菊水山・菊水尾根 (お勧め度★★☆) 鵯越・鈴蘭台周辺【5-19】 |
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鵯越駅を9時30分にスタート(写真左)。 無人の改札を出て、駅のすぐ西側にある六甲縦走路に入る。ここには、鵯越駅周辺ハイキング道案内図があるので、これで縦走路はすぐ確認できる。 縦走路に入るとすぐ鵯越市民公園がある。この公園で右に曲がる。 よく歩かれた山道を10分弱歩くと舗装路に飛び出す(9:39)。そこは119番通報プレート「ち1−11−3」の案内柱がたっている。そこで左折し、舗装路を北に向かって進む。 |
鵯越駅(神鉄) |
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舗装路を歩き始めるとすぐ前方に建物が見えてくる(9:42 写真左)。これは、神戸市水道局烏原ポンプ場である。 ポンプ場の写真を撮っていると、後ろからやってきたハイカー2人に追い越された。六甲縦走が近づき、練習の方だろうか、結構ハイペースで歩いて行かれた。 さらに舗装路を進み、ちょうどポンプ場の裏辺りで細い道が右に分岐する(9:44)。「→菊水山3km(六甲全山縦走路)」の標柱の立つところで、ここで右に入る。 細い階段道を下ると、また舗装路に出る。こんどの舗装路は烏原川沿いの道で、爽やかな水音と共に歩くことになる。 |
神戸市水道局烏原ポンプ場 |
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少し進むと、左手側に不動明王が見えてくる(9:51)。 ここは地元の方々がいつもきれいに掃除しておられる。不動明王の写真を写していると4人のハイカーに追い越された。 不動明王を過ぎると舗装路は急な登りになる。ここで少々ペースダウンとなったが、この急坂をものともしないハイカー5人組に坂の途中で追い越された。 坂を登ったところは「神戸市建設局中央水環境センター鈴蘭台処理場」で、ここではトイレを借用できる(写真右 9:54)。 中央水環境センターの所でも、数人のハイカーに追い越された。今日はハイペースの登山者が多いが、やはり縦走の練習なのだろう。 |
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中央水環境センター鈴蘭台処理場 |
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坂道を登りきり、中央水環境センターを左から巻くように舗装路を進むと、真正面に菊水山が見えてきた。 いよいよ菊水の急坂が近づいてきたな!!と気を引き締めながら進んでいると、左手側にある「CAFE KIKUSUI BASE!!」の看板が目に入った(写真左 9:59)。幟も立っているので良く目立つ。 店のマスターと囲碁、将棋をして勝つと飲食代50%OFFの看板もある。対局好きのマスターのようだ。カレー400円、ホット250円と、値段はすこぶるリーゾナブルである。 この喫茶店のところで写真を撮っていると4人のハイカーに追い越された。今日はやはりハイカーが多い。 |
CAFE KIKUSUI BASE!! |
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この喫茶店のところで舗装路から左に入る。少し進むと、縦走路から分岐して青い手摺の階段が左に登っている所に至る(10:04)。ここは、神戸電鉄の旧菊水山駅への入口である。 旧菊水山駅への階段を登って行くと、すぐに鉄製の扉で遮断され「お客様各位 菊水山駅は平成十七年三月二十六日より営業休止いたしました。」との表示で、行き止まりとなる(写真右)。 菊水山駅がファンから惜しまれながらも廃止されて、もう8年も経つわけだ。 菊水山駅の周りには当然民家は全くなく、夜中に間違えてこの駅に降りてしまうと、えらいことになったんだろうなー・・!! などと、当時を偲んでいるあいだに、5〜6人のハイカーに追い越された。 |
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旧菊水山駅 |
当時、菊水山駅は、夜半でも停車する電車があった。また、菊水山駅に停車せず通過する電車も多く、間違えて菊水山駅に降りてしまうと、次に停車する電車まで相当の待ち時間があったらしい。(^_^;) 縦走路は旧菊水山駅の下を線路と平行して北に進んでいる(写真右 10:06)。先に進むハイカーに続き、当方も菊水山を目指して進んで行く。 菊水山駅を過ぎると、左手側に石井ダムが見えてくる。烏原川に架かる橋の上から真正面にダムが見えるので、ダムの写真を撮っていると、また、3人のハイカーに追い越された。この橋はガッチリしているようだが「つり橋」であり、3人の通過と同時に上下に橋が揺れてきた。揺れは苦手で、急いで橋を渡りきる。
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旧菊水山駅辺りを進む |
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橋を渡ると、急な階段の道となる。階段を登り、更に進むと「六甲全山縦走路休憩所」となる(写真左 10:18)。「菊水山あと900m」の表示があるところだ。今日は、この休憩所も菊水山を目指すハイカーで一杯だ。 本来の休憩所の南側にもブルーのシートで囲われた休憩所が出来ている。そこも人が一杯である。 今日、当方が目指す菊水山の裏街道は、この休憩所の手前で左折する道である。この裏街道は、六甲全山縦走の際、菊水山手前の階段が渋滞した時にエスケープルートとして利用する者もいると聞く。 10:14 菊水山裏街道に入る。これで、もう、ハイペースな縦走練習者に追い越されることはないだろう。 |
