ガベノ城・奥池 (お勧め度★★☆) 東六甲【4-17】 |
ガベノ城への登り道は街中から近く、心癒される眺望の道といわれる。ガベノ城への登山道は西に向かっているので、登る陽光を背に受けて歩いてみるのも気分よさそうな感じがする。 ということで、今日(平成23年5月15日)はガベノ城を目指してみよう。阪急の苦楽園口からガベノ城へ登り、奥池から阪急芦屋川駅まで芦屋川沿いを戻るコースを辿ろうと思う。 なお、ガベノ城への登り道が街中から近いというのは、剣谷町からの話であって、苦楽園駅から剣谷町のガベノ城への登り口までは、延々とアスファルト道が続くことを最初に断わっておかなければならない。 |
|
越木岩神社 | |
苦楽園口駅を9:20に出発する。アスファルト道の連続歩行はハッピーではないので、途中、越木岩神社や北山緑化植物園に寄り道してみよう。 西宮の閑静な住宅街の坂道をぶらぶらと進み、9:55に越木岩神社までやってきた(写真上)。 越木岩神社は創立年不詳と言われるだけあって、神社一帯の雰囲気が荘厳だ。本殿北側の甑岩(こしきいわ)まで足を延ばす。巨岩甑岩は磐座とされるが、昔大阪城築城のために切り出されそうになり、その際真っ白な煙を霊気として放ち、切り出しを阻止したのだと言う。甑岩恐るべし。 | |
甑岩 | |
甑岩の霊験に接した次は、北山緑化植物園の緑と花にも接してみることにした。 県道82号線沿いに、北に進む。柏堂バス停の前が北山緑化植物園の入口となっている。 北山緑化植物園では、まず北山山荘の日本庭園を見学しようと思い、急いで庭園入口を目指したものの、あいにく本日貸切の表示が・・・!。残念だがしょうがない。気を取り直して北山墨華亭、小蘭亭に向かう。その一帯は、中国紹興市の名園を模した建物が周辺の緑に溶け込み、ゆったりとした時間が流れていた。 写真右は北山墨華亭。 |
|
北山緑化植物園 | |
北山緑化植物園で緑に癒されて、「又、来てみよう。」と思いながら10:37に植物園をスタート。次にガベノ城を目指す。 県道脇の歩道を北に進むと、すぐに剣谷町の分岐に至る。この分岐には、「剣谷町→」の表示と自治会による剣谷町の地図があるのですぐわかる。 ここから剣谷町に入り、アスファルトの坂道を登っていく。周辺は立派なお屋敷が目立つ。この辺りでは、アスファルトの坂道を歩いて登る者は皆無に等しく、やたら目立つのがやや気になる。 そのうち、前方に観音山が見えてきた(写真左)。 |
|
剣谷町から望む観音山 | |
ガベノ城への登り口 | 剣谷登山口 |
坂道を登りきった辺りでアスファルト道が左右に分岐する。ここは左に進む。 すぐに右手側に立派な石垣が見え、その手前に階段が確認できる(写真上)。 階段脇のカーブミラーのついた電柱に「剣谷登山口」の表示もあるので、ここがガベノ城への登山口であることが分かる。 |
|
ガベノ城への尾根道に入る | |
長々とアスファルト道を登ってきたので、なにかほっとした気分で山道に入る(10:53)。まずは、住宅と住宅の間のコンクリートの階段を登っていく。そしてすぐ、道は左折して山道となる。 ガベノ城へのこの山道は花崗岩が風化して岩と砂礫が剥き出しのところが多い感じだ(写真上)。滑らないように注意したい。 またこの道からは、右手側遠方に観音山が望める。観音山の中腹まで、住宅地がせまっているのが見える(写真左)。 |
|
ガベノ城への尾根道から望む観音山 | |
5分程登ると、東側に展望の広がる場所に出た。ここからは住宅街の甍の並びが間近に見える。甲山も見えている(写真右)。 その景色を楽しんでいたら、上からわんこを連れたご夫婦が下ってこられた。ワンちゃんは、うれしそう尻尾を振っている。山道はアスファルト道の散歩より、よっぽど楽しいのだろう。 次に、おじさんハイカーが下ってこられた。住宅地からすぐ山に入れるガベノ城への尾根道は、地元の愛好者も多いとみえる。 |
|
ガベノ城への尾根道から望む甲山 | |
