高丸山・太陽と緑の道(お勧め度★☆☆) 北六甲【2-46】

神鉄有馬温泉駅(9:08)==落葉山(9:52)==落葉山トレッキングコース==北西峰展望台(10:07)==有馬街道
==踏切(10:55)==高丸山(11:53)==東有野台登山口(12:43)==太陽と緑の道No.3==神鉄五社駅(13:53)
 (約5時間 令和3年11月3日) 
ROUTE MAP
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説明が青色文字の写真はクリックで拡大します。
 太陽と緑の道に、有馬から落葉山、高丸山を経て有野台団地に続く「コース4」がある。裏六甲の静かなルートで、この時期は落葉山の紅葉も楽しめる。しかし、コース上で崩落があり令和3年5月31日以降、欠番のルートになったらしい。以前、何度か歩いた道なので、探索を兼ねて今回(令和3年11月3日)訪ねてみたい。
神鉄有馬温泉駅 有馬温泉街
神鉄有馬温泉駅 有馬温泉街
 神戸電鉄に揺られ有馬温泉駅までやってきた(9:08)。改札を出て駅舎を振り返る。温泉地の駅らしく建物はモダンな感じ。なお、この駅は特徴ある鉄道駅として「第1回近畿の駅百選」に選ばれている。駅から有馬川に沿って車道を緩やかに登る。コロナの第5波も収まり、温泉街は人が戻りつつある感じがする。 

   
太閤通を進む 妙見寺城山登り口
太閤通を進む 妙見寺城山登り口
 太閤通で右折して南に進むと、前方に温泉らしい目立った建物が見える。ここで右手側を見ると妙見宮参道の石標が確認できる。この石標の場所が有馬三山の登山口になる。少し進むと、赤い提灯で「妙見寺城山」との案内表示があるが、補修がされず無残な外観になっていた。温泉もコロナで厳しい経営状況と思われるが、観光地としてなんとか環境整備にも力を配分してほしい。

  
白いテント  有馬三山の登山口から石階段を登っていく(9:17)。つづらになった階段を登ると道はコンクリート道になる。ここは落葉山妙見寺の参道であり、道端に西国三十三ケ所の石仏が並び立っている。その先、石畳の道、舗装路の急坂と登っていくと、道の右手側に白い構築物が見えてきた。何だろうと思い、足を向けた(9:34)。
白いテント
展望台  そこは、白いテントが数個、張られた展望台になっていた。眼下に有馬の様子、周囲の山並みが展望できる。なかなかのロケーションに拍手。ここは有馬グランドホテルが設置した展望場所のようだった。
展望台
 展望台から妙見寺の参道に戻り、さらに進む。すぐに、有馬町自治協議会が設置した「妙見寺」の看板に出会う。これによれば、妙見寺は明治のころ麓の愛宕山から落葉山の山頂に移されたらしい。この看板のところで階段を登り、その先からつづらの急坂が続く。坂道には西国三十三ケ所の石仏が続く。 西国三十三ケ所の石仏
西国三十三ケ所の石仏
 つづらの急坂を上り続けると、前方に鳥居が見えてきた。ここで、妙見寺の境内に登りついた(9:52)。神仏習合の名残なのか、寺の境内に鳥居があるが、この鳥居は横の棒(「笠木:かさぎ」及び「貫:ぬき」)がなくなっている。長い年月の経過により損壊してしまったもようだ。鳥居の先には神馬も祀られているが、神馬の目にも壊れた鳥居は寂しく映っているに違いない。早期の補修を願いたいが・・。 鳥居と神馬
鳥居と神馬
妙見寺境内の紅葉1 妙見寺境内の紅葉2
妙見寺境内の紅葉1 妙見寺境内の紅葉2
 鳥居と神馬を抜け、階段をもう一登りすると二の鳥居が見えてくる。こちらの鳥居は笠木と貫が残っている。この二の鳥居を抜けると、見事な紅葉が境内を彩っていた。建物の屋根や路面が一面黄色に染まり、秋色一色に染め上げられていた。

