今週は雨の日が多かったが、今日(18/12/16)は朝から晴れている。そこで、雨後は沢も清涼な流れになっているだろうと思い、裏六甲の石楠花谷を遡行してみることにした。 神戸電鉄の大池駅を南に出て、地獄谷行の案内表示に基づき、大池の町並みの中を進んでいく(11:00)。 やがて、住宅街を抜け、有馬街道から阪神高速の唐櫃西出入口へ続く車道に出てくる(写真右)。この車道に沿ってやや南に進むと、やがて石楠花谷方面などへのコースが案内された看板が目に入る(写真下)。 兵庫登山会作成の看板であるが、石楠花谷はここを右折と表示されている。 |
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阪神高速へ続く車道 |
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石楠花谷方面等への案内板 |
テニス倶楽部内の道を進む |
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右折してコンクリート道を進んで行くと、神港学園のグランドがあり、更に進むと、デュポーム六甲テニス倶楽部と表示されたテニス練習場の中に道が続いている。(11:25) エエー!このまま進むとテニス倶楽部の中に入って行くようだけど・・・いいのかな!、と思いながらも他に道は無いようなので、遠慮がちに敷地内に続く道を進んでいく。 前方に阪神高速の橋脚も見えてきて(写真上)、地図と対比したところ方向的には間違いがないような気がするのでそのまま進んでみる。 実は、石楠花谷は初めてなので、行く先は少々不安なのである。 |
石楠花谷入口 |
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道が突き当たり、左手に沢が現れた。ここを渡るのかどうか、やや迷ったが、渡る以外に進路はなさそうなので、石伝いにこの沢を渡ってみた。するとそこには、細い道が続いており、その道に沿って南に進む。すぐに道が左右に分岐し、左手側には石楠花谷を示す石の標識が立っていた(11:30 写真上)。(ここを右に進むと、やがてアスファルトの道に出て、そこからは、三ッ谷東尾根へ続く林道へ進めるようだ。)
少し進んで、左手側に大きな砂防ダムが現れた。石楠花谷第二砂防ダムとの表示がある(写真右)。 |
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石楠花谷第二砂防ダム |
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石楠花谷第二砂防ダムを過ぎると道が左右に分岐していた。 最初、石楠花谷の沢の方に進む左手側の道に進んだが、踏み跡が薄くなっていたので、あまり人が入っていないと感じた事と、当方は沢の遡行が素人なので、ここは引き返すことにして、右側のルートを選択した。 この右側の道は、分岐点にあった兵庫登山会作成の看板に表示された「初級」者向けの林道と思われる。幅広で、落ち葉が敷き詰められた快適な道である(写真左)。道の両側には、何やらケルンのような石積みが点々と続いている。 |
石楠花谷林道 |
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先程の分岐から1分ほど進んで、また、道が左右に分岐している。初心者は林道を進むべしと思い、右側のルートを選択する。少し進んで、右手に水場が現れた。パイプから清涼そうな水が流れ出している。コップも置いてあり、飲料可のようである。しかし、最近はノロウイルスが毎日のように新聞を賑わしている。「こんな山中にまでノロウイルスは進入していないだろう。」とは思いながらも、水場は通過とした。 次に、石楠花谷第三砂防ダムが表れた。ここは右から巻いて越えていく。少し進んで、沢をクロスし、右岸に渡る。しかし、すぐに渡り返して左岸道となる。沢の石はヌルヌルと滑りやすいが、流れは澄んで綺麗である(写真右)。 |
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石楠花谷 |
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次に又、砂防ダムが見えてきた。石楠花谷第四砂防ダムである(写真左)。水の流れ落ちる様子がきれいである。このダムの前を、クロスして右岸に渡る。階段を登ると後ろには更に大きなダムがそびえていた。どうやら、こちらが本物の石楠花谷第四砂防ダムのようである。 この辺りの谷沿いの道は、湿って苔むした岩場となっている。その上に落ち葉が薄く積もり、滑りやすいことこの上ない。くれぐれも慎重に進む必要がある。 |