さらに尾根道を進んでいく。どんどん東方の景色が眼下に広がっていく。この辺りの尾根道は、高い樹木がなくて、頗る展望がよい。「心癒される眺望の道」に偽りはない。登る陽光を背に受けて、ガベノ城への登山道を歩くのは気分最高である。 また、西側には、これから進む尾根道の様子も確認できる(写真左)。前方のピークがガベノ城だろう。 前も後ろも開放的で、ガベノ城への登山道はいい尾根道といえそうだ。(夏の日照りの頃は、アンハッピーかもしれないが・・。) |
|
ガベノ城が見えてきた | |
小ピークを越え、尾根道の登りとなる。後方(東方)を振り返ると、甲山がちょうど同じ程度の標高になっている(写真右)。今越えた小ピークが枯れ木の向こうに確認できる。 見通しの良かった尾根道が、樹木に覆われた道に変っってきた(11:11)。「心癒される眺望の道」は剣谷の住宅街から山道に入り、約20分程続いたことになる。ここから、いよいよガベノ城のピークへの登りに入ったようだ。 |
|
尾根の向こうに甲山 | |
11:19 人工建造物である石垣が突然登場した(写真左)。古いもののようにも見えるが、どの時代に建造されたものだろうか。 この石垣を越えてさらに登ると、斜面に石垣が何層にも連なる場所となった。ガベノ城の城郭の一部を構成したものであろうか・・・?。 単なる土砂流出防止のための斜面の石積のようにも見えるが・・・・? この石垣で覆われた小高いピークを右側から回り込んで、ちょうど西側の麓から踏み跡が分岐して上部に向かって伸びていた。特に表示はないが、ここがガベノ城への登り口である。 |
|
ガベノ城の手前の石垣 | |
踏み跡を辿り、ピークに登りつくと、そこにはガベノ城の古い表示があった(写真右 10:28)。剣谷の登り口からガベノ城まで約35分を要したことになる。 ここにはガベノ城と書かれた山名札が新旧併せて3枚掲げてあった。 ガベノ城のピークは狭い空間であり、そこに城があったとは考えられないスペースである。物見櫓程度のものが存在していたのかもしれない。 ガベノ城からは東に眺望が開けている(写真下)。西側にはこれから登る尾根筋が見えている(写真右下)。 |
|
ガベノ城に到着 | |
ガベノ城頂上 | ガベノ城から西方を望む |
ところで、ガベノ城のピークへは5年前にもやってきた記憶があるが、そのときの雰囲気と何か違うような気もするが・・・? やや疑問を残しながらもガベノ城で3分程休憩して、次に奥池を目指してスタートする。 ピークから下り、また上りにかかる。ガベノ城から10分少々登って展望の岩場に登り着いた。ここは東方に向かい眺望抜群である。それだけに本日も10名ほどのパーティーが昼食中であった。ここで景色を見ていて、ふっ・・と気になることに思い当たった。5年前にガベノ城と思っていた場所はここだったのではないかと・・・。 |
|
にせ ガベノ城の山名札 | |
気になって、帰宅後に5年前のデジカメデータを引っ張り出して確認したところ、やはり、展望の岩場をガベノ城と誤認していたようだ。 ガベノ城と誤認した展望の岩場にも「ガベノ城」の山名札が掛けてあったが、その5年前のデジカメ写真を拡大して良く見ると「ここはにせ 本物は下200m」と小さく書いてあるではないか!!。がっくりするやらおかしいやら・・。(写真上) まぁ、疑問が解けて良かったとしておく。 展望の岩場を出発し、5分程登ると尾根の道に合流した(写真右 11:49)。ここには、各方面を示す丁寧な案内表示が立っていた。 |
|
観音山へ続く尾根筋に合流 | |
ここからは観音山に寄り道してから奥池に下ることにする。 観音山方面を目指して北に進んでいると、右手側に道が分岐していた。気になって少し入り込んでいったところ、どんどん東に下っている。この辺りからは鷲林寺方面に下る道が何本かあるようだ。 また元の道に戻り、観音山を目指して進む。 12:10 観音山と奥池方面の分岐点までやって来た(写真左)。ここにも古いが丁寧な表示がある。ここは右手の観音山方面に進む。この辺りでは、観音山方面からやって来た多くのハイカーとすれ違った。 |