  
妙見寺境内の紅葉3 妙見寺
妙見寺境内の紅葉3 妙見寺
 紅葉を愛でながら、妙見寺におまいりした。なお、妙見寺は北辰妙見大菩薩を本尊とする日蓮宗の寺で、寺の建つ落葉山は、南北朝時代に落葉山城があったと伝えられている。
 妙見寺おまいりの後、落葉山トレッキングコースから高丸山に向かうことにする。落葉山を出発し、灰形山に向かう山道を進む。

  
トレッキングコースに向かう  よく歩かれた山道を下っていくと(写真左)、すぐに落葉山トレッキングコース分岐となる。ここには「高丸山尾根を経て有野団地」の道標(119ばん通報プレート「き8ー1」)が立つ。
トレッキングコースに向かう
北西峰展望台 西峰展望台
北西峰展望台 西峰展望台
 落葉山トレッキングコース分岐の道標に従い、山道を少し下って、次に登り返したところが北西峰展望台となっていた(10:07)。ここは二級基準点(16F02)の設置された小ピークでベンチがある。草木が伸びて展望はもう一つという感じ。北西峰展望台から急なつづらの道を下り、次に登り返しすと西峰展望台となる。ここもベンチがあり、前面に灰形山が展望できる。

  
落葉山トレッキングコース  西峰展望台から落葉山トレッキングコースを下っていく。落葉山トレッキングコースは道標もあるが、古いもので破損が激しい。また、山道は歩く者が少ないようで少し荒れた感じがする。このコースは、近年、あまり整備がなされず、歩行者を減らしているように思えた。
落葉山トレッキングコース
黄色いポール  少し下って、左手側が切れ落ちたガレた道になってきた。ここは注意して進む。次に、小さな流れを渡って前方で車の走行音が聞こえてきて車道(有馬街道)に飛び出した。飛び出したところは、地形図で「カタ越峠」と表記されたあたりだった。ここから車道を西に進む。歩道がないので車に注意しながら4分ほど進むと、右手側に黄色いポールと鎖で車止めされた林道が見えてくる(写真左 10:51)。太陽と緑の道は、ここで右折して林道に入る。
黄色いポール
太陽と緑の道入口 神戸電鉄有馬線
太陽と緑の道入口 神戸電鉄有馬線
 なお、黄色いポールの箇所で対面を見ると有馬街道のガードレールに切れ目がある(写真左上)。本来の太陽と緑の道は、このガードレールの切れ目のところで有馬街道に出てくるのが正解で、今回はコースをロストした。太陽と緑の道「コース4」が欠落とされた原因の崩落個所はこの近くらしいが、付近は草が相当繁茂していたので探索はあきらめた。さて、有馬街道から右折して林道に入ると、その先で、神戸電鉄有馬線の線路が横切っている。踏切はなく、「関係者以外立入禁止」の表示もあるので、電車に注意して急いで線路を渡る(10:55)。

  
 線路を越えて少し進むと幅の広い舗装路になって緩やかに下っている。そしてその突き当りで、道が左右に分岐する(写真右)。太陽と緑の道は新しく付け替えられて、この分岐を右に進むようだ。しかし、この分岐には古い道標の残滓ががあり、旧「太陽と緑の道」は、ここを左折であることを示している。 古い道標の残滓
古い道標の残滓
 分岐を左折して、旧「太陽と緑の道」を進む。右手側に流れを確認しながら、古い山道を進んでいく(写真右)。少し進むと、道の脇に猪の捕獲罠(檻)が設置してあった(11:07)。その罠を過ぎると、旧太陽と緑の道は再び有馬街道の車道に出てきた(11:08)。 旧「太陽と緑の道」
旧「太陽と緑の道」
再び有馬街道に出た ここで右折
再び有馬街道に出た ここで右折
 有馬街道に出て、車道の脇を車に注意して1分弱進む。すると、右手側にロープで車止めされた林道が確認できる。この分岐には、「神戸サウナ&スパ」の看板がある。旧「太陽と緑の道」は、ここでロープをまたいで林道に入る(11:09)。

