点名:日西原・光山寺跡(神戸市北区) (到達困難度 易・中・難) 【16】 |
|
|
神戸フルーツフラワーパーク |
県道73号交差点へ |
神戸フルーツフラワーパークの駐車場に車を止める(9:20)。今日は晴天の行楽日和だが、この時間帯では駐車場に車の姿はまばらな状態。駐車場の誘導員の方も、まだ手持無沙汰の感じ。駐車場で装備を整え、散策へと出発する(9:40)。駐車場から神戸フルーツフラワーパークの立派な門を出て、県道73号交差点の方へ下っていく。
|
|
|
大沢町散策マップ |
「太陽と緑の道」道標 |
県道73号交差点の信号で横断歩道を渡る(9:45)。ここには大きな大沢町散策マップが掲げてある。これから向かう光山寺跡や天狗岩の表示に併せて、その西側に大岩が鼻、坊主岩などの奇岩の名称も見える。時間が許せばこられも散策してみようと思いながら、交差点を過ぎる。交差点からは「太陽と緑の道」道標で「光山寺・てんぐ岩」の表示に従い地道を西に入る。
|
|
舗装路の坂を登っていくと、左手側にイチゴのビニールハウスがあり、そのすぐ先の右手側の笹の藪の前で「嫁取りの松」の看板が目に入った(9:49)。看板の脇に、笹に飲みこまれそうになっている古い木の切り株がある。「嫁取りの松」は、花嫁を乗せた馬の列がこの松の前を通った時、花嫁が松の木に奪い取られて消えてしまったとの言い伝えで、この名が付いたと、看板は説明していた。その他言い伝えの詳細は下部参照 |
嫁取の松跡 |
|
|
|
光山寺への道標に従う |
光山寺への道標が続く |
「嫁取りの松」跡を過ぎ、更に長閑な田んぼの中の道を西に進む。田んぼは周囲が電気柵で囲われている。猪の出没があるのだろう。田んぼの中に、ぽつん、ぽつんと続く民家の前を歩いていくと、カーブミラーの立つ民家のところで道が左右4方向に分岐して五叉路になっていた(9:59)。光山寺跡はここの分岐を右折かと思われたが、道標は直進と案内している。ここは道標に従うことにして、そのまま西に進む。
|
その先でも、光山寺への道標はどんどん西に進むよう誘導している。行き過ぎではと思いながらも、道標に従って進んでいった。 その先、嫁取りの松跡から25分程進んだところで道が左右に分岐し、ここで光山寺への道標はやっと右に進むよう指示していた(10:13)。その道標に従うと、地道の舗装路は次第に登り道となって山の方に向かっていった(10:19)。道の両側に段々になった田んぼが並び、いわゆる棚田の風景になってきた。 |
|
|
光山寺への道標で右折 |
|
|
光山寺跡に到着 |
「大沢ふれあいの森」看板 |
棚田を過ぎ、山域に入って舗装路の坂道を登っていく。道脇では、積もった落ち葉が集められ掃除がされている。道路のガードレールには「太陽と緑の道」の道標があり、「←光山寺」の案内が続く。やがて、「光山寺観音道」の石柱があってその先で、大沢ふれあいの森に到着した(10:30)。「大沢ふれあいの森」看板で周辺地図を確認すると、「光山寺」の道標に従いここまで歩いてきた舗装路は、車でのルートのようで、ハイキングでは天狗岩の方からハイキング道があったようだ。大回りしてしまったことになる。
|
|
|
見晴し台からの展望 |
観音堂前からの展望 |
道を誤ったことに少し落ち込んだが、すぐに気持ちを持ち直した。光山寺跡では素晴らしい展望が待っていてくれた。見晴し台からの羽束山方面の展望、観音堂前からの展望など、気持ちが解放されるような景色だった。
|
|
|
観音堂前展望台 |
観音堂境内 |
光山寺は、開基年月は不詳らしいが、真言宗石峰寺の末寺として創建され、七堂伽藍のあった巨刹であったらしい。しかし、秀吉の三木城攻などで伽藍が焼失。その後、平成になってようやく再建の機運となり、平成三年に観音堂が落成となった。
|
|
|
西国三十三箇所の石仏 |
観音堂 |
