烏原貯水池の北尾根(お勧め度★☆☆) 鵯越・鈴蘭台周辺【5-17】

鵯越駅(神戸電鉄)〜三ケ月橋〜水と森の回遊路〜烏原貯水池の北尾根(登り)〜
 菊水GC〜烏原貯水池の北尾根(下り)〜烏原貯水池〜鵯越駅(神戸電鉄) (約3時間)

Route MAP
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説明が青色文字の写真はクリックで拡大します。
 神戸電鉄の鵯越駅の東に烏原貯水池というダムがある。神戸水道創設時の水道施設として、明治38年に完成した歴史のあるダムである。貯水池の周囲は「水と森の回遊路」として整備されている。
 先日、この回遊路の北側を散策しているときに、急な斜面にプラ階段がつけられているのを確認した。今日(平成24年1月29日)はそのルートを探検してみることにした。
鵯越駅から細い路地を進む  烏原貯水池の北側には尾根筋があり、菊水山方面に伸びている。今日、歩こうとしている道は、この尾根に乗って、菊水山まで辿り着けるかもしれない。そんな期待をもって鵯越駅を9:15にスタートした。
 駅から東に延びる細い路地を進む。
 すぐに、直進は「行き止まり」、左は「烏原町・石井町」の表示(土木局中部土木事務所)が現れるので、ここは烏原町方面に進む(写真左)。
 下り道を進み、階段を降りて、さらに東に進む。すぐにダムの周遊路であるアスファルト道に合流した。
鵯越駅から細い路地を進む
烏原貯水池北尾根登り口  アスファルト道を左に進むと、やがて石井川にかかる三日月橋が見えてくる(9:27)。この橋を渡って突き当りを右に回れば「烏原 水と森の回遊路」の案内看板が現れる。
 看板によれば、烏原貯水池は明治38年に完成した高さ33mのダムで、正式のダム名が「立ケ畑ダム」であることが説明されている。
 この看板から少し進んだところに「山火事を防ぎましょう」の丸い表示(神戸市消防局)があり、この地点からプラ階段が急斜面を登っている(写真左)。相当な急斜面であり、こんなところに道があるとは思わないので、普段は見落としていた。
烏原貯水池北尾根登り口
 9:29 プラ階段を登り始める。急な階段なので慎重に登る(写真右)。
 階段を5分ほど登ると尾根に乗った(9:34)。尾根にはしっかりとした道がついている。プラ階段でスタートしたので、関電の看視路であろうが、踏み跡の感じは古くからの山道の様相だ。
 少し進んでやはり鉄塔が現れた(写真下)。小さくてかわいい鉄塔で、伝う電線はたった3本である。高圧電線網のなかの支線ということだろうか。
 歩きやすい尾根道を進むと(写真右下)、左手側の下方に神戸市水道局の烏原ポンプ場が見えてきた。尾根道は縦走路と平行して北に進んでいる。
烏原貯水池北尾根のプラ階段
烏原貯水池北尾根のプラ階段
第一番目の高圧鉄塔 烏原貯水池北尾根
第一番目の高圧鉄塔 烏原貯水池北尾根
真正面に菊水山が  尾根は適度にアップダウンを繰り返し、更に北にのびている。
 やがて真正面に菊水山の頂上が見えてきた(写真左 9:41)。この尾根は菊水山の頂上の方向に向かっているのは間違いない。
 菊水山の左下の麓には石井ダムの堰堤も見えている。
 (写真左の後方右側の山が菊水山、左側はイヤガ谷東尾根である。)
真正面に菊水山が
 すぐにピーク状のところとなり、そこには本日二番目の鉄塔が立っていた(写真右 9:45)。
 このあたりは、木々が電線に触れないように、鉄塔周辺の樹木の上部が切り払われている。成長した幹がばっさりと切り落とされ、やや無残な感じを覚える。
 この鉄塔のところで道が分岐し、薄い踏み跡が右(東)方向に下っていた(なお、この分岐点を以後「A分岐点」と呼称する。)。
 分岐するルートがどこに続くのか、確認してみたかったが、まずはしっかりとした本線の尾根道を進むことにする。
第二番目の高圧鉄塔
第二番目の高圧鉄塔
アンテナのあるピーク  尾根道は落ち葉の絨毯に覆われている。しっかりとした道であるが、木々に赤ペンキで表示がある。迷いようのない、尾根道であるが、赤ペンキの表示に何か意味があるのだろうか。
 次に三等多角点(No.86.08.88206)が登場し、これを過ぎるとアンテナの立てられた小ピークに至った(写真左)。
