君影ロックガーデン・妙号岩(お勧め度★★☆) 鵯越・鈴蘭台周辺【5-1】 |
今日(18/8/15)は、手軽に尾根歩きが楽しめるイヤガ谷東尾根道を散策し、君影ロックガーデンと妙号岩を廻ってみることにした |
暑い日が続くが、せっかくの夏休みである。家でゴロゴロするのも、もったいないので、手軽に尾根歩きが楽しめるイヤガ谷東尾根道、君影ロックガーデンと妙号岩を散策してみることにした。神戸市北区君影町の鈴蘭台第5団地(57号棟横)から神戸電鉄の鵯越駅を目指すコースである。ほとんど下り一辺倒の道であり、真夏でも体力の消耗は少ない。 | |
神鉄バスバス停 | |
イヤガ谷東尾根道の入口までは鈴蘭台駅から神鉄バス(君影線)がでているので、これを利用すると便利である(駅から歩くと入口まで30分程かかる。)。 神鉄バスのバス停「陸橋下」で下車し(写真上)、そこから団地内を歩いて57号棟までやってきた。57号棟の横にはハイキング道入り口を示す大きな看板がある(写真右)ので分かりやすい。 |
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イヤガ谷東尾根入口 | |
イヤガ谷東尾根道は、57号棟の建物を左から巻いて、裏に回りこむような感じで始まる。 そして、ハイキング道を歩き始めて、すぐに分岐点が現れる(写真左 10:45)。ここには案内の標識が立っている。これによれば、左は森林管理道であり、かつ、君影ロックガーデンへ続く道である旨表示されている。君影ロックガーデンへは「ここから500メートル」であるとの記載もある。 |
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君影ロックガーデンへの分岐 | |
今日は、まず、君影ロックガーデンを目指すので、ここは左の道を選択する。なお、右に進むと、イヤガ谷東尾根道ハイキング道である。 君影ロックガーデンへの山道に入って少し進むと、尾根上の道の脇に小さな石柱が立っている(写真右)。普通に歩いていると、気にも止めないであろう。しかし、これは、れっきとした三角点である。 |
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尾根道に三角点 | |
通常、三角点であれば、その旨を示す木製の杭がたてられ、「大事にしましょう。」の一言も添えられているものだが、ここにはそのようなものは何も無い。ただ、石柱がポツンと立っているのみである。ここの三角点は非常に粗末に扱われているのである。三角点に物の哀れを感じながらも、猛暑の中、長居は無用!当方も干上がってしまいそうなので、先を急ぐことにする。 | |
鈴蘭台四等三角点 | |
君影ロックガーデンへの山道は、よく整備されている(写真左)。 この時期であれば、笹などの、道脇の植物が生い茂り、足元が見えない状態に成長して通路を塞いでいることも多いが、ここのハイキング道は、きれいに脇の草が刈り取られている。非常に歩きやすくて、ありがたい。 ハイキング道を管理されている方々には感謝の一言である。 |
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君影ロックガーデンへの山道 | |
君影ロックガーデンへ続く道は、写真右のように踏み跡がしっかりとついた歩きやすい道である。おまけに、案内の表示もある。途中で、樹林の間に入り、道は細くなるが、ここでは、踏み跡のはっきりしたルートに従って進めばよい。すなわち、踏み跡が薄くなったと感じたら引き返して再確認することである。 途中、はっきりとした道が左右に分岐する箇所があるが、ここは左に進む。右に行くと、東尾根道に出てしまう。 |
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君影ロックガーデンへの案内表示 | |
尾根道に入って約10分程度で君影ロックガーデンに到着した(10:55)。ここは、芦屋ロックガーデンとまではいかないが、大きな岩が連なる景勝の地である。住宅街から10分ほど山に入っただけでこのような地があるとは驚きである。 入口には君影ロックガーデンを示す表示板が木に掛けられている(写真左)。 |
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君影ロックガーデン | |
ロックガーデンの大岩 | 大岩を下から見上げる |
君影ロックガーデンは大きな岩の塊である(写真左上、上)。岩の上部は、風化が進み、砂状になって滑りやすい箇所もあるので要注意である。 岩の上からは、真正面に菊水山が、その右下に石井ダムのダム湖が、南東方向には妙号岩が、そしてその向こうには、神戸の市街地と大阪湾が見渡せる。山とダム湖と市街地と海がパノラマ的に広がる景色は圧巻である(写真左)。 |
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君影ロックガーデンからの景色 | |
しかし、夏の太陽に熱せられた岩の上は極端に暑い。よって、景観は名残惜しいが、暑さには勝てず、ここは早々に立ち去ることにする(11:00)。 先程、ここにやってくるときに通過した分岐点まで戻り、こんどはここを左折して東尾根道に戻ることにする。 途中、ロックガーデンがきれいに見渡せる箇所もある(写真右)。 |
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君影ロックガーデン遠景 | |
先程の分岐点から、更に5分ほど進むと、又、道が左右に分岐する。ここの、左側の分岐には丸太材が置かれていて、この先が行き止まりであることを示している。ここを進むと、しばらくは下り道が続くが、やがて進むべき道が無くなる。恐らく、石井ダムの工事で廃道になった道であろう。よって、この分岐点は右に進む。すると、すぐに東尾根道に合流となる(11:10)。 合流した所には、神戸市の「119ばんつうほうプレートき56−19」がある。ここから右に下ると、イヤガ谷川に下りることができる。妙号岩へ進むには尾根道を直進である。 |
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イヤガ谷東尾根道 | |
