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能勢電鉄鼓滝駅 |
東多田の路地を進む |
能勢電鉄鼓滝駅で下車する。この駅は、その昔、近くの猪名川に落下する滝から鼓のような音が聞こえたことにことに由来して命名されたようで、駅看板にも猪名川と鼓の絵が描かれている。その風流な名の鼓滝駅を出発し(10:03)、駅前から車道を東に進む。細い車道には歩道がないので車に注意して歩く。車道から、どこかで左折しようと思い進んだが、東多田の住宅地の中に迷い込んでしまい、細い路地を進むことになる。
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舎羅林山登山口 |
細い舗装路を登る |
地図を見ながら路地を右往左往で、お寺(光遍寺)の前を通過。ここで地図を再確認して、路地を東に進むと民家の脇から山に入る道を発見した(10:20)。ここが舎羅林山の登山口のようだが、特にその表示はない。民家と畑に挟まれた細い道を登っていくことにする。細い道から後方を振り返ると、東多田の住宅街の向うに山並みが見えている(写真右上)。大平山あたりだろうか。
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雑木林の中の道 |
東多田2丁目からの道が合流 |
山道は雑木の林の中に入って、緩やかに登っていく。落ち葉の積もった山道はよく歩かれていて、快適に進む。登山口から10数分登って、山道は尾根に乗った。ここで、右手側から山道が合流した(10:33)。合流してきたのは鼓が滝3丁目、東多田2丁目の方から登ってきた道のようだ。
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その合流地点には、簡潔に表示された道標が設置されていた(写真左)。この先も、舎羅林山登山道の全般にわたり、この種の道標が整備されていた。初めて舎羅林山へ登る者には、大いに助けになる。整備されている方に感謝しながら山道を進む。 |
舎羅林山への道標 |
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49番鉄塔近くの展望 1 |
49番鉄塔近くの展望 2 |
尾根に乗ると山道は北に向かう道になる。その歩きやすい尾根の道を進んで行くと高圧鉄塔の脇を通過。送電線は関西電力山下線で49番鉄塔と思われる。その先で、左手側(西側)に展望が開けた場所があった(10:40)。麓の住宅街が見えている。多田神社の方向で、街並みの後方は川西市の里山が連なっているのだろう。
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さらに尾根道を進む。山道の周囲に倒木が目立つ。枯れた松の立木が多い。枯立木の付近では歩行時に倒壊注意が必要となる。その先で、招き猫が置かれた分岐点に至る(10:48)。招き猫は、子猫を多数抱え、米俵や鯛も持っている。大入り招福の招き猫だ。ここで右手側から合流してきた道は伏尾台から登ってきた道だろう。 |
まねきねこ |
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お地蔵さん |
立入禁止 |
招き猫のすぐ先でお地蔵さんが祀られている。古い石仏が五体ほど並んでいて、みかんのお供えがある。お世話をしている人がいるのだろう。次に「火の用心」で上ヶ芝霊園方面への送電線巡視路が分岐(10:50)。この分岐にも簡潔な道標がある。その先、少し進んで伏尾ゴルフ倶楽部の「立入禁止」の表示が登場(10:55)。立入禁止の方向にもしっかりと踏み跡が続いていて、舎羅林山に続くようだが、ここは「立入禁止」の道には入らず、まっすぐの道に進む。
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十字路の分岐 |
十字路にある道標 |
伏尾ゴルフ倶楽部の「立入禁止」の看板を過ぎると、すぐに十字路の分岐点となる(10:58)。ここにも簡潔な道標があり、舎羅林山は右折と説明してある。なお、道標によれば、ここで左折して下れば送電鉄塔「No35」、直進すれば多田東小学校と案内している。
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シダに覆われた山道 |
舎羅林山に到着 |
十字路を右折して舎羅林山に向かう道に入ると、シダの繁茂する道の登りになる。シダに覆われた山道はU字に掘れた固い山土の道で歩き難い。おまけに緑色の苔が一面に張り付き、ものすごく滑る。前日の雨で湿っているので、さらに滑り具合がMAXになっている。ヌルヌルの苔に最大の注意をはらって登ることにする。坂道を登り切ったところで、右手側から山道が合流してきた(11:05)。ゴルフ場の「立入禁止」の看板があったところで分岐した道が、ここで合流してきたものと思われる。その先、岩のゴロつく尾根道になる。土木工事の重機のやかましい音を北側から聞きながら、少し進んだところが舎羅林山の山頂だった(11:09)。
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舎羅林山(しゃらりんさん)は264mの低山で、山頂は展望のない場所だった。岩がケルンのように積み上げられた前に三角点が埋もれるようになっている。登山口からここまで50分ほどだったが、麓の方であれば普段の散歩道としてちょうどよい感じと思われた。 |
