藍那里山・鉄塔巡視路 (お勧め度★☆☆) 鵯越・鈴蘭台周辺【5-28】

神鉄西鈴蘭台駅(9:48)==藍那里山(10:10)==相談ヶ辻(10:24)==白川方面分岐(10:50)==D分岐(11:01)==
大平岩(11:08)==E分岐(11:20)==行き止まり(11:44)==ソーラー施設(12:20)==松茸山三角点(13:26)
==しあわせの村(13:54)==しあわせの村BS(14:30) (約5時間 令和3年4月11日) 
ROUTE MAP
linelineline
説明が青色文字の写真はクリックで拡大します。
 国営明石海峡公園神戸地区は「あいな里山公園」として整備が続いている。里山公園の敷地の南側には古くからの山道が残されていて、その一部を令和元年に歩いている。その際に未踏であったルートを今日(令和3年4月11日)は再訪した。鉄塔巡視路でもあるそれらの道では会う人も少なく、コロナ禍で密回避に最適のコースだった。
西鈴蘭台駅前広場  神戸市北区の藍那地区にある国営明石海峡公園神戸地区の南側には里山が残り、地形図では多くの実線、破線のルートが確認できる。そのルートの一部を前回(令和元年9月29日)探訪した。今回は、その際に未踏となったルートを再探査してみたい。今回も前回と同じく神戸電鉄西鈴蘭台駅からあいな里山公園を目指すことにする。西鈴蘭台駅で下車(9:48)して、駅前の公園(写真左)から南に進路をとる。
西鈴蘭台駅前広場
兵庫県道16号線  途中、鈴蘭台第2団地の中を横切り、ショートカットして兵庫県道16号明石神戸宝塚線に出る。兵庫県道16号線には歩きやすい歩道があるが、歩行者は少ない。この辺りの兵庫県道16号線には、多くの車ディーラーが並ぶ。スズキの販売店を過ぎ、ウェルシアと日産の間(鳴子1丁目交差点)から鳴子の住宅地に入る(9:58)。
兵庫県道16号線
 鳴子の住宅地から星和台の住宅地に入り、その住宅地の縁に沿った道を進んでいく。やがて星和台7丁目の最も北側の地点(星和台7丁目18の一番奥の一画)に至り、「上の辻モータープル」の先から藍那里山の山道に入る(写真右 10:10)。ここから舗装された細い山道を進む。 藍那里山の入口
藍那里山の入口
藍那里山の溜池  やがて山道は雑木の中を抜け、畑や溜池のある明るい道になる。その道がV字に切り返す分岐点では左に進む。のどかな山道では野鳥のさえずりが絶えず聞こえ、吹きゆく風が心地よい。やがて、前方に畑地の集積した場所が見えてきた。畑は休日農園を楽しむ人たちでにぎわっている。その畑地の集積した地点の先で、相談ヶ辻に到達した(写真下 10:24)。
藍那里山の溜池
 相談ヶ辻では道が十字に交わっている。ここは「あいな里山公園」の入口(相談ヶ辻歩行者口)となっていて、扉が開いているが園内に人影は確認できない。なお、この相談ヶ辻は、源平合戦の頃、義経が軍議を開いた場所と伝わる。左に進んで鵯越に出るか、右に進んで白川に出るか、取り巻きの武将と相談をしたことだろう。近くには、軍議が開かれた「椎の木塚」と呼ばれるポイントもあるらしい。当方は、この相談ヶ辻から右に進路を取り、白川方面に進む。 相談ヶ辻
相談ヶ辻
白川方面への道  相談ヶ辻から白川方面に向かう道は「太陽と緑の道」でもあるが、その道の両側には「あいな里山公園」のフェンスが張り巡らされている(写真左)。「あいな里山公園」は有料の公園なので、しっかりとガードされている。そのフェンスに挟まれた舗装路を進んでいると、路面に小さな蛇がへばりついているのが確認できた。全く動かないので、棒でつつくと鎌首を持ち上げて威嚇してきた。蛇はヤマカガシの子供のようだった。
