天王谷東尾根・平野谷西尾根 (お勧め度★★★) 鵯越・鈴蘭台周辺【5-11】

今回(平成19年12月15日)は、ガイドブックなどにはあまり紹介されていないが、
防火線として管理がされ、歩きやすい天王谷東尾根を歩いてみた。

Route MAP
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説明が青色文字の写真はクリックで拡大します。
 久しぶりに、鈴蘭台駅からバス道を東に進み、鍋蓋北道から六甲山域に入ってみた。
 鈴蘭台駅を9時前にスタート(8:56)。バス道を東に進む。しばらく進むと左手に親和女子大学が見えてくる。更に進んで、有馬街道に到着する(9:14)。駅から有馬街道までは20分弱の距離である。
 有馬街道沿いにある「神戸聖地霊園」の大きな看板の箇所から鍋蓋北谷に入る。舗装された道を10数分進むと、桑の木工房との看板が掲げられた建物が現れる。ここから、やっと山道が始まる。鍋蓋北谷道はやがて鍋蓋北道に合流した。
 鍋蓋北道は洞川林道と縦走路を結ぶ山道である(写真右)。
鍋蓋北道
鍋蓋北道
七三峠  鍋蓋北道を南に進むとすぐ縦走路に合流する(9:45)。その縦走路を鍋蓋山方面に進むと、鍋蓋山頂の手前で南に下る道が分岐している(9:48)。この分岐点あたりは日が差し込まないので、薄暗い。
 この分岐道に入り、急勾配の坂を下ると、すぐに七三峠へ到着である(9:57)。この峠は、周囲が山々で囲まれており、決して良好な景色が広がっている場所という訳ではないが、なにか、落ち着いた雰囲気のある所である(写真左)。
七三峠
 この峠からは極楽谷に下る道が分岐している(写真右)。
 極楽谷はまだ歩いたことがなかったので、この分岐道を下って極楽谷道に下りてみた。
 しかし、極楽谷道は舗装された林道でしかなかった。ちょうど七三峠の真下をトンネルで突き抜けている。味気なく、かつ、薄暗い山中の林道という感じであり、歩いてみようという気持ちは一気に消えうせてしまった。
 そこで、また、七三峠に戻り、こんどは平野谷の尾根道を下ることにした。
極楽谷への下り口
極楽谷への下り口
平野谷西尾根への分岐点  しばらく進んで道が左右に分岐した(写真左 10:12)。
 右が平野谷西尾根へ、そして左が平野谷東尾根道へそれぞれ続いている。ここは右に進み、平野谷西尾根へ入る。
 ところで、平野谷の尾根道は防火道とされ、尾根の草が幅広く刈り払われている。その結果、この尾根道はハイカーにとって歩きやすい山道となっているのである。しかし、ここを歩くハイカーは意外と少ないようで、今日も、まだ、この平野谷の尾根道では一人のハイカーにも会っていない。
平野谷西尾根への分岐点
 草木が刈り払われた尾根道からは、周辺の景色が確認できる。七三峠から西尾根に入って少々進んだ辺りからは、ちょうど真東に菊水山が望めた(写真右)。
 青く澄んだ空を背景として、菊水山頂上の電波塔がくっきりと見えている。
西方に菊水山を望む
西方に菊水山を望む
平野谷西尾根 1 平野谷西尾根 2
平野谷西尾根 1 平野谷西尾根 2
二本松林道  平野谷の尾根道は良く手入れがされていて歩きやすい山道であるが、アップダウンが結構多い(写真左上、写真上)。ちょっとしたピークが連なりながら高度を下げているという感じであり、下り道ながら急な登りが何度も登場する。
 単調な下りよりはアップダウンのある下りの方が山歩きが楽しめる・・・、なーんて考えながら進んでいると、前方からやってきた3人のハイカーとすれちがった。本日の山歩きではじめて出会ったハイカーである。
二本松林道
 やがて、平野谷西尾根道は、二本松林道に合流した(写真上 10:43)。合流地点には案内の標柱が立てられており、それによると、林道を西に進むと「天王谷」、東に進むと「二本松」と表示されている。
 この合流地点の林道の南側は、ちょっとした広場になっており(写真右)、そこからさらに山道が2つ延びている。左は、平野谷を下る道であり、右は天王谷東尾根へと続く道である。今日は、まだ歩いたことのない天王谷東尾根へ入ってみる。初めての山道に入るときは、「ここはどんな道だろう!!」と考え、なぜかワクワクとした気持ちになる。
天王谷東尾根分岐
天王谷東尾根分岐
天王谷東尾根 1  天王谷東尾根の取りつきには「防火線」についての説明表示があった。それには、
「防火線 この階段を登った尾根は、防火線になっています。山火事は長い年月かかって育った緑をあっという間に灰にしてしまいます。この火事が拡がるのを防ぐため主な尾根の草を幅広く刈り払ったり、その両側に燃えにくい樹木を帯のように植えて(防火樹帯)山火事に備えています。森林整備事務所」
と説明してあった。
 この尾根は六甲山の防災に役立っているのである。
天王谷東尾根 1
天王谷東尾根 2 天王谷東尾根 3
天王谷東尾根 2 天王谷東尾根 3
天王谷東尾根 4  天王谷東尾根は、登りの階段で始まった。下りの尾根道なのに登りで始まるのである。
 この後も、尾根道は単調ではなかった。らくだのコブのような大小のピークがいくつも連なっている。何度も急登が登場するので下っている気がしない。変な感じである。
 また、この尾根は防火線とされるだけあって、道の両側の下草はきれいに刈り込まれ、歩きやすくなっている。さらに、回りの雑木も伐採されているので、周辺の景色が楽しめる箇所も多々存在する。
天王谷東尾根 4
 コブの連続する刺激と周辺の景色でなかなか楽しく歩ける尾根道ではあるが、なぜか人影は全く無い。天王谷東尾根はハイカーには人気の無い尾根道なのであろう。
 さらにコブをいくつも乗り越えて、眼下に有馬街道が見えてきた。今日も街道は車が数珠繋ぎである(写真右)。
 有馬街道は谷筋を縫うように続く道であり、車の繋がる横の山肌は今にも崩れ落ちそうな絶壁である。がけ崩れの頻発する谷道であることがここから見ても窺われる。
 人家近くまで下ってきた。この辺りまで来ると、防火線の面影はなくなり、急勾配な岩場の道となった。
有馬街道が見えてきた
有馬街道が見えてきた
天王谷東尾根への入口  最後は、廃墟の庭先のような場所に降り立った(13:26)。雑然としたこの雰囲気では、一般のハイカーがここから天王谷東尾根に入って行こうという気にはならないだろう。もう少し、道の整備ができたらと感じた。ただ、神戸市の「119ばんつうほうプレート ち58−2」が設置されているので、民家の中を通過するのではないようだ。
 更に下り旧有馬街道に出てきた。振り返って天王谷東尾根への取り付き辺りを見てみた(写真左)。旧街道を右に入っているのが天王谷東尾根への入口である。ここから旧有馬街道を歩いて下り、地下鉄湊川公園駅から帰途についた。
天王谷東尾根への入口
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