石楠花谷第四砂防ダム |
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斜面に並ぶ苔むした岩 |
道無き沢に進入した辺り |
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第四砂防ダムを過ぎてから10分ほど進んで、また、沢が左右に分岐している。右の沢にも進めそうだが、ここは左に進む(両方の沢の間に進む感じ)。3分ほど進んで、また、道が分岐している。左の道に「しゃくなげ谷」の表示があったので、ここは左に進む。右の道は急な登り道となっている。 次に、左手にダムが見えてきた。このダムを越えると、沢沿いの左岸道となる。この辺りで、進む道がなくなったと思ったが、対岸に道を発見!!よく見ると赤テープで表示もある。右岸に渡る。 右岸では、斜面にも苔むした岩が一面に並んでいる(12:33 写真左上)。壮観である。次にすぐ左岸道に渡った辺りから、沢の中を進むことになった(写真上)。 |
石楠花谷の滝 |
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沢の中を進み始めてすぐ、左右に分岐する箇所に出た(12:35)。左側の沢には大きな滝が流れ落ちている(写真上)。これはちょっと登れそうにないと感じ、右の沢に入っていった。 足場の悪い大小の岩が重なる谷底道を、滑り落ちそうになりながら、なんとかよじ登って行ったが、どうみてもこの辺りには人が踏み込んだ形跡が認められない(写真右)。今日の予定では、石楠花谷からダイヤモンドポイント手前の地獄谷西尾根に出るはずであったが、進むべき道を完全に間違えたようだ。引き返すのも癪なので、このまま登っていくことにする。 やがて、沢から急な斜面のブッシュとなり、ヤブを掻き分けながらやっと尾根状の場所までたどり着く。その地点から笹の生い茂る尾根を何とか歩けそうな箇所を探りながら更に登っていくと、笹の中にかすかな踏み後を発見するに至った。 |
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石楠花谷 |
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この踏み跡も、最近は人が通った形跡は感じられない。 時には見失いそうになるその踏み後を、「どこに出るのだろう。」と、やや不安げになりがちな気持ちと共にたどっていると、古いビニールテープの表示を発見した。昔は利用されていた道なんだろうと思いながら更に登っていくと、やがて、日本生命所有地との表示板のあるはっきりとした山道にたどり着いた(13:00)。 ここには、サウスロードを示す表示もされている(写真左)。 ちゃんとした案内表示のある場所まで来ると、「人の通う道に出れた。」との安心感をおぼえ、正直ほっとした。 |
何とか表示のある道に出て来たとこ |
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案内表示のある道とはいっても、一面は深い笹におおわれており(写真右)、やはり人はあまり入ってこない道であろう事は容易に想像できた。おまけに、前日の雨のせいなのか、笹の葉には水滴が付着しており、その笹を掻き分けて進む当方のズボンは悲惨な状態である。 何とか笹のジャングルを抜け出たところは、ダイヤモンドポイントと三国岩を結ぶ近畿自然歩道の中ほどであった(13:15 写真下)。 ここには進入ポイントを示す表示は特になく、近畿自然歩道からこの笹の山道へ侵入するのは難しいかもしれない。 この辺りにも、ポツンポツンと山の家なのか別荘なのか知らないが、建物が建っている。 |
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更に笹道は続く |
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近畿自然歩道をどちらに進むかで迷ったが、ダイヤモンドポイントの方向に進むことにした。 ダイヤモンドポイントからは、裏六甲の様子が望めるのであるが、このダイヤモンドという名称はそこから望める景色に比してやや大げさなのではないかといつも思う。 やがて、ダイヤモンドポイントへと続く道に合流したが(13:25 写真下)、今日は大げさな名称のダイヤモンドポイントはパスすることにして、丁字が辻を目指し、そこの休憩ポイントで昼食をとることにした。 |
