高取山(お勧め度★★☆) 西六甲【3-5】

今年もあと3日。年の瀬の今日(平成18年12月29日(金))は、
少し早い初詣を兼ねて、高取山(高取神社)に登ってみました。

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説明が青色文字の写真はクリックで拡大します。
 今日は、神戸電鉄の鵯越駅から六甲全山縦走路を逆走して高取山(高取神社)を目指すことにする。鵯越駅から高取山までの縦走路は市街地の中をたどる道であり、分かりにくいことこの上ない。道を誤らないよう注意することを念頭に駅を出発した(10:30 写真右)。
 街角に縦走路の表示もされている。その表示通りに進んでいた・・・つもりであったが、途中から縦走路の表示が全くなくなった。あれっ!!と思っていたら、やはり道を誤っていたようで、神戸電鉄の丸山駅近くまで来てしまった。南西に進むべきところを、南東に進んだようだ。
 先が思いやられる(・_・;)
神戸電鉄鵯越駅
神戸電鉄鵯越駅
梅木畑四等三角点  気を取り直し、方向を確認しながら何とか県道長田蓑谷線までたどり着いた。
 次に、バス停「林山町」を目指して進み、同バス停に到着したのは出発から40分も経過した頃だった(11:10)。
 林山町バス停辺りには、高取山への登山口がある。ここから山道に入っていく。
 10分程登って、右手側から、堀切西バス停辺りからの登山路が合流してきた。この合流地点から、やや高取山方面に進んだところにベンチの置かれた小高い丘状の場所がある。ここには三角点が設置されている。梅木畑四等三角点である(写真左)。
 しかし、三角点を示す表示は何もなく、見過ごされてしまいそうな感じである。
梅木畑四等三角点
 梅木畑四等三角点をスタートして数分で右手側から山道が合流する。そして次にすぐ、左手側からも山道が合流する。この合流点を過ぎると、すぐに高取神社表参道の階段道に至る(11:44)。
 この辺りから、参道沿いに数軒の茶屋が並んでいる。茶屋の壁面には、高取山の登山道の地図(高取山筋登山連合会作成)が掲げられていた(写真右)。
 これによると、鷹取山には多くの登山道が記されている。登山道の多さは、古来より麓地域の方々の高取神社への信仰が厚かったことを示すものであろう。
高取山登山道地図
高取山登山道地図
高取山頂上へ続く階段  神社神域に入ると、天にも繋がるかのような石階段に至る(写真左)。ここには「高取山頂上 鷹取山随一の景勝地」の案内表示が立っている。
 この表示に従い急な階段を上っていくと、看板に偽りはなく、そこにはまさに絶景が広がっている。(^o^)/
 神戸市街地を始め、東は摩耶方面の山々が、また、西には明石海峡が望める(写真下)。この眺めは素晴らしいの一言である。
 なお、高取山の頂上は、ここからもう一つ石の階段を登ったところである。
高取山頂上へ続く階段
 絶景のお礼に神社に参拝する。
 高取山の山頂にある高取神社は、春日大神、稲荷大神を祀っているという。境内に「春日大神」や「稲荷大神」の幟が立てられているのはそのためである。
 また、境内には本殿をはじめ拝殿や神楽殿などのたくさんの建物が建っている。しかし、神社の主な建物は戦災で焼け、現在の建物は戦後に再建されたものとのことである。
高取山からの景色
高取山からの景色
荒熊神社の赤鳥居  高取神社の西隣には荒熊神社が建っている。ここには立派な赤鳥居が立てられている(写真左)。しかし、境内に立っているのは赤鳥居だけではなく、三角点の存在を示す案内表示も数箇所に掲げられている。
 その表示に導かれるように境内を進んで行くと、一角にロープが張られ、周りに植木が配置され、厳重に立ち入りを制限するかのような雰囲気をもつ三角点が現れた(写真下)。 f^_^;
 これが、高取山三等三角点である。
 ここに至るまでに、梅木畑四等三角点を通過してきたが、何の表示もなく見過ごされてしまうであろうようなその三角点に比して、ここの三角点の厚遇ぶりはどうであろう。三等と四等でこうも扱いが違っていいのだろうか・・・?  三角点の厳しい世界を見てしまった。f^_^;
荒熊神社の赤鳥居
 ところで、高取山三等三角点の横には三角点について記された立派な説明板が国土地理院によって設置されている。せっかくなので、その内容をここで紹介しておく。
