小川谷・茶園谷 (お勧め度★☆☆) 北六甲【2-23】

今日(平成20年9月14日)は、裏六甲にあって入山者も少なく、
静かな散策が楽しめる小川谷を歩いてみた。

Route MAP
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 暑い日が続いたこの夏!!。それを理由に、6月以降3ケ月ほど山歩きをサボってしまった。秋のメタボ診断に備えて、今日から山歩きを再開することにした。
 久しぶりの山行きなので、山頂に比較的近いところまで舗装路が続き、楽に登れそうな気がする小川谷を歩くことにした。
 神戸電鉄の唐櫃台の駅から歩き始め(8:50)、市営唐櫃住宅を抜けて阪神高速の高架下までやって来た(写真右)。今日は晴天である。
阪神高速の高架下を行く
阪神高速の高架下を行く
東山橋  高架辺りでは、早朝ハイクから帰ってくる地元のハイカーの方と多くすれ違った。
 更に、舗装路を進み東山橋までやって来た(写真左 9:10)。この橋の下の川原からは、子供達のはしゃぎ声が聞こえてきた。家族でキャンプに来ているようだ。いつの時代も、水辺は子供達の格好の遊び場である。
 次に、右手側から逢山峡砂防ダムの大きな水音が聞こえてきた。昨夜の雨で水量が増している。
東山橋
 コンクリートで固められた逢山峡の山道は、雨がまだ乾ききっておらず、勾配の急な箇所では滑りやすい。
 滑らないよう、足元に気を遣いながら進んでいると、前方に人影が見えてきた。お年寄りが、ゆっくりと歩いておられる(写真右)。日課としている朝の散歩であろうか。気をつけて歩かれるよう心で念じ、追い越させていただいた。
 お年の割に、足取りはしっかりとしておられた。日々の精進の賜物なのであろう。精進の足りない当方には反省となった。
逢山峡
逢山峡
完成した仙人谷堰堤  次に猪ノ鼻橋を渡る(9:30)。橋の下から猪ノ鼻滝の大きな水音が聞こえてくる。
 橋を過ぎ、仏谷の分岐となった。ここには仏谷分岐を示す案内表示はない。そしてすぐに、茶園谷の分岐となった。ここは従前、簡単な案内表示が有ったと思うが、その表示は取り払われている。初めての者には分かりにくいだろう。この分岐を左に進み茶園谷に入る(9:35)。
 茶園谷の名前は、この辺りに昔、茶畑でも広がっていたからであろうか。いつも疑問に思う。次に仙人谷堰堤へ至った(写真左 9:40)。ここは今年の初めまで工事をしていたが、今は完成している。
完成した仙人谷堰堤
 仙人谷堰堤の水溜りでは釣り人が糸をたらしていた。
 仙人谷堰堤から少し進み、右手側にシラケ谷への道が分岐していった。今年の初め歩いたときには、ここにシラケ谷方面を示す丁寧な案内表示(兵庫登山会)があったが、それは取り払われている。
 シラケ谷分岐を過ぎて少し進むと、前方に車止めのためであろうか柵が作られている。しかし歩行者は、この柵を左側から越えることができる(9:47)。
茶園谷にある車止めの柵
茶園谷にある車止めの柵
横谷分岐  柵を越えると、こんな山奥でありながら、道はアスファルト舗装になった。この道は山中での作業のため重要なものなのかもしれない。
 そのアスファルト舗装はすぐ終わったが、その後もコンクリートの舗装が続いている。この辺りまでくると結構山中深き所と感ずるが、舗装路では少々興ざめかもしれない。
 次に横谷への分岐点が現れた(写真左 10:00)。ここにも、従前は案内表示があったと記憶しているが、今は横谷分岐を示す表示は一切ない。茶園谷から小川谷の一帯にかけて案内表示が全て取り払われているようだ。何か不都合でもあったのだろうか。
横谷分岐
小川谷のススキ  ところで、茶園谷から小川谷にかけては、道端にススキの穂が開き始めており、とてもきれいであった(写真左)。あわせて、小川谷ではアザミも多く自生していた。まだ少々開花には早かったが、一面に花が開くと、これもきれいであろう。それと、今日は、茶園谷から小川谷で、フサフジウツギの薄紫の花がとても目立つ存在であった。
 茶園谷、小川谷で花々を愛で、夏から秋へめぐっていく季節を感ずるのもいいかもしれない。
 当方には似合わないが・・・(^_^;)
小川谷のススキ
 横谷への分岐を越えて、道はやや急傾斜となってきた。
 次に前方に砂防ダムが現れ、その手前でコンクリート道は流れを跨いだ。谷川の右岸を登っていたが、ここからは左岸を登ることになる。
 その後も、山道はつづらに蛇行しながらどんどん高度を上げていった(写真右)。それに伴って、今まで、すぐ横に聞こえていた沢音が、一気に左下へと遠のいていった。