  
旧「太陽と緑の道」は右へ  林道を少し進むと、猛犬注意と書かれた放棄された犬小屋がある。ここは広場状になった場所で、その犬小屋の前を過ぎ、次に放置された車の脇を過ぎる。その先で道が左右に分岐する場所となる(11:14 写真左)。右への分岐は登りの道で、残置テープの表示がある。旧「太陽と緑の道」は、ここで右手側に登っていく。
旧「太陽と緑の道」は右へ
ロープ場を登る 鉄塔前の道標
ロープ場を登る 鉄塔前の道標
 分岐を右に登っていくと、すぐにロープが登場して急坂になる。その先も、かなり厳しい登り道が続く。ストックを頼りに、体を押し上げるようにして登っていく。10分ほど急登と格闘し、何とか尾根に乗った(11:28)。ここから少し傾斜が緩む。ここで有馬の方を振り返ると、先ほど通過した落葉山妙見寺の屋根が見えていた。その先で鉄塔が登場し、鉄塔脇には「太陽と緑の道」の道標が残っていた(11:32)

  
小シダの道 五社出入口ループ橋
小シダの道 五社出入口ループ橋
 鉄塔を過ぎると小シダに覆われた道になった。シダの中にしっかりした道が続いている。このあたりで左手側を見ると麓の景色が見えていて、阪神高速7号北神戸線の五社出入口のループ橋が山の緑の中に浮かんでいた。併せて、麓を走る神戸電鉄の電車の音が、こんな山の上まで聞こえていた。

  
丸太のベンチ 道標
丸太のベンチ 道標
 少し登って丸太のベンチのが作られた小さなピークに登りついた。ここで右手側からしっかりした道が合流してきた(11:47)。
 落葉山トレッキングコースからこの小さなピークまでの「太陽と緑に道」は、歩く者が少なくなって荒れた感じになっていた。「太陽と緑に道(コース4)」が欠番とされ、整備がされなくなったことに起因するのだろう。なお、この小ピークに右側から合流してきた道は、東有野台から登ってくる道で、こちらはよく歩かれた感じがする。この合流地点には、道標も設置されていた(写真右上)。

  
有野台方面の景色  丸太のベンチのがある小ピークで少し休憩を入れることにした。ここからは、樹木越しに麓の有野台の景色が見えている。
有野台方面の景色
 休憩後、丸太ベンチの小ピークを出発した。ピークから少し下って、次にロープの設置された急登道になる。ここから高丸山山頂まで急登が続くが丁寧にロープが張ってある。地元の登山会の方々が整備されているのだろう。そのロープを頼りに、なんとか高丸山に登りついた(11:53)。 ロープの急登
ロープの急登
高丸山 高丸山山頂
高丸山 高丸山山頂
 高丸山山頂は広場状の場所で、西に向かって展望がある。阪神高速の高架道路が南西に伸びているのがよく見える。山頂には記帳の箱も設置してあるので、日々登ってこられる方も多いのだろう。ここで、景色を楽しみながら休憩を入れた。なお、高丸山山頂には三等三角点、点名:高丸の設置がある。

