小野アルプス縦走ハイキング (お勧め度★★★) 関西の山【7-22】 |
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本日の小野アルプス縦走ハイキングは、通常の縦走コースから岩山・紅山を省略し、鴨池から惣山に取付くコースで実施される。約15kmのハイキングコースで、スタートは粟生駅からである。 神戸電鉄粟生線にゆられ、終点の粟生駅までやってきた。乗客の減少により存続の危機にある粟生線だが、今日は、小野アルプス縦走ハイキングの参加者で満席だ。 9時30分に粟生駅に着くも、乗越しの精算で5分ほど並ぶはめに。
やっと改札を出ると、JR加古川線の粟生駅にも電車がやって来て、さらにハイカーが増えてごったがえす。
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JR粟生駅 |
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あお陶遊館アルテ前で参加受付をすまし、スタートを待つ。 開会あいさつが10時から始まり、その後10時15分頃出発となった。 ものすごい数の参加者が細い道にあふれている。その最後尾からゆっくりとスタートする。 係りの方に聞くと、今日の参加者は700人くらいとのこと。のどかな小野の町にハイカーの列が続く。 |
小野アルプス縦走ハイキングスタート |
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JRの線路を越えて西に進み、万願寺川に架かる七郷橋を渡って南下する(10:30)。ここは西脇町あたりか。田んぼの中を横切って新たに広い道がつけられている(写真右)。 前方遠くに小野アルプスが見えている。次に阿形町に入り、住宅地の細い道を進む。 |
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前方遠くに小野アルプス |
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惣山に取付くまでの前半はひたすら舗装路歩きだが、後半の山歩きの準備運動と思えばOKだ。
鴨池(男池)を目指して、のどかな里道をハイカーの列が進む。 道中には、鴨池を示す道標の誘導もある(写真左 10:51)。 |
鴨池を示す道標 |
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やがてゴルフ場(小野ゴルフ倶楽部)の中を進み、鴨池(男池)の脇に出た(11:05)。 鴨池は、本来灌漑用として構築された溜池だが、秋にはシベリア方面から数百羽の鴨が飛来することで有名だ。しかし、春先の今日は10羽ほどの鴨しか確認できない。多くの鴨は越冬を終えて飛び立っていったのだろう。 少し進んで、鴨池(女池)の手前で左折し、次にすぐ右折して南に向かう。きすみの見晴らしの森の岩倉入口を目指して進む。 |
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鴨池(男池) |
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やがて前方右側に紅山、 左側に惣山 が見えてくる(11:16)。 次に、きすみの見晴らしの森に入り、山道となる(11:17)。すぐに石の道標が道脇に立っていた。「右 小の町 一ば 下きし」(小野町 市場 下来住)、「左 やしろ たきの あを」(社 滝野 粟生)と彫られている。古い表記なので、少々読みづらい。 山に入るとすぐ紅山と惣山への道が分岐するところとなり、そこでは小野アルプス縦走ハイキングの関係者の方が冷たいお茶をふるまってくれていた。 冷たいお茶で、一休みを入れる。 |
惣山、紅山の分岐点 |
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分岐から惣山への登り道に取付く(11:21)。 今日、最初の山登りとなる。つづらの登りで、よく整備された道を進む。 次第に後方の鴨池方面に景色が広がる。 さらに登ると、西側の紅山の岩稜が間近にせまる。 紅山は今日の縦走ハイキングのコースには入っていないが、多くの人影が山頂に見えている。小野アルプスでは紅山が人気の山ということがわかる。 |
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西側に紅山の岩稜 |
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やがて惣山の展望デッキに到着する(写真左 11:37)。 惣山(小野富士)は周囲に展望が広がり、多くの人が景色に見入っている。展望デッキの先は岩峰となっていた(写真下)。 ハイキングがスタートしてまだ一時間しか経っていないが、多くの人が小野富士の岩峰で昼食を広げている。 当方は、ここでの昼食はパスして先に進む。 |
惣山(小野富士)展望デッキに到着 |
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通称小野見山と呼ばれる辺りは、紅山と同様岩場になっており、周囲の景色は良好だ。 惣山の山頂は南北に細長い形状で、その南の端が惣山のピーク(198.9m)となっていた(11:45)。 惣山のピークからは紅山方向に急な道が下っている。少しその道を探索しながら、惣山ピークで10分ほどをついやす。 |
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惣山(小野富士)の岩峰 |
ところで、惣山の岩場は初めて小野アルプスを歩いた時の記憶にも残っている。 平成16年3月の神戸電鉄主催のハイキングでここを訪れたが、この南北に細長い岩場で紅山を見ながら昼食をとった覚えがある。当時のメモを見ると小野富士から「蘇山」、「莇峠」と歩いたことになっているが、今の地図にはその表示はない。蘇山や莇峠はどこだったのだろう。もう、13年も前になる・・・・。速足で過ぎていく時の流れを感ぜざるを得ない。(「蘇山」は総山、「莇峠」はアザミ峠か??) |
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惣山(小野富士)の山頂 |