光山寺跡には西国三十三箇所の石仏が残り、これにより往時の隆盛を偲ぶことができる。籠り堂から霊泉、観音堂、修行大師と回って籠り堂に戻れば、一番から三十三番までおまいりできる。石仏に手を合わせながらゆっくり光山寺跡を散策するのもいいだろう。
|
|
|
景観ビューポイントサイン |
修行大師 |
なお、光山寺観音堂境内には「神戸らしい眺望景観ビューポイントサイン」がある。神戸市では市民から募集して神戸の魅力あるビューポイントを定め、平成20年度に14ヵ所の「ビューポイントサイン」を設置した。その一つがここにある。景観ビューポイントサインからの展望を確認した後、修行大師の方に下っていく。少し下って登り返したところで光山寺山の頂上になった。光山寺山は標高294.4mで神戸市北区大沢町の中でもっとも標高の高い地点となっている。ここに修行大師の像が立っている。
|
|
|
三等三角点:日西原 |
三角点標石 |
さて、この光山寺山には三等三角点:日西原の設置がある。GPSを頼りにさっそく探査にかかる。三角点は修行大師の像が立つピークの西側の小ピークにあるらしい。そこは笹の茂った藪で、特に三角点への道はない様子。歩きやすそうなところから笹の中に突入し、一帯の中のピークで三角点を確認した。
|
|
三角点のあるピークでは、今は笹に枯葉が目立つが、葉が繁茂する時期は三角点の確認は難しいかもしれない。 さて、三角点も確認できたので、そろそろ光山寺山を下山することにする。下山は、天狗岩の方にハイキング道が続いているので、そちらに下る(11:19)。 |
三角点日西原のあるピーク |
|
|
|
「天狗岩」の説明看板 |
「天狗岩」の基部 |
整備された階段道を下っていくと広場状の場所に出て、そこに「天狗岩」の説明看板が設置してある。その看板の広場から急階段を下ったところの道脇に大きな「天狗岩」がそそり立っていた(11:23)。
|
|
天狗岩は、光山寺山の南面に露出した岩場の中で高く突出し、高さが15mある。突き出た岩の形が天狗の鼻に似ているから、あるいは、ここには天狗しか登れないだろうということから、「天狗岩」と呼ばれるようになったと伝えられている。基部は小さいが中間が大きくでっぱり、それが上部まで続いて近くで見ると圧倒的に感じる。「天狗岩」のネーミングに納得だった。 |
天狗岩 全景 |
|
|
|
天狗岩、光山寺の道標 |
地道の舗装路を戻る |
天狗岩を確認し、そこからよく整備された山道を下っていく。山道の脇の笹、竹はきれいに刈り取られて歩きやすい道だ。すぐに、麓の舗装路に降りついて、そこに天狗岩0.1km、光山寺0.3kmの道標が立っていた(11:28)。舗装路に出て南に下っていく。舗装路は細く、軽車両のみ通行可能との看板がある。
|
|
|
児童公園 |
四等三角点:上大沢 |
やがて舗装路は、午前中に通過したカーブミラーの立つ民家のところの五叉路に出てきた(11:33)。ここで北に行けばすぐに光山寺に登っていけたのに、道標に誤誘導されて西に向かってしまったのだった。さて、ここで少し考えた。五叉路近くの道標には「坊主岩」の案内もあったのでそちらに向かうことも考えたが、道を間違ったことで意気消沈し、今回はこのままフルーツフラワーパークに戻ることにした。ただ、近くに 四等三角点:上大沢があるので、それを確認していくことにする。三角点は五叉路から南に下り、小さな小山の中を越えて兵庫県道82号に出る手前の児童公園の中にあった(11:46)。
|
|
|
ぶどう畑 |
フルーツフラワーパークに戻る |
児童公園の入口で 上大沢三角点を確認した後、フルーツフラワーパークに戻っていった。兵庫県道82号から県道73号に入り、途中、右折してフルーツフラワーパークのゴーカート場の方に向かう道に入った。広いブドウ畑とゴーカート場の間の道を進み、西側からフルーツフラワーパークに戻ってきた(12:18)。出発時と違って、フルーツフラワーパークは子供たちのはしゃぎ声でいっぱいだった。その元気な声を聞きながら、本日の三角点探索を終了とした。 |