|
奥池・観音山方面の分岐 | |
観音山は眺望が利く山なので、多くの人が訪れる。したがって、この辺りの山道は、人の往来が多いのである。 奇岩、巨岩の点在する観音山への道を辿り、12:20に観音山に到着した(写真右)。観音山では3組のハイカーが、昼食中であった。今日は景色がやや霞んでいるが、ここからの眺望にはいつも感動をおぼえる。 賑わう観音山の山頂で何枚か風景写真を撮影して、ここはすぐに出発とした。次に奥池を目指す。 |
|
観音山に到着 | |
観音山から奥池に下っていく。 この道でも、多くのハイカーとすれ違った。今日は、この山域は特に人が多い感じだ。 少し進んで、10名ほどのパーティーに追いついた。この人達に連なって、奥池まで一緒に下ってきた(写真左 12:40)。今日の奥池は風が強く、水面がざわついている。 奥池で昼食タイムとし、波立つ水面を見ながらおにぎりを頬張った。 |
|
奥池に到着 | |
昼食を終え12:52に奥池をスタートする。 ここからは、芦屋川沿いに下っていこうと考えている。奥池町のお屋敷内を徘徊して、東おたふく山登山口のバス停までやってきた。この辺りの住宅地の南東側のはずれから、芦屋川沿いの山道が始まっている。 この山道は、芦屋川をクロスしながら芦有DW芦屋ゲートまで続くしっかりとしたルートであり、何箇所か写真右のような立派な橋も掛けられているが、人とめぐり合ったことはない。奥池までやってきたハイカーは、帰り道はバスに揺られるのが多いのだろう。 |
|
芦屋川沿いに山道が続く | |
概ね芦有DWと平行して続く山道を15分程歩き、芦有DW芦屋ゲートまで下ってきた(13:33)。ここはゴルフ場(芦屋CC)への入口でもある。 芦有DW芦屋ゲートでは写真左のところで車道の下をくぐり、石仏谷の堰堤の手前で流れを渡る。ここからは、芦屋川の左岸の山腹に張り付く道を下っていく。 13:46 八幡(はちまん)谷を過ぎる。 13:55 鷹尾第二堰堤の方に道が下る箇所までやって来た。ここで、堰堤の方に下れば、弁天岩、ナマズ石を経て芦屋川沿いの道が続く。 |
|
芦有DW芦屋ゲート | |
水道施設?の上を進む | 鉄板部分は腐食部位に注意 |
しかし、今日は鷹尾第二堰堤の方に下らないで、まっすぐに進んでみようと思う。 というのも、ここから、なにやら水道施設のような、又はそれに類するもの(水路)が敷設され、その上がちょうど歩きやすいルートになっているのである(写真上)。 歩行禁止の表示も無いので、ここを進んでみたい。 水路の蓋であろうか、コンクリートブロックの上をすいすい進む。途中、橋梁の所ではコンクリートが鉄板に変る。 |
|
立入禁止の水道施設 | |
8分ほど進んで、鉄棒で囲まれた水道設備のような所までやってきた(写真上 14:03)。ここからは、水道管のようなものが斜面を下っている。 その水道管に沿って、踏み跡も下っているのでそれに従う。すると眼前に異様な光景が展開した。山中に、タイヤが山積で廃棄してあるのだ(写真右)。 不法投棄か・・・これは通報しなければ・・・と思ったが、すぐ勘違いであることがわかった。 それは、廃タイヤを利用した、落石防止施設のようであった。ちょうどタイヤの並べられた下方が、県道奥山精道線になっている。 |
|
謎のタイヤの林立設備 | |
謎のタイヤの設備から踏み跡が更に斜面を下っている。落ち葉の積もる古い石の階段もある。それを辿っていると、いきなり車道沿い崖淵に飛び出した。えっっ!!!と思ったが、そこにはちゃんと梯子が用意され、安全に車道まで下れるようになっていた(写真左)。 車道には「奥山精道線カーブNo.9」の表示があった。ここから、延々と車道を下り、阪急芦屋川駅には14:43の到着であった。 今日はアスファルト道も多かったが、未知のエリアの探索が多く、楽しい山歩きであった。 |
|
県道奥山精道線に合流 |
HOME | 1表六甲 | 2北六甲 | 3西六甲 | 4東六甲 | 5鵯越周辺 | 6丹生山系 | 7関西の山 |