点名:藍那・キーナの森(神戸市) (到達困難度 易・中・難) 【13】 |
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「キーナの森」は、阪神高速北神戸線藍那ICより兵庫県道52号線(小部明石線)を西へ進んだ所が入り口になっている。県道52号線は交通量が多く歩道もないので、公園へのアクセスは車が必要だ。県道を西に進んでいると道脇に「キーナの森駐車場」の道標が目に入る。その案内に従い、「キーナの森駐車場」に車を進めた。駐車場には6台ほどの車が止まっていた。人の姿はまばらで、密な状態ではない。 |
キーナの森P入口 |
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「キーナの森駐車場」は県道を挟んで北側と南側に造られ、両駐車場は真新しい歩道橋で結ばれている。駐車場で、本日目指す三角点(三等三角点:藍那)の探索計画を練った。地形図によれば藍那三角点は、この駐車場から県道52号線を西に進んだ高圧鉄塔の下に存在する。 |
キーナの森駐車場 |
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キーナの森駐車場から県道52号線に出る(11:14)。車が少ない状態を見計らって車道の端っこを進む。この県道は、歩道がないうえダンプの通行も多く、歩行には細心の注意が必要だ。車がやってくると路肩に避難しながら、急ぎ足で県道を進み三角点の取付きにやってきた(写真右 11:17)。取付きは、建設屋さんの作業小屋の脇にある。 |
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三角点取付き |
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三角点への道は、高圧鉄塔の巡視路になっているようで、しっかり踏み跡がついている。取付きを入ると、すぐに左折する。右手側に小さな池があり、その池の淵を回り込むように南に進路を変える。急な坂を登ったところに高圧鉄塔が立っていた(写真下 11:19)。 |
藍那三角点への山道 |
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高圧鉄塔は細い竹(女竹?矢竹?)の茂る場所にあり、鉄塔の周囲だけ竹が払われている。GPSの表示では、三角点はこの鉄塔の奥にあるようだが、そこは竹の茂る薮で踏み込むのは躊躇された。どう探索したものかと思案していたら、茂る竹の中に分け目が確認できた。三角点へのルートだろうと直感し、その分け目に踏み込んだ。 |
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三角点手前の鉄塔 |
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竹をかき分けて進んだ先に「三等三角点:藍那」が突然姿を現した(写真下)。三角点は深い竹藪の中で、笹の枯葉に埋もれるように存在していた。傍らに白い三角点の標柱が倒れていた。この三角点は、竹が刈り払われていないと発見は困難だろう。そう感じた三等三角点:藍那だった。点の記によると、藍那三角点は明治の頃の設置だが、竹藪に守られて、きれいなままで存続していた。 |
三角点は藪の中 |
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三角点を発見 |
三等三角点:藍那 |
三角点を確認した後、キーナの森に戻ることにした。車の少ない瞬間を見計らって県道52号線に入り、急ぎ足でキーナの森駐車場に戻ってきた(11:30)。その後、キーナの森の散策を始めた。 |
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園内散策開始 |
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キーナの森は、「あいな里山公園(国営明石海峡公園神戸地区)」に隣接する公園で、平成29年7月8日に開園した。公園が所在する木津・木見・藍那地区の名をつなげて「キーナ」、生物多様性保全の「キー」となる森になって欲しいという願いが込められた命名らしい。 |
キーナの森主要路 |
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公園の駐車場からキーナの森主要路(舗装路)が南西に延びている(写真上)。その舗装路に沿って散策を始めた。駐車場には車が数台止まっていたが、公園内を散策する者はいない。特に遊具もなく、散策路と里山の山道だけの公園なので、人出は少ないのだろう。 |
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主要路と観察園路 |
主要路からは何本かの観察園路が周囲に延びている。観察園路は山道のようなので後で巡ってみたい。主要路の中ほどに「やまもも広場」が設けられていた(写真右)。ここには四阿があり、休憩できる。主要路の突き当りには中華風の休憩所が作られている(写真下 11:53)。休憩所には、園内の散策地図(写真右下)も設置されているので、それで園内のルートを確認しながら少し休憩を入れた。 |
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やまもも広場 |
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キーナの森休憩所 |
キーナの森地図 |