白川方面への道
 その先、フェンスが張り巡らされた道を進んでいくと、男性ハイカー1人とすれ違った。本日、山中ですれ違ったハイカーは、後にも先にもこの方だけだった。
 やがて、フェンスの巡らされた道は分岐点となる(写真右 10:50)。ここは白川方面と木見峠方面へ分岐となっている。分岐には、「藍那・星和台方面」と「白川方面」を示す古い道標が立っているが、文字が劣化して見えづらい。
白川方面分岐
白川方面分岐
 白川方面分岐で右折して、木見峠方面への山道に入る。木見峠方面への山道は古くからある道で、よく歩かれたしっかりとした道だ。周囲の雑木からの木洩れ日が差し込んで心地よい(写真右)。ただし、右手側は「あいな里山公園」の敷地のようで、無粋なフェンスが続いている。 木見峠方面への山道
木見峠方面への山道
A分岐  木見峠方面への山道を進んでいくと、やがて左手側に分岐する道が登場する(写真左 10:56)。ここを左に進むと鉄塔まで巡視路が続く。巡視路はよく歩かれた道だが鉄塔の所で行きどまりとなっている。ここは前回に探索し、「A分岐」と命名したポイントなので、今回もA分岐と表記しておく。
A分岐
 A分岐から木見峠方面への山道を更に5分ほど進むとまた分岐点が登場する。ここは前回「D分岐」と命名したところなので今回も「D分岐」と表記する(写真右 11:01)。このD分岐を南に進むとやはり鉄塔に至るが、前回の探査はその鉄塔で終了していた。鉄塔の先にも山道が続いていたので、今回の探査は、その鉄塔より先のルートを探ってみたい。 D分岐
D分岐
送電線鉄塔  D分岐からよく歩かれた山道を進む。その山道の路面ををよく見ると、バイクの轍跡が残っているのが確認できる。ここまで、モトクロスバイクが入ってきているようだ。やがて、前方に高圧鉄塔が見えてきた(写真左 11:08)。バイクの轍跡はこの鉄塔の所で引き返している。しかし、鉄塔の下をくぐって更に踏み跡は続いている。その踏み跡に従うと、鉄塔のすぐ先に、大きな一枚岩がデーンと構えていた(写真下)。
送電線鉄塔
 この一枚岩は表面が平らになった巨大な岩なので、大平岩と勝手に名付けることにする。この大平岩で山道は行き止まりかと思うが、よく見ると大平岩の手前で、踏み跡が右に迂回していることに気がつく。山道は、大平岩を右側から巻くようにして続いているのだった。前回の時の探査は、この大平岩までだったので、今回は更に大平岩から先の山道を探索してみたい。 大平岩
大平岩
笹が刈られた山道  大平岩を過ぎると急な下り道となる。滑らないようにゆっくりと下って行くと、やがて笹の中の道になる。背の高い笹が茂っているが、山道の周囲の笹は刈り払われていて、歩きやすく整備されている(写真左)。背の高い笹の間の山道を下って行くと、その先で細い流れの所に下りついた(写真左下 11:14)。ここで流れを渡ると、その流れの右岸に山道が続いていた。
笹が刈られた山道
細い流れに下りつく 右岸道
細い流れに下りつく 右岸道
 流れの右岸道を少し上流に進んだが、すぐに倒木に突き当たった。そこで引き返し、右岸道を下って行くと、笹の中に関電の「火の用心」の標識が立っていた。笹が刈り払われていたのは、ここが巡視路であるためだった。この「火の用心」の標識で道が分岐していた(11:20)。この分岐を、以後「E分岐」と呼称することとする。E分岐では、右に行く道と、流れを渡って南に続く道が分かれている。右に続く道の方がはっきりとした道であるが、ここはとりあえず南に下ってみることにした。 E分岐で流れを渡る
