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点名:藍那・キーナの森(神戸市)  (到達困難度 易・中・)  【13】

阪神高速北神戸線藍那IC==兵庫県道52号線==キーナの森駐車場(11:10)==三等三角点:藍那==キーナの森散策
==あいな里山公園入口==キーナの森駐車場(13:07)==木見中央公園 (令和2年10月31日) 
ROUTE MAP
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説明が青色文字の写真はクリックで拡大します。
 「キーナの森」は、神戸市北区と西区の境に位置し、生物多様性保全のシンボル拠点として神戸市により整備されている公園で、園内に里山を散策できる山道がある。今日(令和2年10月31日)は、この公園で里山の自然を感じ、併せて、公園近くの藍那三等三角点を探索した。三角点は、背丈のある細い竹が密集した薮の中にあり、発見に困難を極めた。
キーナの森P入口  「キーナの森」は、阪神高速北神戸線藍那ICより兵庫県道52号線(小部明石線)を西へ進んだ所が入り口になっている。県道52号線は交通量が多く歩道もないので、公園へのアクセスは車が必要だ。県道を西に進んでいると道脇に「キーナの森駐車場」の道標が目に入る。その案内に従い、「キーナの森駐車場」に車を進めた。駐車場には6台ほどの車が止まっていた。人の姿はまばらで、密な状態ではない。
キーナの森P入口
キーナの森駐車場  「キーナの森駐車場」は県道を挟んで北側と南側に造られ、両駐車場は真新しい歩道橋で結ばれている。駐車場で、本日目指す三角点(三等三角点:藍那)の探索計画を練った。地形図によれば藍那三角点は、この駐車場から県道52号線を西に進んだ高圧鉄塔の下に存在する。
キーナの森駐車場
 キーナの森駐車場から県道52号線に出る(11:14)。車が少ない状態を見計らって車道の端っこを進む。この県道は、歩道がないうえダンプの通行も多く、歩行には細心の注意が必要だ。車がやってくると路肩に避難しながら、急ぎ足で県道を進み三角点の取付きにやってきた(写真右 11:17)。取付きは、建設屋さんの作業小屋の脇にある。 三角点取付き
三角点取付き
藍那三角点への山道  三角点への道は、高圧鉄塔の巡視路になっているようで、しっかり踏み跡がついている。取付きを入ると、すぐに左折する。右手側に小さな池があり、その池の淵を回り込むように南に進路を変える。急な坂を登ったところに高圧鉄塔が立っていた(写真下 11:19)。
藍那三角点への山道
 高圧鉄塔は細い竹(女竹?矢竹?)の茂る場所にあり、鉄塔の周囲だけ竹が払われている。GPSの表示では、三角点はこの鉄塔の奥にあるようだが、そこは竹の茂る薮で踏み込むのは躊躇された。どう探索したものかと思案していたら、茂る竹の中に分け目が確認できた。三角点へのルートだろうと直感し、その分け目に踏み込んだ。 三角点手前の鉄塔
三角点手前の鉄塔
三角点は藪の中  竹をかき分けて進んだ先に「三等三角点:藍那」が突然姿を現した(写真下)。三角点は深い竹藪の中で、笹の枯葉に埋もれるように存在していた。傍らに白い三角点の標柱が倒れていた。この三角点は、竹が刈り払われていないと発見は困難だろう。そう感じた三等三角点:藍那だった。点の記によると、藍那三角点は明治の頃の設置だが、竹藪に守られて、きれいなままで存続していた。
三角点は藪の中
三角点を発見 三等三角点:藍那
三角点を発見 三等三角点:藍那
 三角点を確認した後、キーナの森に戻ることにした。車の少ない瞬間を見計らって県道52号線に入り、急ぎ足でキーナの森駐車場に戻ってきた(11:30)。その後、キーナの森の散策を始めた。 園内散策開始
園内散策開始
キーナの森主要路  キーナの森は、「あいな里山公園(国営明石海峡公園神戸地区)」に隣接する公園で、平成29年7月8日に開園した。公園が所在する木津・木見・藍那地区の名をつなげて「キーナ」、生物多様性保全の「キー」となる森になって欲しいという願いが込められた命名らしい。
キーナの森主要路
 公園の駐車場からキーナの森主要路(舗装路)が南西に延びている(写真上)。その舗装路に沿って散策を始めた。駐車場には車が数台止まっていたが、公園内を散策する者はいない。特に遊具もなく、散策路と里山の山道だけの公園なので、人出は少ないのだろう。 主要路と観察園路
主要路と観察園路
 主要路からは何本かの観察園路が周囲に延びている。観察園路は山道のようなので後で巡ってみたい。主要路の中ほどに「やまもも広場」が設けられていた(写真右)。ここには四阿があり、休憩できる。主要路の突き当りには中華風の休憩所が作られている(写真下 11:53)。休憩所には、園内の散策地図(写真右下)も設置されているので、それで園内のルートを確認しながら少し休憩を入れた。 やまもも広場
やまもも広場
キーナの森休憩所 キーナの森地図
キーナの森休憩所 キーナの森地図
観察園路  休憩所から観察園路に入る。観察園路は里山の山道のイメージで、よく整備されて歩きやすい。道中、県立兵庫工業高校により、「ソヨゴ」、「リョウブ」など樹木の説明表示があり、植物の知識を吸収しながら園内を散策した。 その先で、観察園路で神戸市土地開発公社の「二級基準点No.27」を確認した。二級基準点は、保護石に守られた小さな金属標だった。