 何のアンテナか気になり、5分ほど周辺を確認するも、判然とせず。
 ちょうどこのピークの左手側の下方を山麓バイパスが走っているので、道路関係のアンテナかも??。
アンテナのあるピーク
石柱が並ぶ烏原貯水池北尾根 烏原貯水池北尾根のお地蔵さん
石柱が並ぶ烏原貯水池北尾根 烏原貯水池北尾根のお地蔵さん
烏原貯水池北尾根のB分岐点  山麓バイパスを走る車の騒音を聞きながら尾根道を更に進む。
 このあたりは小さな石柱が数多く立っている(写真左上)。水のマークが彫られたものがあるので、尾根に水道施設が通っているのかもしれない。
 アンテナピークから3分ほど進んで路傍にお地蔵さんが祀られていた(写真上)。手入れがされているようなので、誰かが定期的にお参りされているのだろう。
 次に、道が左右に分岐した(9:59 写真左 この分岐点を以後「B分岐点」と呼称する。)。
烏原貯水池北尾根のB分岐点
 B分岐から左は登りの道で、右は下っている。
 本線は左に登っていくものと思われるが、右の道も気になり、それを少しだけ下ってみた。するとすぐに第三の鉄塔が現れた(写真右)。
 その鉄塔の先にも薄い踏み跡が下っているようだが、その探索は後にして、また先ほどのB分岐点に戻り、本線と思われる左側の道を進んでいった。
第三番目の高圧鉄塔
第三番目の高圧鉄塔
 更に進むと、山麓バイパスのトンネルが尾根の下を通過していた。その辺りには瓦の破片が散乱していた(写真右)。
 ここには従前、何かの構築物があったのかも知れない。先ほど、お地蔵さんも祀られていたので、祠でもあったのだろうか。
瓦の破片が一帯に散乱
瓦の破片が一帯に散乱
落ち葉が堆積した道を進む  更に進むと関電の「火の用心」の表示が登場した(10:08)。ここからは、落ち葉が深く堆積したルートを進むことになる(写真左)。
 すぐに右手側に鉄塔が登場する(10:10)。これは本日四番目の鉄塔である。
 更に続く落葉の道を進む。この辺りは窪地に落葉が深く積もったルートで、落葉の川を進む感じだ。
落ち葉が堆積した道を進む
 10:17右手側に鉄塔が登場した。これは本日五番目の鉄塔となる(写真右)。
 この鉄塔の所には、上面に「ナオキ」と彫られた石柱が立っていた(写真下)。人の名前のようだが山の所有者を示すものなのか??今日歩いてきた尾根道にも同種の石柱があったが・・。
 この第五鉄塔からは北側に菊水ゴルフクラブの建物が見えていた。この尾根道はゴルフ場に突き当たる感じがしてきたが、六甲縦走路への抜け道があるかもしれないと考え、更に進む。
第五番目の高圧鉄塔
第五番目の高圧鉄塔
「ナオキ」と彫られた石柱  ところで、この五番目の鉄塔の所からは左手側(西側)に枝尾根が分岐して延びており(以後「C分岐点」と呼称する。)、その尾根にも薄い踏み跡がついている(写真下)。
 少し進んで探索してみたところ、尾根には古い石柱が立っており、確かにルートはあったようだが、歩く者もなくなって自然に帰りつつあるようだ。
「ナオキ」と彫られた石柱
 10:24本線に戻り、先に進む。5分ほど進むとピーク状の場所で左右に道が分岐した(写真下 10:29)。ここを以後D分岐点と呼称する。
 この分岐点から南を見ると、神戸の海が遠望できる。マリンエアー(神戸空港)の人工島が海に浮かんでいる。
 D分岐点から、本線は左に進んでいくものと思われるが、右方向にもしっかりとしたルートがある。その右方向に少し進んでみた。道は下りであるが、すぐ鉄塔で行き止まりとなった。この鉄塔は本日六番目の鉄塔である(写真右下)。
C分岐点から西にのびる枝尾根
C分岐点から西にのびる枝尾根
D分岐点 第六番目の高圧鉄塔
D分岐点 第六番目の高圧鉄塔
 また、D分岐点に戻り、ここを左にとって本線を進む。すぐに道は急な登りとなって、次にプラ階段が登場した(写真右)。
 また鉄塔があるのかと思いながら階段を登ると、階段上部に鉄塔とは異なる構築物が見えてきた。建物の屋根のようだ。
 登りきると、そこは菊水ゴルフクラブのレストランであり(写真下 ガーデンレストラン風舎)、尾根道はここで終わっていた(10:38)。
烏原貯水池北尾根最後のプラ階段
烏原貯水池北尾根最後のプラ階段
ガーデンレストラン風舎  レストランの方にお話を伺うと、尾根道は古くからあったようで、菊水山にも続いていたらしい。しかし、現在はゴルフ場で行き止まりであり、菊水山方面には抜けられない。