六甲全山縦走路休憩所 |
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裏街道は小さな沢に沿った道で、踏み跡はしっかりとしているが、周囲に細い竹が繁茂し、時に通行を妨げるケースがある。しかし、今日の道は、その細竹や下草が刈り取られ、整備されている。 縦走時に利用できるよう、事前に整備されたのかもしれない。たいへん歩きやすい状態になっており、感謝である。手入れされた方々に厚くお礼を言いたい。 その細竹の間を7分ほど進むと、大きな木(緑のテープが巻かれている。)のところで沢が左右に分岐する(写真右 10:28)。ここはガンチャン新道の分岐で、右の涸れた沢に沿って進むのがガンチャン新道で、左の涸沢に沿って進むのが菊水山裏街道である。 |
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ガンチャン新道の分岐 |
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以前(平成19年5月19日)ガンチャン新道の分岐を歩行した際には、この大きな木に、「左、菊水山頂上、右、ガンチャン新道(2001年9月開通)」の表示が掲げられていたが、今はその表示は無くなっている。ガンチャン新道は踏み跡も薄くなっているようで、最近は歩かれなくなっているようだ。 さて、今日は菊水山裏街道を進むので、この分岐は左に登る。
すると、大小の岩がゴロゴロと重なる谷筋の登りとなる。岩の上を慎重に登って行くと、勾配が急になりトラロープが登場する。
それを登れば、次は左手側の斜面にロープが張られていた。ここで、谷筋から離れ、左手側の尾根筋に登って行く。 |
石井ダム堰堤方面への分岐 |
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尾根筋の登りも急であり、ずっとロープが続いている。そのロープを頼りに、体を持ち上げていると、左手側にテープの巻かれた小木が登場した(写真上 10:38)。この小木の所から薄い踏み跡が分岐しており、それを進むと石井ダムの堰堤の上部に至るのだが、今日は寄り道せず菊水山裏街道を進む。 さらに、ロープにすがり付くようにして急な坂道を登って行く(写真右)。このロープには、数十センチ毎に結び目と木片が付けられており、滑らないように工夫がされている。これが登坂者には大変助かる。ロープ設置者に対しては、いくら感謝しても、し過ぎることはないと思う次第だ。 |
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ロープの張られた急坂 |
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10:43 ロープが途切れ、急勾配も少し緩やかとなった。ここで、右手側から薄い踏み跡が合流してきた。ガンチャン新道がここで合流したのかとも思ったが、ガンチャン新道の合流地点はもっと上部だったような気がする。 途切れたロープも、また急勾配の登場で、再度復活となり(写真左)、それにすがるようにして更に登っていった。しかし、こんどの急勾配はすぐに終了となった。 急勾配が終わり、緩やかになった坂道を登っていくと、左手側から道が合流してきた(10:48)。合流地点にある木にはいろんなテープが巻かれているので、この合流地点は分かりやすい(写真左下)。 |
延々と急坂とロープが続く |
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この左手側から合流してきた道は、菊水尾根、菊水ルンゼ方面への道で、今日の下りはこのルートにしようと思う。 その合流地点を過ぎると急な岩場があり、ここにもロープが張ってある。その岩場を登りきると古い石柱のあるピークとなる(10:52)。 このピークから少し下ったところで、また右側に薄い踏み跡が登場した。そこは小さな木に赤ペンキと青紐の表示がされたところだ。ここがガンチャン新道を登ってきた際の合流地点だったような気がする。 |
菊水尾根との合流地点 |
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ガンチャン新道の合流地点と思われるところからは緩やかな普通の山道となる。その道を進んでいると、前方から子供たちの歓声が聞こえてきた。 菊水山の山頂も近いな・・と思っていたら、予想通り、すぐに菊水山山頂に到着となった(写真右 10:59)。 登り着いたところは、菊水山展望台のちょうど南側である。 登りついた辺りは、いつも笹が繁茂しているエリアであるが、今日はきれいに刈り取られていた。
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菊水山に到着 |
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菊水山山頂は多くの人で、賑わっていた(写真左)。縦走路の方から続々人が登ってくる。達筆で「菊水山」と彫られた大きな石碑の前で十数名のパーティーが記念撮影をされていた。 皆さん、急階段の連続する道を登り終え、充実感溢れる表情で撮影に望まれている。 (^_^;) |
菊水山 |
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菊水山山頂の電波塔の下には展望台が作られている。ここからは、西方向に展望が開ける。展望台も人だかりだ。 展望良しの菊水山はいつも人出が多い。 当方も、10分ほど菊水山山頂で展望を楽しんだ後、こんどは菊水尾根を下るべく、また展望台南側から山道に突入した(11:09)。 |
