水野谷左俣・須磨アルプス(お勧め度★★☆) 西六甲【3-16】 |
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山陽電車東須磨駅 |
山陽電車東須磨車庫あたり |
天井川流域はハイキング道が多い。今日は天井川に沿って山に入り、天井川憩いの広場から水野谷左俣、天皇の池、須磨森の名水を経て六甲縦走路に出ようと思う。出発は山陽電車東須磨駅として、駅の跨線橋を北側に降りてスタートした(9:20)。線路沿いの道を南東に進む。すぐに山陽電車東須磨車庫が見えてくる。東須磨車庫では、線路脇の留置線がトンネルになっていて、その中に電車がモグラのように格納されている。
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須磨離宮公園前 |
天井川憩いの広場入口 |
山陽電車東須磨車庫の先で、広い車道に出て右折すると須磨離宮公園の入口となる(9:27)。ここから第二神明道路の高架の下にそって歩道を進む。この道は高尾台の住宅地に続く車道で右手側には天井川が流れている。やがて、車道が天井川を渡る手前で天井川憩いの広場入口が見えてくる。ここには「須磨名水の森入口」の古い道標と「バイク・車両乗り入れ禁止」の看板が立つ(9:38)。
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天井川憩いの広場に入ると、そこは河川敷の整地された広場になっている。ここで山に入る準備をしていると、天井川沿いの山道から何人かの方が下ってきていた。天井川沿い道は、地元の方の毎日の散歩道になっているのだろう。天井川憩いの広場から天井川の右岸を進んでいく。 |
天井川憩いの広場 |
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右岸道はすぐに高度を上げて水野第二堰堤を左から越える(9:47)。堰堤を越えると窪地に降りつく。ここで天井川の右俣と左俣の分岐点となる。ここには古い道標が砂に埋もれるように立っているが、その道標の「栂尾山・横尾山」方面ルートが水野谷左俣となる。少し休憩の後、水野谷左俣の谷筋に向かう。 |
天井川左俣・右俣分岐 |
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清らかな流れに沿って、水野谷左俣を進む。谷筋に沿って続く踏み跡には古い倒木や崩落跡があるが、多くの踏み跡がそこを越えており歩行に問題はない。その先で、「水野第六堰堤」を左側から越える(9:55)。この水野第六堰堤越えの場所から道が左右に分岐している。左は栂尾山展望台へと登る道で、今日はこの分岐は右に進み堰堤内に下っていく。 |
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天井川左俣 |
水野第六堰堤から更に谷筋の流れに沿って山道を遡行していくとやがて右手側前方にトンネルがぽっかり口を開けているのが見えてくる(10:00)。このトンネルはすぐ先にある「天皇の池」に土砂水を入れないようにう回路として掘られたトンネル(隧道)で、丁寧な石積みが今も残っている。なお、ここには栂尾山に登る尾根道の分岐がある(写真下)。 |
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迂回路のトンネル |
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栂尾山方面分岐 |
天皇の池 |
トンネル(隧道)のすぐ先で「天皇の池」に到着(10:01)。天皇の池の水は今日も澄んで、青緑のヒスイのような色で当方を迎えてくれた。池の水深は浅く、澄んだ水の底の砂地が見えていた。 「天皇の池」を後にして、更に天井川左俣の遡行を続ける。すぐにトンネル(隧道)の呑口の石垣が右手側に確認できる。
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「須磨森の名水」の札 |
須磨森の名水 |
「天皇の池」のトンネル(隧道)の呑口を過ぎ、数分進んだところで前方に古い堰堤が見えてきた。堰堤の洪水吐に通されたパイプから水が流れ落ちている。そこが「須磨森の名水」で、パイプから流れ落ちる水に手をかざすと、それは冷たい清水だった(10:08)。 須磨森の名水の堰堤は、右側から超えていく。
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砂地の広場 |
天井川左俣道標 |
須磨森の名水の堰堤を越えると道は砂地の広場に下りついた(10:12)。ここで10人ほどのハイカーとすれ違う。須磨アルプスから下ってこられたようだ。砂地の広場では天井川左俣の水流が左右に分岐しているように見える。コースに迷うが、ここは中央の尾根尻に取り付く。すると、すぐに道標が立っている(10:13)。この道標が示す「栂尾山・横尾山」の方向に登っていく。
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その先、山道は天井川左俣のV字谷の右岸道になり、右側が切れ落ちた細い道になる。細い幅の道は次第に高度を上げ、切り立った崖路は滑落しそうで少し怖いが、慎重に進む。 |
切れ落ちた山道 |
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切れ落ちた崖路は次の堰堤のところまで続いていた(10:19)。この堰堤は高さがあり、下を見下ろすと足がすくむ。この高度感のある堰堤のところで道が分岐するが、今日はここからそのまま尾根に取り付いて、尾根道から縦走路に向かうことにする(10:19)。急な尾根尻に垂らされたロープにつかまり尾根に登っていく。 |
尾根に取り付く |
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露岩地帯を登る |
縦走路に合流 |
ロープを頼りに尾根に乗ると、そこに踏み跡が続いている。その踏み跡の左右は切れ落ちていて、痩せ尾根の両サイドの底には谷筋が見えている。次に急峻な尾根道を登っていき、やがて岩尾根になった。風化が進んだ岩道は砂利で滑りやすい。その露岩地帯を注意して登る。その先、藪がかった箇所もあるが、明確な踏み跡をたどっていき、やがて六甲縦走路に合流となった(10:40)。