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惣山の思い出に浸るのを終え、東隣のアンテナ山に向けて下り始める(11:55)。 一気に下った後、尾根歩きとなる(写真左)。 この尾根は南側に景色が良い。 ちょっと一服し、景色に見入るハイカーも多い。 遠く霞んだ先に淡路島の影が浮かんでいる。
その尾根の先がアンテナ山のピーク(171.6m)となっていた(写真下 12:04)。
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惣山からアンテナ山への稜線 |
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アンテナ山も東方と南方に景色良しだ。ここで昼食を広げるハイカーも多かった。 アンテナ山には、そこから惣山(小野富士)までは0.8km20分、総山までは1.3km20分の表示がある。距離が0.5kmほど違うが所要時間が20分で同じなのは、惣山の方の勾配がきついという事か。 |
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アンテナ山へ到着 |
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アンテナ山からは東側の総山を望みながら下って行く。 ところで今日のコースは、本日の小野アルプス縦走ハイキングのために、ハイキング道周囲の下草や灌木が伐採されている。
整備が行き届いていて、関係者の方の努力のあとが伝わってくる。快適に歩けることに感謝である。 |
アンテナ山からの景色 |
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アンテナ山から峠状の場所に下りついた(写真右 12:11)。 ここで道が分岐している。総山への登りと、「きすみの見晴らしの森」東入口方向に下る道がある。 東入口方向への下り道は疲れた時のエスケープルートとして利用できる。 このあたりの山道もきれいに整備されているので、周辺をすこし散策した後、総山への登りに取付く(12:21)。
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峠(東入口方面分岐) |
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総山山頂 |
三等三角点(点名:総山) |
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総山への登りもよく整備された道で、7分で山頂に到着した(12:28)。 総山ピークでの景色はいま一つだが、12時をだいぶ回ったので、ここで休憩がてら昼食をとるハイカーも多かった。 総山山頂には三等三角点(点名:総山 そやま)があるが、それも昼食のための椅子として利用されていた。食事中の方に無理をお願いして写真撮影させてもらった。お邪魔しました。(^。^;) 三角点を確認したのち、総山山頂を後にする。 |
総山からアザメ峠に向かう |
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総山からは急な下りのあと、雑木林の道となり、快適に進む。次に、もう一段下るとアザメ峠に至る(12:38)。 今日の小野アルプス縦走ハイキングでは、アザメ峠を13時15分までに通過しないと収容車に乗せられることとなっている。30分ほど余裕があった。(^。^;) アザメ峠では舗装路と交差する。ここにはトイレの設置があり、縦走ハイキングの係員の方が声掛けしてくれていた。 なお、アザメ峠には「峠の地蔵」があるが、見過ごしてしまった。 |
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アザメ峠 |
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また、アザメ峠には「日本一低い小野アルプスへようこそ」の看板があり(写真下)、小野アルプスの地図が示されていた。看板の説明要旨は以下のとおり。 白雲谷温泉ゆぴかから福甸峠まで連なる山並みは「小野アルプス」と呼ばれています。日本一低い小野アルプスは、100mから200mぐらいの山が連なってできています。コースの全長は15.1kmあり、約5時間で走破することが出来ます。縦走コースの途中で疲れてしまったという方には、途中で下山するためのエスケープコースもあります。この森林には、ギフチョウやササユリなどの希少種が生育していますが、採取はできません。 |
アザメ峠の表示 |
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アザメ峠からも雑木林の中を登って行く(写真下)。 この辺りもよく手入れされた林て快適な道だ。 約10分の登りでピークとなる(写真右下 12:50)。 ここは地図を見ても特に山名の表示は無い。展望もないが、ここでも昼食を開く人がいた。 今までの絶景ポイントで昼食を取りそびれたのだろう。
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”小野アルプスへようこそ”の看板 |
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アザメ峠からの登り |
展望のないピーク |
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ピークで昼食を取る方々の脇を過ぎ、下り始める。すぐにロープの貼られた急な階段となる。ここは傾斜がきついのでゆっくりと下る。 下りきると、また歩き易い雑木の中のハイキング道となる。やがて、「奇跡のケヤキ」の看板があり、次の説明が。 「ケヤキ本来の樹形は、放射線状に天に向かって伸びますが、ほとんどのケヤキは周りの樹に影響され、放射線状の樹形が保てません。小野アルプスのこのケヤキはそのようなことは無く、奇跡的にケヤキ本来の樹形を保っていることから「奇跡のケヤキ」と呼ばれています。」 |
奇跡のケヤキ |
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やがて、あさぎり山道分岐となる(12:57)。ここもエスケープルートとして利用できる。 あさぎり山道分岐からは安場山(やすばやま)に向かっての登りとなる。 急でロープ設置のある場所では、少し渋滞が発生していた。 やがて安場山(やすばやま 156.6m)の表示のある場所に到着(写真右 13:03)。 |