観察園路
 観察園路の山道は、何度か主要路のコンクリ道と交わりながら公園内を巡っている。昭和の頃までは、人々は里山と共に暮らし、こういう山道が生活の一部だったのだろうと思いながら、ゆっくりと観察園路を進んだ。 観察園路2
観察園路2
活動広場 観察園路3
活動広場 観察園路3
炭窯跡  観察園路を巡っていると、活動広場なる場所に歩きついた(写真左上)。ここは「キーナの森」で自然体験などの行事がある際、使用されるのだろう。活動広場を過ぎたところで、炭窯跡の石積みが残されていた。ここでは里山と一体となった昔の暮らしが偲ばれた。
炭窯跡
あいな里山公園分岐  観察園路を進んでいくと、途中で「あいな里山公園」に続く山道が分岐していた(写真左 12:17)。この分岐点で、本日初めて山道を散策するソロの男性ハイカーと遭遇した。何もないキーナの森の山道で人に出会うのは奇遇といえる。その方も、里山を愛する同好の方なのであろう。
あいな里山公園分岐
 あいな里山公園に続く分岐には注意書が掲げられていた。要旨、次のように記載されている。「あいな里山公園には事前に申し込んだ団体客のみが入園でき、その他の者は入口門で引き返してもらうことになる。」。当方は事前申込はしていないので「いってこい」になるが、あいな里山公園の入口まで進んでみることにした。あいな里山公園に続く山道は、よく整備された道だが、すぐに急な下りとなった(写真右)。 急下り
急下り
あいな里山公園への木道  疑似丸太で土留めされた階段を下って行く。周囲の下草や雑木はきれいに刈り取られ、整備されたているので山道は歩きやすい。階段を下りついたところで木道が登場した。ここは湿地帯なのか、感じの良い木道になっている。
あいな里山公園への木道
 木道を過ぎて少し進んだ所で、金属製の柵が行く手を塞いでいた(写真右 12:47)。扉があるが、鎖と金属錠でしっかりと閉鎖されている。ここが、事前に許可を得たものでなければ、通れない入口門であった。門に掲げられた「事前連絡が必要です」の文言を確認して、キーナの森に引き返すことにした。 あいな里山公園門扉
あいな里山公園門扉
県道52号線を西進  急な階段道を登り返してキーナの森駐車場に戻りついた(13:07)。キーナの森は散策路がよく整備された公園で、時間があるときにまた歩いてみようと思った。
 時計を見ると、時間はまだ午後の一時。そこで、次に、キーナの森の近くにあるもう一つの三角点を巡ってみることにした。それは、「四等三角点:木見」で、キーナの森から車で数分の「木見中央公園」にある。
県道52号線を西進
 兵庫県道52号線を西に進み(写真上)、県道22号(神戸三木線)に出て、北進する。木見東の交差点を右折、次に、見津が丘の交差点で左折して、木見中央公園の駐車場に車を止めた。木見中央公園にはテニス場があり、そのために駐車している車が結構多い。 見津が丘交差点付近
見津が丘交差点付近
木見中央公園  木見中央公園は東西のエリアに分かれている広い公園だが、四等三角点:木見は西側の公園の南の角にある。公園敷地内の散策路を進んでいくと、難なく「四等三角点:木見」を見つけることが出来た。
木見中央公園
木見三角点発見 四等三角点:木見
木見三角点発見 四等三角点:木見
 三角点のある場所からは、北側に展望が開けていた。ちょうど丹生山系のシブレ山が、真正面に見えている(写真右)。シブレ山の山頂にはNTTの大きな電波塔があるのでわかり易い。さわやかな秋空のもと、しばらくシブレ山の山頂を遠望しながら、ボーっとした時間を過ごした。 公園からシブレ山
公園からシブレ山
●三角点探訪日 令和2年10月31日(晴れ)
●キーナの森
 かつて里山だった森をそのまま残した自然の森です。園路を歩くと、鳥のさえずり、かれんな花を咲かせる植物、それに集まる虫たち、いろいろな生き物の息吹きを感じることができます。月に一回、市民ボランティアによる里山保全活動が行われています。(キーナの森交流棟にあったパンフより 要旨)
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三角点のデータ
基準点名 藍那(あいな) 等級種別 三等三角点
冠字選点番号 章19 標高 280.95m
所在地 神戸市北区山田町大字藍那字相坂 地形図 京都及大阪(1/20万)−神戸(1/5万)
北緯 34°43′43″.0728 東経 135°05′58″.5627
設置 明治36年6月2日 展望 なし(密集した細竹の藪の中)
 
三角点のデータ
基準点名 木見(こうみ) 等級種別 四等三角点
冠字選点番号 K城60 標高 175.10m
所在地 神戸市西区見津が丘3丁目854番3 地形図 京都及大阪(1/20万)−神戸(1/5万)
北緯 34°44′14″.8179 東経 135°05′06″.0075
設置 平成18年9月2日 展望 北側に丹生山系の山並み
 
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