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舎羅林山 |
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三等三角点:舎刺利山 |
三角点標柱 |
岩に埋もれそうになった三角点を確認した後、三角点の白い標柱はないのかと周囲を見渡すと、標柱はケルンの上部に差し込まれていた。 舎羅林山の山頂で少し休憩したが、北側で進む造成地の工事音がうるさく、ゆっくりとする気にはならない。休憩もそこそこで、舎羅林山の山頂を後にして、次に、展望岩の方に進んでみることにした(11:16)。
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立入禁止の看板 |
展望岩 |
落ち葉の積もった道を西側に下っていく。途中、造成地側に下る道は、立入禁止の看板があり、ロープで閉鎖されていた。その先で送電鉄塔の下を通過する(11:24)。この送電鉄塔の少し先に展望岩があるらしいので、その方向に進んで行く。前方に大きな岩が集積する場所が見えてきて、その一番上の大岩が展望岩となっていた(11:26)。
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展望岩からの眺め1 |
展望岩からの眺め2 |
展望岩の上に立つと、造成中の工事現場が垣間見える。山がざっくりと削り取られ、剥き出しの山土の上を重機が動いている。物流を中心とした施設となるらしいが、その開発が舎羅林山の山頂までは及ばないように望みながら、しばらく工事現場を見下ろした。
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展望岩からそのまま西に下ると能勢電鉄の平野駅の方に下れるようだが、今回は多田駅に下りたいので先ほど通過した送電鉄塔のところまで戻ることにする。送電鉄塔に戻り、そこから南に下っていく(11:30)。すぐ十字路の分岐が登場(11:32)。ここには石積みの上に「舎羅林山」方向を示す道標がある。ここから南西の方向に下っていく。 |
送電鉄塔 |
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小シダの道 |
苔で緑色になった道 |
その先でシダの道になる。小シダが山道の両側から押し寄せてきている。次に、山道はヌルヌルの苔道になった。舎羅林山の登りで登場したものと同じで、U字に掘れた道の表面を苔が覆っていて緑色になっている。ヌルヌルの苔道は舎羅林山の名所のようだが、スケートリンクのようによく滑る。下りで、このヌルヌル道は厳しい。牛の歩みのようにゆっくりと、慎重に、なんとかその激スベリのエリアを通過した。
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脆い山土の激下り |
多田東小に下り着く |
相当の時間を要してヌルヌルの苔道を通過したその先で、麓の家並みが見えてきた(11:46)。しかし、気は抜けない。この先は脆い山土の激下りが待っている。砂利で滑らないように急な道を下っていく。やがて、麓の建物の脇まで下ってきた。下り着いたところは多田東小の東側だった(11:57)。グランドで少年たちがサッカーボールを追いかけている。小学校からは進路を西に変えて住宅地の中を進む。
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東門<県指定重要文化財> |
拝殿<国指定重要文化財> |
住宅地の中を西に進み能勢電鉄妙見線の線路を越える。その先で国道173号を多田東交番前交差点で渡った(12:11)。そこから住宅地の中を少し迷走して、なんとか兵庫県道130号(多田停車場多田院線)に出た。ここを西に進んで多田神社を目指す。県道130号は道幅が狭いが車は多い。途中、狭くて交差が難しい箇所では車の大渋滞が発生していた。車に注意しながら多田神社に到着。東門から境内に入る(12:30)。
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多田神社境内では七五三詣が受付中で、お参りに来た一組の親子が神主さんに迎えられていた。なお、史跡めぐりの案内看板によると、多田神社は「元禄元年(970年)、源満仲公により建立され、今の建物は徳川4代将軍家綱によって再建されたものです。神社一帯は国の史跡に指定されおり、本殿、拝殿をはじめ、国や県の指定を受けた文化財が数多くあります。」とある。 |
南大門<県指定重要文化財> |
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御社橋(赤橋) |
多田駅 |
その文化財の拝殿におまいりし、境内を散策した後、南大門から石階段で御社橋(赤橋)に出た。御社橋(赤橋)は狭い橋だが、車の通行が多い。車に注意しながら橋から猪名川の渓流を眺めた。その後、道幅の狭い兵庫県道130号を多田駅に向かって帰ることにした(12:41)。ブラブラ歩いて神社から17分で多田駅に到着(12:58)。多田駅で、源氏発祥の地にある多田神社の拝殿、武将のシルエットをイメージした駅看板のイラストイメージをながめ、多田源氏の頃に思いをはせながら今日の山歩きを終えた。 |