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安場山(やすばやま) |
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安場山はネザサや灌木の茂る山道の途中で、景色の展望は全くない。ただ三角点の設置があるだけで、他になにもない。四等三角点(点名:来住 きし)は、山道から少しだけ入り込んだところにある。 皆、安場山は素通りしていく。
安場山からは一直線の道を下る。 下りついたところからは、また一直線の道を登る。 |
四等三角点(点名:来住) |
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登り始めると「火災救急119通報ポイント No15」の看板のあるところでピークとなる(13:15)。 ここが愛宕山(154.2m)だが、展望はない。山道の途中のような場所で、「愛宕山」の表示がなければ、誰も気付かず通り過ぎるような場所だ。 そういえば、アザメ峠からこの愛宕山まで、まったく展望がなかったことに気が付いた。前半は、数多く展望の場所があったことと対照的だ。 |
愛宕山 |
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なだらかなピークの「愛宕山」を過ぎると、前方に少し景色が開けてきた。 大きなNTTのアンテナが見えているが、そこが次に目指す前山だろう(写真右)。 ゆったり下り、「火災救急119通報ポイント No16」から登りとなる(13:20)。 |
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前方に前山のアンテナが |
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登り始めるとすぐに前山山頂(135.8m)となる(13:23)。 今日の小野アルプス縦走ハイキングでは、前山を14時15分までに通過しないと収容車に乗せられることとなっている。ここは1時間ほど余裕を持って通過となった。 (^。^;) 前山にはNTTの中継局の大きな鉄塔がある。併せて、花壇があり、ベンチも設置されているが、景色はもう一つだ。 展望はもう一つなのだが、ここまで昼食をとらず歩いてきたので、前山で昼食休憩とした。 |
前山に到着 |
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前山には桜が植えられているので、もう少しするときれいな花が見れるだろう。
前山での昼食を終え、ゴールを目指し出発する(13:38)。 相変わらず、展望のない道を進んでいく。 そういえば、この辺りはハイキング道の周囲の下草刈りや間伐などの手入れがされていない。
前半のしっかりと手入れされた道と対照的だ。 |
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前山の展望はもう一つだ |
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次に、急な下り道となる。 滑りやすい道で、ロープが張ってある。ロープをつかみゆっくり下る。 下りついたところが標高80mの日光峠だった(写真左 13:44)。 |
日光峠 |
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日光峠からまた登ると「火災救急119通報ポイント No18」でピークとなる(13:48)。 ここも展望なし。次にもうひと登りして小ピークに至る(13:51)。このピークも山名は無いようだ。 ここから小さくアップダウンを繰り返す山道となる。 後ろを振り返ると、先ほど通過した前山の鉄塔が見えていた。 |
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高山に到着 |
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やがて、前方に景色がパッ・・・と開けて、高山(127.1m)に到着した(写真上 13:59)。 ここは景色良好だ(写真左)。久しぶりの展望に、ここでくつろぐ人が多かった。 今日の縦走コースの最後のピークでもあり、みな、ゆったりと景色を楽しんでいる。 |
高山からの景色 |
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高山からは、リフレッシュコースで白雲谷温泉ゆぴかに向かい、下って行く。
ユピカには高山から10分弱で下りついた(14:10)。 今日の小野アルプス縦走ハイキングでは、白雲谷温泉ゆぴかに15時15分までにゴールしないといけないこととなっている。約1時間少々余裕を持ってゴールとなった。 (^。^;) |
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ユピカが見えてきた |
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白雲谷温泉ゆぴかでゴールの受付をした後、隣接の観光交流センターでくつろぐ。 白雲谷温泉ゆぴかは、太古のミネラルがとても豊富な塩化物低温泉で、保温効果が抜群らしいが、温泉はまたの機会とし、帰りの神鉄・市場駅を目指し舗装路をてくてく進む。 |
白雲谷温泉ゆぴかでゴール |
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なお、白雲谷温泉ゆぴかからは、JR「市場駅」、神鉄「小野駅」まで市内循環「らんらんバス」があるようなので、それを利用する者も多かった。 当方は徒歩で兵庫県道375号を進み、JR加古川線を横切る。次に加古川の万歳橋を渡って、神鉄・市場駅には14時50分の到着だった。 15時18分の電車を、のどかな市場駅で待ち続け、本日のハイキングを終えたのであった(写真右)。 |
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神鉄市場駅に到着 |