高取山(豊春コース) (お勧め度★★☆) 西六甲【3-14】 |
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豊春コースの登山口は長田小学校の近くのようなので、今日は神鉄長田駅から歩き始めた(8:19)。改札を出て左に進む。線路と並走の高架の歩道橋から階段で下の車道に降りるが、歩道橋の上から西側を望むと、これから目指す高取山が見えている(写真左)。 |
神鉄長田駅から高取山 |
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車道山麓線を西に進む。車道からも、前方に高取山の頭部が見えている(写真左)。坂を下って、長田箕谷線をクロスする。次に苅藻川を渡り、坂を緩やかに登っていく。高取山の登山路(豊春コース)取付きは、地図では長田小学校の辺りとなっている。何か表示があるだろうと、安易に考え車道山麓線を更に西に進む。 |
車道山麓線から高取山 |
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長田小学校の辺りは過ぎたようだが、どうも取付きがわからない。いずれにしても、車道から右折して、西北に進む必要があると考え、長田区宮丘町の住宅地に入って行った(8:45)。宮丘町の1丁目と2丁目の境界辺りで、細い道が北に延びていた。これで間違いないと思って進んでいったが、神社に突き当たって道が無くなった。神社の鳥居に御嶽大神、青木大神の表示がある(写真右 8:54)。 |
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御嶽大神、青木大神 |
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神社で途方に暮れていると、近所の方に声をかけていただいた。「高取山に登るのは、もう一筋、東側だよ。」助かった!!。丁寧にお礼を言って、その方の教えてくれた道に向かう。その道も、民家の間の細い道(写真左)で、登山路などの表示は一切ない。初めての者では到底分からない登山口だった。民家の庭のような個所が入り口で、そこから山道に入る(8:56)。 |
民家の間を登る |
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山道は高取神社への参拝路としてよく歩かれているようで、下草等の手入れがされている(写真右)。5分ほど登ると、古い社の脇から幅広の山道に登りついた(写真下 9:00)。古い社は豊春神社の社殿で、ベンチで男性が一人休憩されていた。 |
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豊春コースへの登山路 |
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豊春神社に到着 |
豊春神社 |
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豊春神社は高取神社の末社で、石の立派な鳥居や玉垣に囲まれている。しかし、お社の建物や基礎の老朽化が進み、修復が困難な状態になっているらしく、十分に注意するようにとの掲示がされていた。 |
豊春コース |
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豊春神社のところで、本来の豊春コース参詣道に合流し、コンクリで整備された参道を登っていく(写真上)。豊春神社から5分少々登ったところで展望のある広場に到着した(写真右 9:07)。ここには、・・大明神や・・大神と彫られた石碑の神々が並んでいる。神々が面している方向には展望が開けていて、休憩用にベンチが設置してあった。先客一名が、ここで景色を楽しみながら休憩されていた。 |
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ベンチの展望所 |
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ベンチの展望所から3分程、参道を登っていくと清水茶屋の所で「一の宮コース」の参道と合流した(9:10)。「一の宮コース」は、高取大明神を経て登ってくる参道で初級コースとされ、登山者が多い。この「一の宮コース」との合流点には「神戸ツキワ登山会」の掲示板があり、創立93周年の茶話会のポスターが掲示してあった。長い歴史を重ねた登山会の益々の発展をお祈りしたい。 |
清水茶屋 |
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清水茶屋から、よく整備された階段道の参道を登っていく。次に、中の茶屋の前を過ぎた(写真右 9:18)。中の茶屋の中からは、カラオケの歌声が聞こえてきた。歌っている方もなかなかの”歌い手”だが、それにも増して、カラオケ装置の音質がいい感じだった。皆さん、気分よく歌われているのがわかる。 |
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中の茶屋 |
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中の茶屋の先がすぐ白川神社となっていた(写真左 9:19)。白川神社には、御嶽山大和本宮別格の表示がある。重々しい名称の神社だが、神社周囲には多くの猫ちゃんがたむろし、癒されるエリアとなっていた。 白川神社の裏手で、梅ノ木畑からの登山路が合流している。 |
御嶽山大和本宮別格 |
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白川神社から、整備された参道を高取神社に向かう。参道の階段を登っていくと、高神の滝から登ってきた道が合流してきた(9:25)。高神の滝からの道は「滝道コース(お滝道)」と呼ばれている。この滝道コースの合流地点のすぐ先が「安井茶屋」となる(写真右 9:26)。「安井茶屋」のある場所で、六甲全山縦走路(丸山コース)が分岐している。今年はコロナ禍で、残念だが全山縦走は中止となった。 |
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安井茶屋 |
