点名:山崎・篠ノ丸城址(宍粟市) (到達困難度 易・中・難) 【4】 |
|
中国自動車道山崎ICから、宍粟市の市街地に入る。山崎小学校が藤まつりのための臨時駐車場となっているので、そこに車を駐車した。藤まつりの協賛金ということで、駐車代500円を支払う。 藤まつりの会場である大歳(ださい)神社までは、町の中を鯉のぼりの飾り付けが誘導してくれる。路上では出店などもあり、魚のつくね焼きを買い求め、立ち食いをしながら祭りの会場に向かう。 藤まつりの大歳神社までは人の行列も続いていて、迷うことなく会場入りした。 |
大歳(ださい)神社 |
|
|
千年藤は聞き及んでいた通り、神社境内いっぱいに枝を伸ばしている。花も一面に咲いているが、なにか物足りない。花の色に鮮やかさがないし、花のかおりもほとんどない。 今年は、例年に比して、開花が早かったようで、今はその盛りを過ぎてしまったと、祭りの関係者の方が説明されていた。併せて、藤の千年の生命力にあやかってほしいとの、説明もされていた。なるほど、千年もの長きにわたり生きてきた藤の木は、幹の皮が痛み、劣化を隠せないが、境内一面の枝の先まで花を付けている。その姿は、命の重みを伝えてくれているようだった。 |
大歳神社の千年藤 |
|
なお、千年藤は兵庫県の指定文化財であり、環境省の「かおり風景100選」にも選ばれているという。いつもであれば、約1m以上の花房が垂れ下がり、その様は壮観であるらしい。重ね重ね残念であるが、また来年に期待して、境内をあとにした。 ここからは、山崎三等三角点の探査に取り掛かる。 |
|
|
千年藤の幹回り |
|
三角点のある最上山は市街地の西北である。大歳神社から少し北に進んだところから車道が山に登っているようなので、その道に進む。 山に入ると、舗装路が蛇行を繰り返しながら高度を上げている。ふと見ると、その車道脇に野生種の藤の花が満開を迎えていた。大歳神社ほどの一面の花ではないが、野の花は色も鮮やかで、かおりもかすかに感じられるようであった。 車道は最上山の中腹の駐車場で行き止まりであり、その先は山頂への登山道がある。 |
篠ノ丸城址登山道からの景色 |
|
|
|
山頂直下の展望所 |
宍粟市街を一望 |
登山道登り口に杖が置かれているので、それを借用し山道を登り始める。この山は篠ノ丸城址であり、山城に登る道はつづらに蛇行しながら高度を上げていく。良く整備された道だが展望はなく、ひたすら足元を見ながら登っていたが、途中、東側に景色が望める場所が現れた。樹木越しに麓の景色がきれいである。その先の山頂直下にも、更に展望の利く場所があった。ここは東側に向かい大パノラマだった。 |
|
|
篠ノ丸城址 |
|
展望所のすぐ上が篠ノ丸城址となっていた。特に、史跡とされる構築物は残っていないが、広い城址はよく整備されていた。ここは標高324mで、通称「一本松」とよばれているらしい。この通称「一本松」の西端に東屋があり、この東屋から更に西側のピークに向かい薄い踏み跡がついている。三角点はこの西側のピークにあるので、踏み跡に従い緩やかに下っていく。 |
三代目一本松 |
|
踏み跡は少し下った後、三角点のピークに向かい緩やかに登っていく。しっかりとした踏み跡であり、三角点マニアだけが歩く道ではないようだ。踏み跡を登りきると、山崎三等三角点がすぐに確認できた。併せて、三角点のピークから北東側に向かい展望が開けていた。篠ノ丸城址には、毎朝、住民が健康のために登ってくると聞くので、その方々の内、幾人かは三角点のピークで展望を楽しんでいるのだろう。 |
|
|
三角点のピークからの展望 |
|
|
三等三角点:点名山崎 |
山崎三等三角点の山頂 |
山崎三等三角点が確認できたので、そろそろ下山を始めることとする。 篠ノ丸城址にもどり、整備された山道を下っていくと、やがて最上山駐車場(篠ノ丸城跡駐車場)に下りつく。ここからは、最上山公園もみじ山の遊歩道を経て、麓の山崎町元山崎の本町商店街まで下っていくこととしたい。 |
|
|
最上山駐車場 |
|
歩きやすい遊歩道から、もみじ山の新緑を愛でながら、ゆっくりと下る。 もみじ山は、日本紅葉の名所100選にも選ばれている名勝で、世界のカエデを植栽し、秋にはその名の通り山全体が燃えるような紅色に彩られるらしい。今は、もみじの新緑がまぶしい。 |
もみじ山を下る |
|
もみじ山を下って町に出てきた。そこは酒蔵通りと呼ばれる通りで、古い造り酒屋が二軒並んでいた。酒屋の建物は、「県指定景観形成重要建造物」ということで、ずっしり重量感の趣である。 ふらふらっと立ち寄り、試飲をお願いして、美味だったゆず酒と甘酒を買い求め、帰途についたのであった。 |
|
|
最上山公園「もみじ山」 |
|
参考 5年前(平成25年5月2日)に、つれあいが大歳神社を訪れた時の写真を以下参考に掲載します。 藤の花房が長く垂れ下がり、花の色も鮮やかで、神社だけでなくその周囲にまでかおりが広がっていたということです。 |
5年前の千年藤 1 |
|
|
|
5年前の千年藤 2 |
5年前の千年藤 3 |