小川谷のコンクリート道
小川谷のコンクリート道
小川谷(コンクリート道から山道へ)  横谷分岐からコンクリート道を約40分程登った所で、延々と続いていたコンクリート道は終了した(写真左)。
 そこはちょうど、小川谷第5砂防ダムのあるところである。ということは、ここまでのコンクリート道はこの砂防ダム建設のために造られたものということになる(真偽不明)。
 小川谷第5砂防ダムを越えると、道は細い山道となったが、踏み跡はしっかりとしている。やや草木が繁っているが、遡行する上で気になる程ではない。この道に入るハイカーも、そこそこ存在するということだろう。
小川谷(コンクリート道から山道へ)
小川谷道から望む湯槽谷山  最初、谷川沿いに進んでいた道は、すぐに右手側の斜面を登っていくことになった。
 ここまでは、コンクリート道を含め、ダラダラとした登りであったが、この斜面の登りは急である。谷底から一気に尾根筋まで登っていく感じだ。久しぶりの山歩きの体には、この急登はキツかった。いきなり、息が上がってしまった。
 たびたび休憩を挟みながら、何とか有馬ロープウェイの架線下辺りまで登ってきた。ここは、ちょっとした岩場状の場所で、スリル感が味わえ、楽しめる。また、その岩場からは、ロープウェイの架線越しに、遠く湯槽谷山方面を望むことができた(写真左 10:55)。
小川谷道から望む湯槽谷山
 急斜面の上りは鬱蒼と繁った自然林と、杉の植林地帯の中に続いていた。いずれも薄暗いところである。この登りで、眺望があったのは先程通過したロープウェイの架線下にあった岩場だけだった。
 その急登も何とか登りきり、笹の繁った尾根筋に到達した(写真右)。ここも、笹が繁っているとはいうものの、踏み跡は明瞭であり、道に迷うことはないようだ。
笹の繁る小川谷道
笹の繁る小川谷道
極楽茶屋跡にある道標  笹の繁る尾根道を登りきって、番匠屋畑の尾根筋と合流した。そこは、広場状の場所となっており、先客が一人ゆっくりと休憩されていた。(11:10)。
 少し進んで、紅葉谷を登ってきた道と合流した後、極楽茶屋跡に到着した。茶屋跡の南にある展望場所では、ハイカーと車の行楽客が入り混じって大賑わいであった。
 なお、茶屋跡の東側には古い道標が立っている(写真左)。それには「左:有馬」、「右:東六甲」と記されている。その表示に従い、今日はここを左に進み、紅葉谷から有馬に下ることにする(11:20)。
極楽茶屋跡にある道標
 紅葉谷はポピュラーな道で、歩く人も多い。登ってくる人とどんどんすれ違う。小川谷で、誰にも会わなかったことと対照的である。
 紅葉谷に立てられていた「神戸市森林整備事務所」作成の看板によると、この付近の気候は東北地方に似ているとされ、紅葉谷は他の六甲山域と違って豊かな森の象徴とされるブナやイヌブナが混じった落葉広葉樹林帯であると説明されていた。ここは六甲山随一の豊かな自然林なのである。紅葉谷は、自然が豊かなだけあり、樹木が繁り全体的に薄暗いイメージがする谷筋でもある。
射場山堰堤にできた池
射場山堰堤にできた池
有馬温泉癒しの森の入口  百間滝分岐(11:45)、七曲り滝分岐(12:07)、白石滝分岐(12:12)と過ぎ、下り始めて40分で湯槽谷からの道と合流した(12:10)。ここでは、治山工事がされていた。
 更に下り、射場山堰堤に溜まった池まで来たとき、まだ昼食をとっていないことに気が付いた。そこで、今日はこの湖畔でおにぎりを頬張ることにした。池は周囲の緑を水面に写して綺麗であった(写真上)。
 また、この湖畔は「有馬温泉癒しの森」の入口にもなっている(写真左)。癒しの森は、自然豊な有馬温泉周辺の山々を、人々により親しんでもらうために、遊歩道として整備されたものである。
有馬温泉癒しの森の入口
 湖畔での昼食を終え、ロープウェイの有馬駅まで下ってきた。
 今日はここから鼓ケ滝公園を散策し、「鼓ケ滝」を観賞することにした(12:40)。この滝は、落ちる滝の音が山々にこだまして、鼓を打つ音に似ていたので、その名が付いたという。しかし、現在では何度かの洪水により、岩が崩れて形が変ってしまい、その鼓の音を聞くことは出来なくなっている。残念!
 鼓ケ滝から温泉街を抜けて神戸電鉄有馬温泉駅に到着した(写真右 13:00)。三連休のせいなのか、今日の温泉街は車が一杯で大渋滞であった。
有馬温泉駅
有馬温泉駅
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