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山陽電車塩屋駅 |
線路沿いに東へ |
山陽電車の塩屋駅で下車。塩屋駅は相対式2線の小さな駅で海に近いが、山陽電鉄本線の中では乗降客が少ない駅の上位にくるらしい。駅の改札を出る(8:43)。この塩屋駅からのハイキング道は2本ある。1つは塩屋毘沙門堂の方に登っていく旧六甲全山縦走路。もう1つは、旧六甲全山縦走路の南西側の尾根を登っていく西尾根ルート。今日は西尾根ルートに向かうことにして、高架線路の北側を東に続く細い道を進む。
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西向地蔵尊 |
旧六甲全山縦走路と合流 |
細い路地道を進んでいくと次第に坂道の登りになる。道なりに進んで「西向地蔵尊」の前を通過(8:48)。そこから細道は更に急になり、次に階段の道になって山道に入る。山に入っても急な登りが続き、それを登り切ると尾根に乗った(8:58)。少し進むと尾根から塩屋町2丁目の方に下る道が南に分岐(9:00)。ここはそのまま尾根を東に進んでいく。緩やかに上り下りする尾根を進むと左手側から山道が合流してきた(9:08)。これは毘沙門堂の方から登ってきた旧六甲全山縦走路で、この合流地点には「←少年の町を経て塩屋駅」の道標がある。
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須磨浦山上遊園 |
須磨浦山上遊園の梅林 |
更に、よく歩かれた山道を進んでいくと、前方に須磨浦山上遊園の施設が見えてきた(9:15)。須磨浦山上遊園は、鉢伏山と旗振山の山頂一帯に広がる植物園・遊園地を含む緑ゆたかな公園。明石海峡大橋や淡路島などの眺望と梅の花が楽しめるので、施設内に入っていった。展望は素晴らしかったが、梅はまだ時期が早かったようで、花はほぼ咲いていない。梅園内の散策者もまばらで、皆さん「まだ咲いてないね!!」と嘆息の様子だった。
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須磨浦山上遊園を20分程散策して、そこを後にした(9:35)。次に、山道を緩やかの登って旗振山の方に向かう。歩くこと数分で旗振山の旗振茶屋前に登ってきた(9:38)。鉢伏山の方からもハイカーが続々と登ってくる。旗振山の山頂は展望に優れるので、ここでひと休みの方も多い。 |
旗振山 |
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旗振茶屋の前のテーブルでは常連さんだろうか、展望を楽しみながら話がはずんでいた。当方は、旗振山の三角点(四等三角点・点名 鉢伏山)を確認して、六甲縦走路を鉄拐山の方に進んでいった。なお、旗振山の三角点は、旗振茶屋のベンチとテーブルの下に隠れるように存在していた。 |
旗振茶屋 |
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鉄拐山 |
鉄拐山の山頂 |
旗振山から六甲全山縦走路を進み、鉄拐山に向かう。鉄拐山の手前で縦走路は鉄拐山のピークを肩越えして東に続いている。鉄拐山への階段道の登りはきついので、その山頂を回避するハイカーも多いが、鉄拐山山頂からの展望は素晴らしいので、階段を登って鉄拐山のピークに向かう。山頂では、多くの方が鉄拐山からの展望を楽しんでいた(9:53)。
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なお、当方が山歩きを始めたころ(約20年ほど前)は鉄拐山山頂は木立の中で展望がなく、ここに登ってくる者はあまりいなかった。何年か前に木々が伐採され展望の山となった。それ以来、鉄拐山山頂を訪れるハイカーが多くなった。 鉄拐山で展望を楽しんだのち、次に高倉山に向かう。縦走路を東に進むと一面のウバメガシの林の中を通過。 |
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ウバメガシ |
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ビューポイントサイン |
前方におらが茶屋 |
特徴的な景観のウバメガシの林を抜けた先で、高倉山(おらが山)までやってきた(10:06)。ここは「神戸らしい眺望景観50選.10選」に選定された「ビューポイントサイン」が設置されている。ビューポイントサインからは南側に展望がある。おらが山の「ビューポイントサイン」を通過して、おらが茶屋に向かう。
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高倉山の石碑 |
高倉山からの展望 |
おらが茶屋はカレーで有名な店で、おらが茶屋手前には広場がある。そこから北西側に展望が開けた場所があって明石海峡大橋が遠望できる。なお、おらが茶屋の前には高倉山の石碑があり、これに要旨次の説明があった。「高倉山は昔標高211.5mあり、鉄拐山・鉢伏山、栂尾・横尾の山々へと続いていた。この山はポートアイランド等の埋立用の土をとるため、全山を切り取る予定でしたが、景観への配慮等を理由として今の山の形を残しました。」高倉台の住宅地は高倉山が切り取られてできた町ということだった。