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六甲縦走路への合流地点は横尾山の少し南の箇所で、そこから4分で横尾山の山頂に到着した(10:44)。三角点がある横尾山の山頂は、狭い場所だが5名のハイカーが休憩していた。さらに、縦走路からハイカーが次々やってくる。ここは密を避け、須磨アルプスに向けすぐに出発する。 |
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横尾山 |
須磨アルプスに向かうルートは人気のコースで、ハイカーが多い。ハイカーの踏み跡が風化した花崗岩を穿ち、深い溝のようになった個所もある。「風化注意」の表示もあり、注意して進む。 |
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風化注意の看板 |
やがて前面に須磨アルプスの岩場が見下ろせるようになった。須磨アルプスの名勝「馬の背」の辺りでは、お子さん連れの一団が、歓声を上げている。今日は風があるので、馬の背の狭いルートは恐怖を誘うのだろう。 |
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須磨アルプス |
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岩肌に渡された階段 |
須磨アルプス岩稜地帯 |
風化の進んだ岩場を進み、やがて岩肌に渡された急な階段を下る。次に須磨アルプスの鞍部で、「水野町」の表示のある道標を確認する。ここは、天井川右俣ルートへの分岐だが、ロープで閉鎖されている。水野谷右俣は平成30年(2018年)の豪雨で閉鎖となり、いまだ回復には至っていないもよう。鞍部を過ぎ、岩稜地帯を登って須磨アルプスの核心部、名勝「馬の背」を過ぎる(11:00)。
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名勝「馬の背」を過ぎ、もう一登りして次のピーク「東山」に到着(11:08)。ここは狭いピークが休憩中のハイカーでいっぱいだ。密回避で早々に通過する。東山からは縦走路方面と板宿方面の二つの道が下っているが、今日は板宿方面に進む。すぐに高尾山への分岐を過ぎると(11:13)、鉄塔の立つ場所でベンチの展望所となる(写真左)。ここは景色が良いのでいつも小休止と決めている(11:14)。 |
鉄塔の展望所 |
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板宿方面分岐 |
ベンチの展望所 |
鉄塔の立つ展望ベンチを過ぎ、更に板宿方面に下っていく。よく整備された道を快適に下る。途中、木に「板宿」の表示が付けられている分岐があるので、そこで右折する(写真上左)。この分岐を左に進むと横尾の住宅地に下る。分岐を板宿方面に下ると、すぐに展望の利くベンチの場所となる。ここでも少し休憩を入れた(写真上右 11:25)。
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ベンチの展望所から、よく踏み固められた道を下っていくと広場のような場所に下り着く。「チョットひと休み 東山まで往復30分から40分」の表示がある。ここは、麓の方の日々の登山の拠点となっている場所なのだろう。 |
チョットひと休み広場 |
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禅昌寺ルート分岐 |
三角点 板宿 |
チョットひと休み広場の先で、また道が分岐している。板宿方面は分岐を右で、禅昌寺方面が左となる。禅昌寺方面への道は笹が繁茂しているが、今日は禅昌寺方面に下っていくことにする。 少し進んで、笹の中に埋もれるような三角点を発見。これは、四等三角点:板宿で、保護石も白い標柱もない(11:35)。
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禅昌寺ルート |
板宿方面に展望 |
禅昌寺方面への道は、いつもより笹が茂っていて三角点を見過ごすところだった。どうも、このルートは道の整備がされず、笹が伸び放題の様相だ。さらに進んで、左手側に高取山が見えるようになってきた。踏み跡はしっかりとしているが、このあたりも笹の繁茂が激しい。やがて禅昌寺ルートで唯一展望のある場所となった。ここは板宿方面に展望が広がる(11:43)。
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板宿方面への展望場所を過ぎて、少し進むと急な下りとなってロープが登場する。ここは急傾斜地の下りで、赤土が雨水でV字に掘られたところに落ち葉が積もって非常に歩きにくい。落ち葉の様子からして、最近は歩かれていない様相だ。急傾斜に張られたロープも、どす黒く汚れて使われた形跡が一切ない。ここまで来て、このルートは廃道になっているのかも・・・と、不安がよぎる。 |
禅昌寺への急下り |
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更に歩きにくい急傾斜を下って行き、やがて麓が見えるようになってきたが、そこで愕然とした。なんと、従前存在した、禅昌寺ルートの取付きの鉄製の梯子階段がなくなって、法面の工事現場となっていた。現場はブルーシートで覆われ、固定の金網フェンスが張り巡らされている。一瞬、外に出れないのでは・・と、たじろいだが冷静に周囲を確認すると、どうやら固定の金網フェンスの横から車道に出れそうだ。 |
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法面工事現場 |
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金網フェンスの横から何とか車道に出てきた(11:55)。そこは、ちょうど禅昌寺バス停のところだった。禅昌寺ルートの取付きは新たにコンクリートの階段が作られていて、いずれはこのルートは復活となるようだが、今は通行止めの道だった。禅昌寺バス停から板宿駅に向かい、15分ほど歩いて板宿駅に到着(12:11)した。 |
山陽電車板宿駅 |
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