先程の「プレートき56−19」から、東尾根道を3分ほど進むと、こんどは「プレートき56−18」が現れる。妙号岩へはここを左に入るのだが、ルートには表示が一切無いので、道を外れないように進みたい。 やがて、細道はピークを一つ越える感じで登り道となった。登りが終わり、次の曲がりくねった下り道が終わりを告げる頃、右手側前方に妙号岩(南峰)が見えてきた。この辺りから西方を振り返ると、山々の間に遠く高尾山が望める(写真右)。 |
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妙号岩(南峰)から西方に高尾山を望む | |
妙号岩(南峰)に到着した(11:22)。ここからの景色も素晴らしい。左手側には鈴蘭台方面の町並みが、前方には菊水山の切り立った斜面が、その下には石井ダムのダム湖が、右手側には山々の間から神戸の町並みと海が見渡せる。特に、菊水山の西側斜面はこんなに急だったのかとびっくりさせられる。 妙号岩(南峰)は、尾根の突端に大きな岩が突き出ている感じとでも表現したらいいであろうか(写真左)。恐る恐る、その突き出た大岩の突端に立ってみた。 |
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妙号岩(南峰)の上部 | |
すると、どうであろう。その大岩の下方に、更に、突き出た突端があった(左上の写真で、中央やや左よりの最もダムに突き出た箇所)。そこまでは、なんとか下りていけそうである。岩の窪みを頼りに慎重に下っていく。しかし、太陽にとことん熱せられた岩はあつい。手袋を忘れてきたことが悔やまれる。 最突端の大岩に到達した(写真左)。この岩は、二つに割れたようになっており、間の窪みから更に先に進んでみた。 |
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妙号岩(南峰)の最突端 | |
「おおっ!!」。おもわず、後ずさりしてしまった。ここは、絶壁の真上である。写真右でその高度感がお分かりいただけるだろうか。 ところで、この岩を良く見ると、岩登りの道具が打ち込まれている(写真下)。この岩は、クライマーには有名な場所なのである。高所における恐怖感を克服できるクライマーは、本当にたいしたものだと、この場所に立つとつくづく感じる。 眼下に広がるダム湖の水面(写真右下)を見ていると、吸い込まれてしまいそうな感じさえ抱く。 |
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妙号岩(南峰)から真下を望む | |
クライマーの足跡 | 妙号岩(南峰)から望む石井ダム |
現在立っている妙号岩(南峰)の北側には、妙号岩(北峰)があり、その岩には「南無阿弥陀仏」の妙号が彫られている。そのことから、この岩場(南峰・北峰)は一般に名号岩とよばれている。妙号岩(北峰)の名号を見るには、岩の下に取り付かなければならないが、現在、石井ダム工事の関係で、道は閉ざされ岩の下に入ることはできない。 なお、妙号岩(北峰)は、高さ55メートルの岸壁である。「南無阿弥陀仏」の妙号は1.2メートル角の大きさで、約140年前に彫られたといわれる。 彫られた「南無阿弥陀仏」の妙号の写真はこちら。 |
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妙号岩(南峰)上部の様子 | |
妙号岩(南峰)の突端で恐怖感も堪能できたので引き返すことにして、振り返った。 「おおっ!!」また、また声が出た。 夢中で下ってきたので気づかなかったが、ここまで下る斜面も結構きわどい斜面である(写真上)。 しかし、登りは下を見なくてもいいので、その分、気は楽で、辺りを見回す余裕もでてきた。北の方を見回すと、山々の緑の向こうに鈴蘭台の町並みが確認できた(写真左)。 |
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妙号岩(南峰)から鈴蘭台方面を望む | |
妙号岩(南峰)の頂上まで登り返してきて、また、もと来た道を引き返すことにした(11:32)。6分ほど歩いて、来るときに通過した分岐点にやってきた。右に進むと元来た道なので、ここは尾根道への近道である左に進む。 ところで、イヤガ谷東尾根道から妙号岩へ至るルートは、樹間の細道であるが、やたら蜘蛛の巣が目に付いた。まさに、蜘蛛の巣と格闘しながらの進軍である。やはり、熱い夏場は訪れる人も少ないのであろう。 |
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尾根道から望む神戸市街地 | |
妙号岩(南峰)をスタートして約10分でイヤガ谷東尾根道に合流した(11:42)。ここには神戸市の「119ばんつうほうプレート き56−17」がある。 ここから、尾根道を更に10分ほど東に進むと、前方に視界の開けた箇所に出る。ここからは、元町、三宮の市街地からポートアイランドが見渡せる(写真上)。しばし、ここで休憩も選択肢の一つだろう。 このビューポイントを過ぎると、道は今までの平坦路から下りへと代わる(写真左)。 |
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下りとなった尾根道 | |
下り道は、九十九でけっこう急勾配である。「この暑さの中で登りはきついだろうな。」などと考えながら下っていると、なんと前方から1人のハイカーが急坂を上ってきた。ものすごい汗で、見た目、相当息が上がっている。やはり、登りは無謀な感じだ。 そうこうしている内に、道は高圧電線の鉄塔の下をくぐり、尾根道と谷道の分岐点に到着した(写真右 12:01)。ここは谷道を選択して、いっきに下り、神戸電鉄鵯越駅に到着したのは12時16分であった。 今日は、約10,000歩、1時間30分の尾根歩きであった。 |
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尾根道と谷道の分岐点 |
従来、君影ロックガーデンに係る記載を中心に掲載していたページを、18/8/15 にハイキングした記録を基本として整理し直し、「君影ロックガーデン・妙号岩」(改訂版)として再掲載しました。(18/8/17) なお、石井ダムの周遊路は平成18年11月に開放され、現在はいつでも「南無阿弥陀仏」の妙号を見ることができるようになっています。 平成21年に、妙号岩及び妙号岩南峰(天狗岩)を探索したときの記録はこちらを参照願います! |
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