E分岐で流れを渡る
笹の道を進む  E分岐で細い流れを渡って、笹の中の少し藪っぽい道を進むと(写真左)、突然、周囲が開けて田んぼの脇に飛び出した(写真下 11:30)。
 田んぼ脇の農道には車の車両跡が残り、ここまで農作業の車が入っていることが分かる。この道をたどると白川の方に抜けるのだろうと思い、農道を南に進んでいった。
笹の道を進む
 農道の脇には農作業小屋が点在し、田んぼも耕されている。この周囲に民家はないが、田畑は耕作のためによく手入れされていた(写真下)。農作業の方がいれば道を聞いてみようと思い農道を進んだが、誰もいないばかりか、農道は阪神高速北神戸線の下で、フェンスで閉鎖されていた(写真右下 11:44)。外に出られず意気消沈の展開となったが、ここが立ち入りが制限されたところと知り、引き返すことにした。 田んぼに出た
田んぼに出た
農道を進む 農道はフェンスで閉鎖
農道を進む 農道はフェンスで閉鎖
一人花見遊山  農道を引き返しながら周囲の山を眺めると、田んぼの北側の斜面に大きな山桜が花を咲かせていた(写真左)。周囲の新緑の中で、山桜の淡いピンクがとてもきれいだ。ここで、昼食の時間とし、飲料とお握りを頬張りながら一人花見遊山となった。桜見物で10分程休憩を入れた後、残りの巡視路の再探索を開始することにした(11:56)。
一人花見遊山
 田んぼから約4分でE分岐に戻ってきた。ここで、次は西方向に進んでいく。するとすぐに右手側に特徴的な土の斜面が登場した。横に幾重にも地層が重なった高さ4m程の斜面が続いている(写真右)。素人目にも圧倒される感じの地層面で、地学ファンにはたまらないだろうと思うのだが・・・・、どうなんだろう?!。 目立つ地層
目立つ地層
F分岐  その圧倒的な地層面の先で、またまた、道が分岐した。この分岐を以後「F分岐」と呼ぶことにする(写真左)。この「F分岐」で、右は山道、左は鉄製の小橋となっている。この小橋の形状は巡視路特有のものと思われたので、まず、左側の小橋の方に進んでみた。
F分岐
 小橋を渡ると、山道はすぐに広い幅の道にかわった(写真右)。少し雑草が茂るが、路面をよく見ると、どうもキャタピラーの轍跡が残っている感じだ。こんなところまで重機が入ってきたのだろうかと、すこし不思議な気持ちで進んでいく。 轍跡が残る道
轍跡が残る道
すごい斜度の斜面  更に、幅の広い道を進んでいくとキャタピラーの跡が明確になってきて、この幅広の道がブルドーザー (Bulldozer) によって切り開かれたものだと分かった。そのキャタピラー跡の道を進んでいくと、前方にすごい斜度の斜面が見えてきた。そこをキャタピラーが登っている。重機は転落してしまうのではないかと思うような斜度だが、ブルの力、恐るべしだ。ずり落ちながら、当方もその斜面を登っていくと、そこは高圧鉄塔の立つ場所となっていた(写真左)。
すごい斜度の斜面
 周囲は、高圧鉄塔の保守の為、道が切り開かれ、木々が伐採されていた。剥き出しになった山肌と、切り倒された木々を見て、少し複雑な気持ちになったが、電力の安定供給のため、しかたのないことなのだろう。 切り開かれた道が続く
切り開かれた道が続く
 ブルドーザーで切り開かれた道がどこまで続くのだろうと更に進んでくと、その道は巨大なソーラー発電設備に突き当たった(写真右 12:20)。この先は私有地で入ってはいけないと思い、探査はここまでとした。近くでエンジンのばく進音が聞こえるので、マップで調べてみると、ソーラー設備の隣にスポーツサーキット場があるようだった。この一帯の山中は、山が切り開かれ、いろんなものが作られていたのだった。 ソーラー施設に出た