 「三等三角点 高取山   ここに設置されている標石は三角点です。三角点は地球上の正確な位置(経度・緯度・標高)が求められており、地図作りや地形調査研究をはじめ、いろいろな測量の基礎となる重要なものです。三角点を大切にしましょう。国土交通省国土地理院近畿地方測量部 平成18年10月1日」
 六甲山域で多くの三角点を見てきたが、ここまで至れり尽せりの三角点は始めてである。(^。^;)
高取山 三等三角点
高取山 三等三角点
荒熊神社前の岩場からの景色  ところで、この高取山三角点のある荒熊神社のすぐ南側にも、神戸市街地が手にとるように望める絶景ポイントがある。縦走路から南に踏み跡があり、ここを入っていく。すぐに、岩場の絶景ポイントが現れる(写真左)。
 高取神社の絶景ポイントは確かに素晴らしいのであるが、絶えず誰かが参拝兼眺望のために訪れる。しかし、荒熊神社前の絶景ポイントは、訪れる人は(恐らく)少なく、絶景が独占できるのである。
 ここで弁当を広げることをお薦めする。
荒熊神社前の岩場からの景色
禅昌寺へと下る尾根 振り返って望む高取山
禅昌寺へと下る尾根 振り返って望む高取山
 今日、次に目指すのは、高取山の西隣にある、須磨アルプスの東山である。
 ただし、今回は縦走路を逆走するのではなく、高取山から禅昌寺へと続く尾根を下り、そこから東山を目指すことにする。このコースは、全山縦走路の南側に位置し、利用するハイカーは少ないようなので、縦走路を歩き尽くした方にはこちらのコースの利用も、たまにはいいのではないか。
 高取山から禅昌寺へと続く尾根筋は、風化した花崗岩地帯の下りであり、芦屋ロックガーデンとまでは言わないが、それに類するような岩場のスリルと景観を有するなかなかのルートである(写真上、右上)。
 o(^-^)o
高取山の尾根道を望む
高取山の尾根道を望む
板宿四等三角点  花崗岩地帯の尾根は約25分程度で下り終える。降りてきたところは須磨区妙法寺の口ノ川バス停辺りの民家の裏である(12:55)。そこが禅昌寺側からの高取山への登り口とは、ちょっと分からないであろうと思われるような場所である。
 そこから、住宅地の中の生活道路をやや南に進むと禅昌寺のバス停へと至る(13:08)。そのバス停から、向かいの山肌に、鉄製の急階段が掛けられているのが見える。(建築現場に据え付けられているような鉄の階段であり、結構急勾配である。)ここが、東山への登山口となる。
 ここから急勾配の尾根筋を登っていく。振り返ると先程下ってきた高取山の露岩の尾根筋がくっきりと見えていた(写真上)。
板宿四等三角点
 禅昌寺のバス停から東山への尾根筋の登りも急な勾配である。
 先程下ってきた高取山からの露岩の尾根筋は、両サイドが切り立った崖のようになった箇所があり、ここには鉄の柵も設けられており、滑落を防止している。すなわちスリル満点で景色もなかなかの尾根であったが、こちらの尾根筋は対照的にマサ土の急勾配で、しかも、雨水でえぐられて、やや歩き難い。そして木々が茂って眺望もない。
 黙々とこの尾根筋を20分ほど登って、平坦路となった道端に三角点を発見した(13:25 写真上)。板宿四等三角点である。ここの三角点も何の表示もなく、石柱の記載を確認しないと三角点とは分からない感じだ。ああ、やはり四等である以上、これもしかたないのか・・・。(^。^;)
板宿八幡神社への分岐
板宿八幡神社への分岐
冬枯れの木立ち  板宿四等三角点を越えると山道は左右に分岐していた(写真上)。右は東山から須磨アルプスを経て横尾山へと至る。左は板宿八幡神社を経て板宿の駅に下る道である。
 さらに須磨アルプスまで進もうかとも考えたが、年末の今日は家族から買い物も頼まれていたので、ここで下山することにした。家族の意向を無視すると後が大変なのである!!
 下山路周辺の木々は、すっかり木の葉を落とし、冬の支度を完了させていた(写真左)。
 その木々の間からは、晴れ渡った空の青さが透けて見え、すがすがしい気分で今年の山歩きを終えたのであった。
 ( ~っ~)/
冬枯れの木立ち
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