近畿自然歩道に合流 |
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丁字が辻の休憩ポイントに到着した(13:40)。おにぎりを頬張りながら辺りを見渡すと、丁字が辻から三国池に続く縦走路の出口にパトカーが隠れるようにして止まっていた。 恐らく、走り屋のローリング族を取り締まっているのだろうと思い、しばらく見ていたが、カーブに突っ込んでくるはずの走り屋集団は取締りを察知したのかなかなか現れず、空しく時が過ぎるばかりである。 おにぎりも食べ終わったので出発することにし、暇そーなパトカーの横を「怪しいものではありませんので!!」と目で訴えながら通り過ぎていった(13:50)。 ここからは、三国池、三国岩を目指し、次に杣谷峠から長峰尾根を阪急六甲駅まで下ることにする。 |
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ダイヤモンドPへ続く道に合流 |
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三国岩 |
三国岩の北にある第二の三国岩? |
丁字が辻から縦走路の表示に沿って進み、10分程で三国岩に到着した(写真上)。この岩のやや北あたりには、三石岩三等三角点があるはずなので、それを探すべく岩の左側にある踏み後をたどって裏側に回ってみると、幅広の道が現れた。その道に沿って北に進むと三国岩に似た大きな岩が祀られていた(写真右上)。三角点もこの辺りかとしばらく探索するも、発見に至らず。諦めて、元の三国岩に戻り、そこから次にグルーム宝塔を目指すことにした。やや進んで、グルームの親族が昭和7年に法華経一部約7万字の文字を1字1石に記した経石を埋めたとされるグルーム宝塔に到着。ここには特に案内の表示もなく、何となく寂しそうな場所である。次に三国池に進む。 三国池は、その澄んだ湖面に周辺の木々の影を写しながら静かにたたずんでいた(14:37 写真右)。 |
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三国池 |
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最近は日が暮れるのも早い。4時を過ぎると山中は急に暗くなる。あまり山上でゆっくりするわけにはいかない。急いで杣谷峠を目指す。 三国池から15分程度で杣谷峠に到着(14:53)。 ここから長峰山頂上を越えて長峰尾根を下る。 杣谷峠から長峰山頂上までは、いくつかのピークを越えなければならない。これは結構な勾配差のある道であり、長峰尾根の下りは一筋縄ではいかない。覚悟をきめて、杣谷峠から急峻な登り道に取り付く。 |
天狗塚四等三角点 |
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寒空の下ながら、そこそこの汗をかいて、上り下りを繰り返した後やっと長峰山頂上(天狗塚)に到着した(15:20)。 もう少し早い時間であれば、ここの大岩は多くのハイカーで、賑わっているはずである。しかし今日は誰もいない(写真右)。360度のパノラマが独占できる。 この岩の上には、天狗塚四等三角点もある(写真上)。 しばらく岩の上で景色を楽しんでいたが、寒風のせいで急に体が冷えてきた。下山途中で暗くなってもいけないので、そろそろ出発することにする。 |
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長峰山山頂(天狗塚) |
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冬の準備を始めた山肌を眺めながら、その名の通り長い峰筋を下っていく(写真左)。 山頂から、25分ほど下った辺りで、何とこれから山頂を目指そうとするハイカーとすれ違った(15:50)。エエエー!!!もうすぐ暗くなってしまうのに大丈夫なの・・・と心配する。山上の夜景目当てなのであろうか。摩耶山まで登れば、下りはロープウェーもあるので大丈夫なのであろう。 長峰山山頂からは35分程度で人家のある辺りまで下りてきた。そこから、阪急六甲駅まではもう25分程度要する。したがって、山頂から駅まではおおよそ1時間といったところだ。 今日は、石楠花谷で道を間違ったので、この谷にはもう一度トライしたいと思う自分であった。 |
長峰尾根を下る |
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