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安井茶屋を過ぎ、つづらに登ると展望所。その展望所の先で月見茶屋になる(写真左 9:32)。月見茶屋、月輪登山会を過ぎると「高取神社神域」の表示から石の階段を登って、高取神社本宮に到着した(9:35)。 |
月見茶屋 |
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高取神社 |
境内からの展望 |
他の参拝の方と共に本殿にお参りする。その後、境内を散策した。境内から南に広がる展望は、いつきても圧巻の景色だ。りりしい神馬や、伊勢神宮遥拝所などを見て回る。次に、高取神社奥之宮に向かって、急な石階段を登って行った。 |
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境内の神馬 |
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急階段を登りきったところが高取山の山頂で、広場のようになっている。山頂には多くの石碑、祠が並び、そこに神々の名前が彫られている。神々の中心には金属の柵で守られた「備中白芳大明神」が祀られている。備中は今の岡山県に属する地だが、なぜだかここに備中の神が鎮座している。なお、山頂広場の一角に、「高取山頂之碑」の石碑もある(写真左)。 |
高取山頂 |
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高取神社と高取山頂をあちことちと散策していると、上空に雲が立ち込めてきた。薄暗くなって、雨が降り出しそうな展開になる。雨に打たれる前に下山しようと、高取神社を後にした(9:51)。登ってきた参道を、そのまま下って行く。 曇り空のなかだが、まだ、まだ、多くの人が神社を目指して、参道を登ってきている。高取山、高取神社が、地元の方々の生活の中にあることが分かる光景だった。 |
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高取神社参道を下る |
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行き交う人と、挨拶、目礼を交わしながら、参道を下って行く。月見茶屋(9:53)、安井茶屋(9:58)、白川神社(10:03)、中の茶屋(10:04)と下ってきた。中の茶屋では、まだまだカラオケのいい音が鳴り渡っている。ここを過ぎると、清水茶屋のとこで道が分岐する(写真左 10:10)。西が「一の宮コース」で、東に進めば「豊春コース」となる。「豊春コース」の取付き口を確認しなければと思い、ここは「豊春コース」を下って行く。 |
豊春コース分岐 |
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梅の木畑分岐 |
近郊緑地特別保全地区看板 |
朝方に登ってきたコースを下って行く。すぐに豊春神社(豊春大神)に至る(10:17)。神社からも整備された参道が下っているのでそれに従う。途中、左手側に梅の木畑周遊路に続く道が分岐していた(写真上)。その先、豊春神社から2分で民家のあるところまで下ってきた(写真右上 10:19)。ここには「近郊緑地特別保全地区」の大きな看板がある。 |
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住宅地の豊春コース |
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豊春コースは、この先、住宅地の間をフェンスや塀で仕切られた細い道となって南に下って行く。階段や坂道が続くが、よく整備されていて歩きやすい。毎日登山で早朝に登る方も多いのか「山登りはお静かに」の表示がフェンスに付けられていた。 |
「山登りはお静かに」 |
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豊春コースの取付き |
高取山を示す石の道標 |
住宅地の間を縫うように続く細い豊春コースは、豊春神社から8分で車道山麓線に下りついた(写真上 10:26)。ここは朝方通過したところだが、取付きとわからず、通り過ぎた場所だ。よく見ると、道脇に小さな石の道標が立ち、「→高取山」と表示されていた(写真右上)。完全に見落としていた。 |
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車道山麓線 |
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さて、ここで少し思案した。まだ時間が早いし空も晴れてきた。そこで、あと少し歩き回ることにした。朝方、地形図を見ていて気になった場所がある。高取山の東北側近くに「神戸丸山衝上断層」の表示がある。点が三つの表示(史跡・名勝・天然記念物)があり、史跡、名勝ならばと、訪ねてみることにした。車道山麓線を東北に進み、宮川町9丁目の交差点を渡って、苅藻川沿いに明泉寺町に続く車道に入った(10:39)。 |
苅藻川 |
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宮川町9丁目の交差点から北に向かって緩やかな登りとなる。バスも通る広い道だが、歩道があって歩きやすい。しかし、広かった道も、「神戸丸山衝上断層」が近づくと次第に細い道になり、一方通行の道路になった。山が迫って、苅藻川に断崖が切れ落ちている(写真右)。どこぞに、史跡・名勝「神戸丸山衝上断層」の表示があるだろうと歩き回ったが・・・・、衝上断層の所在はわからなかった。 |
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苅藻川沿いの道 |
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地形図の表示は大雑把だし、マピオンやグーグルの地図も調べたが、「神戸丸山衝上断層」の位置はそれぞれで異なっている。どうも断層は、苅藻川沿いではなかったようだ。神戸丸山衝上断層の探査はあきらめ、苅藻川の「ホタル生育中」の表示のある渓流を眺めながら、帰途に着くことにした。近くに神戸電鉄の丸山駅があるので、そこを目指す。丸山駅には11時ジャストに到着。今日は、断層は見れなかったが豊春コースで高取山に登れ、満足の一日になった。 |
神鉄丸山駅 |
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