 当方と同じように、菊水山に行けるものと誤認して、間違ってこの尾根を登ってくる者もいるらしい。
ガーデンレストラン風舎
 さて、当方はここで道を引き返すことにして、本日確認した分岐点のいくつかを探索してみることにする。
 すぐD分岐点に到着(10:39)。ここは先ほど確認済みなので通過する。
 次に、C分岐点(第五番目の鉄塔)に到着(10:43)。この分岐から西に延びる踏み跡は薄く、強引に下れば縦走路に下れるかもしれないが、今日はパスする。
 C分岐点からすぐに第四鉄塔に到着(10:46 写真右 00141)。
第四番目の高圧鉄塔まで下ってきた
第四番目の高圧鉄塔まで下ってきた
第三番目の鉄塔下の怪しい家屋  10:47 瓦の破片が散乱する所まで下ってきた。
 10:50 B分岐点まで下ってきた。ここで、先ほど確認した第三の鉄塔まで下っていく。
 鉄塔まではしっかりとした道であるが、鉄塔の先にも薄い踏み跡が斜面を下っている。それを下ると木々が茂るエリアに入り、急傾斜に踏み跡が続いている。
 木々につかまりながら、最近はあまり人が歩いていないようなその斜面を少し下ると、前方に建物が見えてきた(写真左)。
 人が住んでいたものか、物置なのか??。何でこんな山中に建物があるのか分からないが、その先には道がないようなので、ここで行き止まりである。
第三番目の鉄塔下の怪しい家屋
 そこで、このルートの探索はここで中止し、またB分岐点まで戻ってきた(11:00)。
 更に下り、お地蔵様(11:03)、三等多角点(11:05)を通過し「A分岐点(第二鉄塔)」まで戻ってきた(11:06)。ここから緩やかな下りの枝尾根が東に分岐しているので、この分岐を進んでみることにする。
 緩やかな下りはすぐに終わり、枝尾根の突端部から急傾斜となる(写真右)。急勾配を前にして、下れるのかと恐怖心を覚えたが、木には赤いペンキの目印が続いている。先人の足跡も何個かあるような気がする。意を決して、斜面を下ってみることにした。
第二鉄塔から分岐する枝尾根
第二鉄塔から分岐する枝尾根
ドラム缶が散逸する谷底  この斜面は激下りである。慎重に足場を確認し、木につかまりながら下らなければならない。滑落すると危険だ。
 踏み込むべきではなかったと、やや後悔しながらも、登り返すのも大変なのでそのまま下っていくと、9分ほどで谷底まで下りついた(11:17)。
 そこはドラム缶やら何やら、古いゴミが散逸している(写真左)。そのなかに踏み跡があるようだ。
ドラム缶が散逸する谷底
 慎重に谷に沿って下っていくと古い板橋が登場した。これを渡るのは少々危険と思い、橋の下から窪地を越える。そこはちょうど地下水路の出口のようで、パックリ開いたトンネルの出口から水が流れ出ている。
 そのトンネルの周囲は土砂崩れで荒れた感じの一帯であるが、慎重に通過する(11:26)。
 すると、すぐに車の通れるような道に出た。その道を下ると、右手側に烏原貯水池の周遊路が見えてきたが、道は突き当たりで閉鎖され、周遊路には合流できなくなっている(写真右)。
 どうやら、当方は立入禁止の区域の中に下りついてしまったようだ。
閉鎖された道
閉鎖された道
烏原貯水池から望む北尾根  これはいけない。少々あせって、少し引き返すと、鉄条網の切れ目から貯水池の周遊路に出られる場所があった(11:33)。そこにはいくつかの踏み跡が残っている。先人も同じルートで、立入禁止区域から脱出したようだ。
 立入禁止の水道施設区域に迷い込んでしまったのは本日の反省点である。
 この後は、烏原貯水池の周囲を巡る「水と森の回遊路」を散策して、また鵯越駅に戻り、帰途についたのであった。
 写真左は烏原貯水池から、今日散策した尾根筋を望んだものである。写真中央の上部に菊水ゴルフクラブのレストラン風舎が小さく見えていた。
烏原貯水池から望む北尾根
 ● 本文のA分岐点(第二鉄塔)から分岐する枝尾根の下りは急傾斜であり、足場も悪く危険です。また、下りついたところは神戸市水道局の管理する立入禁止区域のようですから注意願います。
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