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休憩所から観察園路に入る。観察園路は里山の山道のイメージで、よく整備されて歩きやすい。道中、県立兵庫工業高校により、「ソヨゴ」、「リョウブ」など樹木の説明表示があり、植物の知識を吸収しながら園内を散策した。 その先で、観察園路で神戸市土地開発公社の「二級基準点No.27」を確認した。二級基準点は、保護石に守られた小さな金属標だった。 |
観察園路 |
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観察園路の山道は、何度か主要路のコンクリ道と交わりながら公園内を巡っている。昭和の頃までは、人々は里山と共に暮らし、こういう山道が生活の一部だったのだろうと思いながら、ゆっくりと観察園路を進んだ。 |
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観察園路2 |
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活動広場 |
観察園路3 |
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観察園路を巡っていると、活動広場なる場所に歩きついた(写真左上)。ここは「キーナの森」で自然体験などの行事がある際、使用されるのだろう。活動広場を過ぎたところで、炭窯跡の石積みが残されていた。ここでは里山と一体となった昔の暮らしが偲ばれた。 |
炭窯跡 |
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観察園路を進んでいくと、途中で「あいな里山公園」に続く山道が分岐していた(写真左 12:17)。この分岐点で、本日初めて山道を散策するソロの男性ハイカーと遭遇した。何もないキーナの森の山道で人に出会うのは奇遇といえる。その方も、里山を愛する同好の方なのであろう。 |
あいな里山公園分岐 |
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あいな里山公園に続く分岐には注意書が掲げられていた。要旨、次のように記載されている。「あいな里山公園には事前に申し込んだ団体客のみが入園でき、その他の者は入口門で引き返してもらうことになる。」。当方は事前申込はしていないので「いってこい」になるが、あいな里山公園の入口まで進んでみることにした。あいな里山公園に続く山道は、よく整備された道だが、すぐに急な下りとなった(写真右)。 |
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急下り |
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疑似丸太で土留めされた階段を下って行く。周囲の下草や雑木はきれいに刈り取られ、整備されたているので山道は歩きやすい。階段を下りついたところで木道が登場した。ここは湿地帯なのか、感じの良い木道になっている。 |
あいな里山公園への木道 |
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木道を過ぎて少し進んだ所で、金属製の柵が行く手を塞いでいた(写真右 12:47)。扉があるが、鎖と金属錠でしっかりと閉鎖されている。ここが、事前に許可を得たものでなければ、通れない入口門であった。門に掲げられた「事前連絡が必要です」の文言を確認して、キーナの森に引き返すことにした。 |
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あいな里山公園門扉 |
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急な階段道を登り返してキーナの森駐車場に戻りついた(13:07)。キーナの森は散策路がよく整備された公園で、時間があるときにまた歩いてみようと思った。 時計を見ると、時間はまだ午後の一時。そこで、次に、キーナの森の近くにあるもう一つの三角点を巡ってみることにした。それは、「四等三角点:木見」で、キーナの森から車で数分の「木見中央公園」にある。 |
県道52号線を西進 |
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兵庫県道52号線を西に進み(写真上)、県道22号(神戸三木線)に出て、北進する。木見東の交差点を右折、次に、見津が丘の交差点で左折して、木見中央公園の駐車場に車を止めた。木見中央公園にはテニス場があり、そのために駐車している車が結構多い。 |
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見津が丘交差点付近 |
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木見中央公園は東西のエリアに分かれている広い公園だが、四等三角点:木見は西側の公園の南の角にある。公園敷地内の散策路を進んでいくと、難なく「四等三角点:木見」を見つけることが出来た。 |
木見中央公園 |
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木見三角点発見 |
四等三角点:木見 |
三角点のある場所からは、北側に展望が開けていた。ちょうど丹生山系のシブレ山が、真正面に見えている(写真右)。シブレ山の山頂にはNTTの大きな電波塔があるのでわかり易い。さわやかな秋空のもと、しばらくシブレ山の山頂を遠望しながら、ボーっとした時間を過ごした。 |
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公園からシブレ山 |