菊水山山頂 |
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先ほど通過した菊水ルンゼ方面への分岐点には5分で到着(11:14)。ここから今度は菊水ルンゼ方面に下る。 こちらのルートは菊水尾根で、しっかりと踏まれた古くからの道である。 すぐに古いコンクリート製の境界柱のようなものが登場(11:15)、これには神戸市もマークが掘られている。 次に、ややのっぽの境界柱が登場した(写真右 11:17)、これには「湊西」の文字が刻まれているようだが、風化が激しく定かな判読はできない。 |
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菊水尾根の石柱 |
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更に下ると右手側に踏み跡が分岐している。特に何らの表示もないが、写真左の松の枯れ木が立っている風景が目に入ったら、その右手側を注意してみると、細い通路が分岐しているのが分かる。 注意をしていないと見落としてしまうような細い分岐である。
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菊水ルンゼへの分岐付近 |
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その細い通路を下っていくと、すぐに菊水ルンゼ第二展望岩に到着した(写真右 11:21)。 ここは、何度か来たことのある岩だが、いつ来ても、その展望の良さは感動である。 真正面に高尾山の鉄塔が、その右手側手前には君影ロックガーデンが、眼下には石井ダムの烏原大橋が見えている。 また、ちょうど正面の妙号岩では、岩登りの人たちが見えている。声を掛け合いながら垂直の岩壁に挑んでいる。 ここから、もう一段急斜面を下って、少し登り返すと菊水ルンゼ展望岩がある。その菊水ルンゼ展望岩は、ちょうど右手側の前方に見えている。そこからの景色も最高だが、今日は立ち寄るのはやめておく。 |
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菊水ルンゼ第二展望岩 |
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さて、菊水ルンゼ第二展望岩から、また、菊水尾根に戻り、それを下っていくことにする。 菊水尾根は木々の間を縫うように進み、下りになると岩の多いスリリングなルートとなる(写真左)。前方に景色が広がっているのでそれを眺めながら、また、足元の急な岩場に注意を払いながら、慎重に下っていく。 急な箇所が多く、岩も風化して滑りやすいので十分に注意したい。また、トラロープの張られたところもあるので、それも利用しながら、慎重に下っていく必要がある。 |
菊水尾根を下る |
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菊水尾根は忠実に尾根筋をたどる道であり、迷うことなく下っていける。 下るに従って、対面の妙号岩に挑むクライマーたちの姿が間近になってきた(写真下)。 どうやら、二つのルートで妙号岩に登っているようだ。 妙号岩の岩登りルートは、文字の左右の側を登るものと、文字上を登るものの3ルートがあり、「南無阿弥陀仏」の文字上を登るルートのことを通常「ばちあたりルート」と言うそうだが、今日のクライマーは文字の左側を登っている。 |
展望良好の菊水尾根 |
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妙号岩が間近になると、菊水尾根の終点も近い。 尾根の最後は菊水ルンゼの取り付きでもある岩の散乱する河原に下りてきた(11:59 写真下)。 ここで少し進路に迷うが、岩の河原からは北側の斜面に垂らされたロープにつかまり、上に登る。岩の河原をそのまま下ると湖面に入水となるので要注意だ。(今日の石井ダムは水が放流され、水位は高くない。) |
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菊水尾根から妙号岩を遠望する |
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岩の河原からロープで北側の斜面を登ると、大きな岩のごろつくエリアとなる。ここから湖面に沿って北に進む。 この道は、菊水ルンゼに取り付くために、斜面に無理やりつくられたルートで、危なっかしいところもあるので、十分に注意したい。 踏み跡を忠実にたどり、トラバースしていくと、5分ほどで烏原大橋北詰にでてきた(12:10)。 |
菊水ルンゼ取付きまで下ってきた |
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烏原大橋北詰からは、石井ダム工事のために作られたアスファルト道をたどり、鈴蘭台駅を目指す。 このアスファルト道は、神鉄の線路沿いの道でもあり、途中何度も電車とすれ違いながら歩くことになる(写真右)。道中、神鉄の車庫もある。今日は、旧菊水山駅も通過しており、鉄道関係の見所も多いコースで、電車好きの鉄ちゃんの方にも楽しめる道だ。 (*^o^*) 烏原大橋北詰からぶらぶらと30分弱歩いて、神鉄の鈴蘭台駅には12:38の到着だった。 今日は菊水山と菊水尾根で素晴らしい景色が堪能できた充実の一日でした。 |
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神鉄沿線を進む |