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おらが茶屋を過ぎると、その高倉台の住宅地に向かって、細くて急な階段が下っている。この階段は急で距離が長い上に幅が狭い。上り下りの者が交差する際は譲り合いが必要となる。 |
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高倉台への下り階段 |
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高倉台の中を進む |
文太郎道は右折 |
5分で階段を下り「さつきはし」を渡って高倉台の住宅地に入る。高倉台に入り、茶色に塗られた縦走路に従って住宅の中を通過する。やがて住宅地をぬける辺りで前方に栂尾山の階段が見えてくる。次に「つつじはし」を渡って高倉台の住宅地を出た。橋を渡ったところで道が左右に分岐している。縦走路は左だが、ここで右に進んで文太郎道の方に歩を進める(10:24)。
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「元六甲縦走路(文太郎道)」 |
急登の文太郎道 |
よく歩かれた踏み跡があり、それに従って進むと尾根のとりつきに突き当たる。ここから急登でロープが垂らされている(10:27)。ロープをつかんで尾根に取り付いた。尾根道は風化した真砂土で滑りやすいので慎重に登っていく。少し登ると「元六甲縦走路(文太郎道)」の看板が木につけられている。劣化で文字が見にくくなっているが、「この道には昔の六甲縦走路がそのまま残っています。文太郎道と呼ぶ所以です。」と説明されていた。
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「元六甲縦走路(文太郎道)」の看板の先も急な登りが続いている。風化した砂と落葉で滑りやすいので、慎重に上る。周囲にはウバメガシだろうか、斜面一面に密集している。急な斜面を登り続けた先で平坦な尾根に乗った。そこでほっとするも、すぐ急な尾根道の登りが待っている。岩に刻まれた先人の踏み跡を伝いながら慎重に登っていく。 |
文太郎道 |
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栂尾山への山道に合流 |
須磨離宮公園への道標 |
急登の文太郎道と15分ほど格闘して、尾根の稜線道に合流した(10:40)。その稜線道は栂尾山から須磨離宮公園に下る山道の途中だった。ここで、栂尾山に向かうかどうか少し思案したが、今日は須磨離宮公園に下って行って、梅の花を楽しむことにした。
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ハイカーの皆様へ |
須磨離宮公園へ下る山道 |
須磨離宮公園に下る山道はよく整備された道で歩きやすい。文太郎道の合流地点から10分少々下って、道が分岐した(10:53)。ここは道標があり、「天皇の池」方面分岐と案内されている。また、ここには「ハイカーの皆様へ」と記された看板があり、須磨離宮公園は有料の施設であることが案内されていた。梅の花の鑑賞のため入場料はやむを得ない。分岐を須磨離宮公園の方に下っていく。
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やがて須磨離宮公園の設備が見えるところまで下ってきた(11:07)。下り着いたところは、子供の森 冒険コースのアスレチックのあるところだった。子供たちの元気な声を聞きながら、公園内を梅園の方に下っていく。 |
子供の森に下り着く |
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須磨離宮公園(噴水) |
須磨離宮公園 梅園1 |
須磨離宮公園内の噴水のあるところまで下ってきた(11:13)。そこから次に梅園に向かう。梅園に到着すると梅の花が満開だった(11:20)。梅の香が漂い観梅客も多く、賑わいの様相。菜の花の黄色が梅花の紅白とコントラストになって素晴らしい景観だった。
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須磨離宮公園 梅園2 |
須磨離宮公園 梅園3 |
須磨離宮公園のHPによると、植物園エリアの梅園では約25種160本の梅が咲いているらしい。ショウビタキやメジロなどの野鳥が梅と戯れる姿がご覧いただけるとのことだが、今日は観梅客が多く、鳥たちは近づけない感じだった。なお、この梅園で観賞できる主な品種は、早咲きの白梅:玉牡丹(ぎょくぼたん)など、普通咲きの紅梅:道知辺(みちしるべ)、鹿児島紅(かごしまこう)など、普通咲きの白梅:白加賀(しろかが)、月影(つきかげ)など、遅咲きの紅梅:淋子梅(りんしばい)、豊後(ぶんご)など、遅咲きの白梅:単弁跳枝(たんべんちょうし)などが、約1ヶ月にわたって次々と開花するらしい。梅好きには最高の場所だろう。
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須磨離宮公園出口 |
山陽電車東須磨駅 |
梅園で梅の花香を楽しんだ後、公園を出て、山陽電車東須磨駅に向かった。ポカポカ陽気のなか東須磨駅に到着して、本日の山歩きを終えました(11:40)。 |