実感する。 |
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パノラマ道を下る |
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パノラマコースでは、随所、随所で、樹間から展望が開ける(写真上、左)が、急な岩場や、風化の滑りやすい急坂が多いので足元にも注意したい。 |
パノラマ道のパノラマ |
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パノラマコースを下ってくると、古い道標につきあたった(写真右 12:30)。鷲林寺と書かれた白い板の道標で、特に考えもせず、ここで左折して下って行った。 道標の白い板が割れて下半分がなくなり、この分岐がパノラマコースとせせらぎコースの分岐と表示されていたようだが、それに気づかず当方は左折してせせらぎコースに下って行った。 急な坂を下って行くと堰堤(観音谷第二号谷止)が見えてきた。この堰堤から谷のせせらぎ沿いの道となって傾斜が緩む。左手側に、無名堰堤をを見ながら進むと古い石の境界柱が登場した(写真下 12:41)。 |
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パノラマとせせらぎの分岐 |
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境界柱 |
若宮神社 |
古い石の境界柱で道が分岐しているので、ここで右折して鷲林寺の方に進む。 すぐに、若宮神社の脇に出てきた(写真右上 12:45)。そこから鳥居をくぐって鷲林寺多宝塔に向かう。 |
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鷲林寺多宝塔と紅葉 |
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鷲林寺多宝塔の手前では、もみじが紅葉の盛りとなっていた。多宝塔をバックに紅色が鮮やかだ。 |
鷲林寺多宝塔 |
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この鷲林寺は、寺伝によると弘法大師がこの地で、「ソランジン」と呼ばれる火焔を吹く大鷲を、桜の霊木に封じ込めて、 本尊十一面観音像並びに、伽藍守護神鷲不動明王を刻んだことに由来するという。よって、鷲林寺は真言宗のお寺で山号は六甲山という。 また、多宝塔は鷲林寺のシンボル的な建物で、その本尊は金剛界大日如来・不動明王・愛染明王とされる。 |
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鷲林寺の紅葉 1 |
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また、この鷲林寺は、紅葉の名所でもある。境内の見事な紅葉の木の下では、多くのにわかカメラマンがシャッターを忙しそうに押していた。 |
鷲林寺の紅葉 2 |
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鷲林寺の紅葉 3 |
鷲林寺の紅葉 4 |
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境内にあふれる紅葉を楽しんだ後、鷲林寺を後にした(13:05)。 石階段を下って行くと、左手側に七重の石塔が確認できる(写真左)。これは、武田信玄が僧侶になるために得度をし、その頭髪を埋めたという伝説がある石塔で、ここが古くから歴史を重ねてきた寺院であることが知れる。 |
武田信玄 |
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さらに鷲林寺の参詣道を下っていく。右手側にトラピスチヌ修道院の施設が確認でき、その先で民家が見えてくる(13:15)。 鷲林寺の参詣道は、「かんのん道」と呼ばれ、そのかんのん道を下って行くと、左手側に鷲林寺会館の建物が近づいてきた(13:17)。 |
鷲林寺会館 |
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四等三角点 点名鷲林寺 |
三角点は鷲林寺会館の片隅 |
鷲林寺会館の敷地には三角点の設置があるので、その三角点を確認していくこととする。 鷲林寺四等三角点は、鷲林寺会館の敷地の片隅にほとんど埋もれるように設置されていた(写真上)。 四等三角点:鷲林寺。標高565.34m。 |
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かんのん道 |
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鷲林寺会館から兵庫県道82号大沢西宮線に出る。鷲林寺町の交差点から北山公園を抜けて阪急甲陽園駅を目指そうと、北山公園の北側の入口を探し周辺を彷徨ったが、見つけられず。あきらめて、バスで阪急夙川駅を目指すことにしてバス停に向かう。県道大沢西宮線に戻り、この辺りで有名なスポット「夫婦岩」を確認して、鷲林寺南バス停に到着(13:50)。20分程待ってバスに乗り込み、今日の山歩きを終えたのであった。 |
夫婦岩 |
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