  
高丸山の展望  高丸山山頂で休憩後、東有野台に向けて下山を始める(12:02)。登ってきた道を下っていく。ロープのある急坂を慎重に下り、有馬温泉方面と東有野台方面に道が分岐する小さなピークまで下ってきた(12:13)。この分岐から、東有野台の方に下っていく。
高丸山の展望
高丸山を振り返る  すぐに一人の女性ハイカーとすれ違う。その先、よく歩かれた道を進んでいくと右手側に有馬の温泉街の建物が遠望できた。この辺りは、樹木の間伐がされて明るい尾根道で快適だ。次に登りになると、左手側に先ほど登った高丸山の姿が見えていた。眺めも良くて楽しい尾根歩きに足取りが軽くなる。
高丸山を振り返る
「高丸山付近概要図」 太陽と緑の道の古い道標
「高丸山付近概要図」 太陽と緑の道の古い道標
 快適な道を進んでいくと鉄塔が登場した(12:23)。その鉄塔をくぐって進むと「高丸山付近概要図(神戸市北区役所)」の看板が立つ広場に下ってきた(12:29)。ここで道が十字にクロスしているが、「高丸山付近概要図」によると、太陽と緑の道は東有野台からここまで登ってきて、十字路から有馬の方に下ることになっている。太陽と緑の道は高丸山山頂を通過せず肩越えとなっていた。

  
太陽と緑の道No.4東有野台登山口  十字路からは、太陽と緑の道を東有野台に向かい下っていく。このあたりも歩きやすい道で、地元の方の散策路として太陽と緑の道は有効に活用されているものと思われた。次に道脇に鉄塔が登場し(12:39)、この鉄塔を過ぎると麓の景色が見えてきて、やがて車道(兵庫県道506号市野瀬有馬線)に下りついた(12:43)。下ってきたところには太陽と緑の道No.4東有野台登山口で、登山者用の杖が備え付けてあった。ここからは太陽と緑の道No.3を進む。
太陽と緑の道No.4東有野台登山口
県道に太陽と緑の道の道標 二郎駅の方に進む南
県道に太陽と緑の道の道標 二郎駅の方に進む
 兵庫県道506号市野瀬有馬線に出て、その歩道にも太陽と緑の道の道標があるのでそれに従い東に進む。車道脇の歩道を5分(400m)ほど進むと左手側にまた太陽と緑の道の道標が登場した。この道標で二郎駅と示された方(左折)に進む(12:50)。

   
介護施設の建物 四等三角点東有野台南
介護施設の建物 四等三角点東有野台南
 道標に従い左折するとすぐに階段を登る。すると、前方に介護施設の建物が見えてくる。この階段を登ったところの茂みの一角に四等三角点:東有野台南が設置されている。さっそく、三角点の探索に取り掛かった。藪の中に薄い踏み跡があるので、それに従う。枝や細い木を払いのけるようにして進むと、すぐに三角点に到達した。四等三角点:東有野台南は金属票の三角点で、三角点マニアしかやってこないような場所に設置されていた。

   
太陽と緑の道No.3 四等三角点:東有野台
太陽と緑の道No.3 四等三角点:東有野台
 四等三角点:東有野台南を確認したので、ここからは太陽と緑の道No.3を二郎駅方面に進んでいく(12:57)。このあたりの太陽と緑の道は、林の緑に包まれた歩きやすい道となっている。住宅地近くの山道なので、地元の方の普段からの散策路となっているのだろう。東有野台の住宅地の「へり」に沿うように、ほぼ水平の太陽と緑の道が続く。その山道を快適に進んでいると、道の真ん中に太陽と緑の道の表示が立つ場所に至った(写真右上 13:17)。ここは、四等三角点:東有野台が設置してある場所だった。 
神鉄五社駅  四等三角点:東有野台のところで道が分岐している。直進は太陽と緑の道No.3で、左折は有野台の住宅地に出る。少し思案したが、今日はここで左折して、有野台の住宅地から神鉄五社の駅に向かうことにした。有野台の住宅地の中を30分ほど歩き神鉄五社駅に到着した(13:53)。すぐにやってきた電車に乗り込み本日の山歩きを終えた。
神鉄五社駅
● 神戸電鉄有馬線の線路を越える箇所は踏切がなく、太陽と緑の道(コース4)の廃止もあって立入禁止とされたようです。注意願います。有馬街道を少し西に進むと旧道のトンネルがあるらしく、これで線路を潜って越えられるようです。
● なお、太陽と緑の道No.4を歩いた古い記録はこちら(H22)と、こちら(H18)
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