ソーラー施設に出た
草地の先はソーラー施設  ソーラー設備から、ブルドーザーで切り開かれたキャタピラーの道を戻っていく。鉄製の小橋まで戻り(写真左下 12:37)、次に、F分岐から北に続く山道の探索に取り掛かった。この道はよく歩かれた道で(写真下)、ぬかるみでは多くの足跡が付いているので、おそらく関電の鉄塔巡視路だろう。
草地の先はソーラー施設
鉄製の小橋 F分岐から北に続く山道
鉄製の小橋 F分岐から北に続く山道
 F分岐から北に続く山道では、ピンクの紐の誘導が続いたが、4分ほど進むとその道は笹の薮の中に突入して、それ以上の進行を阻むような感じとなった。よって、この道の探査もここで終わることにして、元の道を帰っていくことにした。
 元のやってきた道を戻って行きながら周囲を見ると、陽の当たる場所ではモチツツジが花を開いていた(写真右)。このツツジのピンクも上品でいい色だ。
モチツツジ
モチツツジ
白川分岐の三差路  その先、大平岩(12:55)、D分岐(12:59)、A分岐(13:08)と過ぎ、白川分岐の三差路迄戻ってきた(写真左 13:16)。ここから、白川方面に進んでいく。
白川分岐の三差路
 途中、しあわせの村ゴルフ場の近くまで来て、松茸山三角点が近くにあることを思い出した。何年か前に確認した三角点だが、久方ぶりに訪問することにした。GPSを頼りに、斜面の中で歩きやすそうな場所から登っていくと、薮の中で三角点(四等三角点:松茸山)を発見(写真左 13:26)。四等三角点:松茸山の探査を終え、その先、白川方面への道を更に進んでいく。 四等三角点:松茸山
四等三角点:松茸山
阪神高速を渡る しあわせの村分岐
阪神高速を渡る しあわせの村分岐
 道はやがて舗装路となって明るい感じになると、阪神高速北神戸線が見えるようになる。次に、高速道路を跨ぐ跨線橋で南に渡る。跨線橋の下では、疎らに走る自動車が、高速で走り去っていく(写真上 13:37)。次に、しあわせの村へ入る分岐点となり(写真右上 13:43)、道標に従いしあわせの村に入る。村の中の整備された山道を進んでいくと、テントキャンプ場に下りついた(13:54)。 日本庭園
日本庭園
しだれ桜  テントキャンプ場で、係の方から園内のマップをいただく。そのマップを頼りに、車道脇の歩道を登っていくと、「野外活動センターあおぞら」に到着。そこを過ぎると、芝生広場に到着した。芝生広場では、コロナ禍で遊び場を失った子供たちが、皆、元気に走っていた。当方は、芝生広場から日本庭園に入り、庭園内の花々を鑑賞することとした(14:23)。
しだれ桜
 庭園内の桜は既に盛りを過ぎ、散り落ちた花びらに物の風情を感じることができた。
 ( ^^) _U~~
 枝ぶりが見事な名物の枝垂桜は、何か物足りない感じに変貌していた。風災で、枝が折れてしまったのだろうか。はやく元の見事な姿に戻ってほしいと祈りながら、日本庭園を後にした。村内のバス停で、バスを待ちながら本日の山歩きを終えたのでした。
しあわせの村
しあわせの村
● 今回探訪した藍那里山のコースの一部では、モトクロスバイクと遭遇する可能性がありますので、歩行には注意が必要です。なお、前回、藍那里山のコースを探訪した時の記録はこちらを参照。
このページTOPへ

HOME 1表六甲 2北六甲 3西六甲 4東六甲 5鵯越周辺 6丹生山系 7関西の山
 
linelineline