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朱塗りの柱 |
広大な藤原京跡 |
藤原京は、東西5.3km、南北4.8kmにもおよぶ十条十坊の巨大都市であったと推定されているが、その藤原宮跡の花園”秋ゾーン”(大極殿跡の南側一面に約30,000平方メートル)では、約300万本のコスモスが見ごろを迎えているらしい。これは訪ねてみなければと思い、身支度を整えて現地に向かった。駐車場に車を止め、人の流れに従ってコスモスを目指す。
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今日は10月の第2月曜日でスポーツの日の休日(年によって日付が変動する移動祝日)なので、藤原京跡はそこそこの人出だが、広大な敷地なので混雑感は全くない。 |
藤原京のコスモス |
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広いコスモス園 1 |
広いコスモス園 2 |
今日は晴天で日差しがきつく、日陰のないの藤原京跡は暑くて長居は厳しい。コスモスの見物人も、花をさっと愛でた後、日陰を求めて退散する者が多い。珍しい形をした花びらの品種を植栽しているゾーンもあるらしいが、ガンガンの直射日光が、じっくり花を見る気を阻害してしまう。よって、コスモス見物は早々に終了して三角点の探索に取り掛かった。
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醍醐池の供養塔 |
観音様の前に三角点 |
藤原宮跡の北側に面して醍醐池があり、そこに四等三角点(点名:醍醐池)が設置されているので、まずその探査に向かった。藤原京の北側の道路を渡り、池の西側の桜並木を北に進む。正面に観音様(供養塔)が見えてきたのでお参りしようと近づくと、その手前に三角点が設置されていた。醍醐池四等三角点は簡単に発見できた。
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点の記によると、この三角点は、選点は昭和46年で設置、観測は平成14年とされている。保護石が残っているとはいえ、標石の角が欠けて、経年を感じる三角点だった。 |
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四等三角点(点名:醍醐池) |
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近鉄線の向うに耳成山 |
古池 |
供養塔の観音様に手を合わせて、次の三角点の探査に向かう。観音様からちょうど真北に耳成山が見えていて、その山頂に三等三角点(点名:耳成山)があるので、次はそちらに向かいたい。国道に沿って北に進み、桜井線の線路を越える。さらに北に進み、今度は近鉄大阪線の線路を越えた。その先で、耳成公園の南側にある古池が見えてきた(14:58)。ここでGPSをONにした。
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万葉集の歌 |
耳成山の登山口 |
なお、古池には万葉集の歌の解説碑が建っている。「耳無の池し恨めし吾妹子が来つつ潜かば水は涸れなむ」この謂れは、「昔々、三人の男たちが一人の娘を好きになって求婚したところ、娘は思い悩んで池に身を投げた。その三人の男たちは、嘆き悲しんで歌(三首)を詠んだ。」 詠まれた三首の歌の内の一つがこの歌らしい。悲しい恋の歴史がこの池には残っていた(史実では、実際に身を投げた池はこの池ではなかったらしいが・・)。 さて、碑の先にある耳成山の登山口から、山頂を目指したいと思う。
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山口神社参道 |
山口神社 |
登山口から広い坂道に入ると(15:02)、すぐに道が分岐する。広い坂道は、ゆっくりと山腹を一周しながら山頂へ続くが、分岐する道は耳成山口神社に向かって一気に階段を登る参道となっている。ここはショートカットの参道の方に登っていく。参道の右側には、石灯籠が続いている。やがて耳成山口神社に到着して参拝する(15:07)。境内に参詣者はなく、あたりは静けさに覆われている。
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三角点が近づく |
三等三角点(点名:耳成山) |
参詣の後、神社の社殿裏から踏み跡が山頂に向かって伸びているので、その山道に入る。すぐに耳成山の山頂に至り、笹道の先に三角点が見えてきた(15:12)。 この三角点は、三等三角点(点名:耳成山)で標高は139.25m。点の記によると、選点は明治36年で、設置は平成10年とされている。三角点の周囲は雑木林で、ここからの展望はない。
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耳成山の山頂 |
明治天皇大演習御統監之地 |
耳成山は瀬戸内火山帯に属する死火山で、大和三山の中で最も低い山となる。円錐状の整った姿は火山由来のものだった。耳成山の山頂には三角点の脇に「明治天皇大演習御統監之地」の石碑があるが、他には特に何もない。また、今日の山頂には誰もいなくて寂しい感じの場所なので、早々に下山を始めた。
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雑木の中を下る |
広い遊歩道 |
雑木林の中の踏み跡から、山腹を一周している広い坂道の方に下っていく。すぐに広い遊歩道の坂道に合流したが、その道にも人けがない。広い道は、普段、散歩や散策者が多いらしいが、今日は静かな山道だった。
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耳成山を望む |
耳成山 道標 |
やがて登山口まで下り着き(15:30)、古池湖畔で休憩した。今日は、藤原京と耳成山を探訪し、万葉の頃に思いをはせることができた。藤原京の近くにある”ぼけ封じ”の「おふさ観音」にも参拝したかったが、暑くてばて気味なので断念した。次回は、ボケ封じのお寺参りに併せて大和三山の他の二山を歩きたいと思いながら、本日の三角点探訪を終えました。 |